2005年 10月 16日
【F1】第18戦 日本GP 結果/レビュー
http://it.sports.yahoo.com/051009/21/bb1f.html
キャリアベストの快心の走りで全身ガッツポーズ
[Photo : Yahoo!ITALIA / crash.net]


期待はしたけど、まさかマジで勝つとは思わなかった。ライコネン、スゴイ奴だ。





Final Result

Classification (74Laps)

[1]  9 Kimi Raikkonen (FIN) / McLaren MP4-20 / MI  1:29'02.212
[2]  6 Giancarlo Fisichella (ITA) / Renault R25 / MI  +1.633
[3]  5 Fernando Alonso (ESP) / Renault R25 / MI  +17.456
[4]  7 Mark Webber (AUS) / Williams FW27 / MI  +22.274
[5]  3 Jenson Button (GBR) / B.A.R. 007 / MI  +29.507
[6] 14 David Coulthard (GBR) / Red Bull RB1 / MI  +31.601
[7]  1 Michael Schumacher (GER) / Ferrari F2005 / BS  +33.879
[8] 17 Ralf Schumacher (GER) / Toyota TF105 / MI  +49.548

Race Leader

 Lap 1  17 R.Schumacher / Toyota
 Lap13  6 G.Fishichella / Renault
 Lap21  3 J.Button / BAR
 Lap23 14 D.Coulthard / Red Bull
 Lap24  1 M.Schumacher / Ferrari
 Lap27  6 G.Fishichella / Renault
 Lap39  3 J.Button / BAR
 Lap41  9 K.Raikkonen / McLaren
 Lap46  6 G.Fishichella / Renault
 Lap53  9 K.Raikkonen / McLaren

Pole Position

17 Ralf Schumacher (GER) / Toyota TF105 / MI 1'46.106

Fastest Lap

9 Kimi Raikkonen (FIN) / McLaren Mercedes MP4-20 / MI 1'31.540

Point Standings

Driver

[ 1]  5 Fernando Alonso (ESP) / Renault 123pts. [World Champion]
[ 2]  9 Kimi Raikkonen (FIN) / McLaren 104pts.
[ 3]  1 Michael Schumacher (GER) / Ferrari 62pts.
[ 4] 10 Juan Pablo Montoya (COL) / McLaren 60pts.
[ 5]  6 Giancarlo Fisichella (ITA) / Renault 53pts.
[ 6] 16 Jarno Trulli (ITA) / Toyota 43pts.
[ 7] 17 Ralf Schumacher (GER) / Toyota 39pts.
[ 8]  2 Rubens Barirchello (BRA) / Ferrari 38pts.
[ 9]  3 Jenson Button (GBR) / B.A.R. 36pts.
[10]  7 Mark Webber (AUS) / Williams 34pts.
[23]  4 Takuma Sato (JPN) / B.A.R. 1pt.

Constructor

[ 1] Renault / Mild Seven Renault F1 Team  176pts.
[ 2] McLaren / West McLaren Mercedes  174pts.(-2)
[ 3] Ferrari / Scuderia Ferrari Marlboro  100pts.
[ 4] Toyota / Panasonc Toyota Racing  82pts.
[ 5] Williams / BMW Williams F1 Team  64pts.
[ 6] B.A.R. / Lucky Strike B.A.R. Honda  37pts.
[ 7] Red Bull / Red Bull Racing  30pts.
[ 8] Sauber / Sauber Petronas  17pts.
[ 9] Jordan / Jordan  12pts.
[10] Minardi / Minardi  7pts.

Notes
  • R.Schumacherがトヨタ移籍後初となる、通算6回目のPPを獲得。P.Hill('61王者)、E.Fittipaldi('72、'74王者)、A.Jones('80王者)ら5人と並ぶ歴代32位タイに。J.Laffiteの持つ歴代31位の記録「7」まであと「1」。
  • Toyotaが今季初、通算2回目のPP獲得。Lancia、Jordan、BARと並ぶ歴代19位タイに。歴代18位のShadowの記録「3」まであと「1」。また、日本のメーカー(コンストラクター)として初めて日本GPでPP獲得。日本メーカー製エンジンとしては14年ぶり。
  • K.Raikkonenが今季7回目、通算9回目の優勝。R.Barrichelloと並ぶ歴代26位タイに。J.Hunt('76王者)、J.Scheckter('79王者)ら4人の持つ歴代22位の記録「10」まであと「1」。
  • McLarenが6連勝となる今季10回目、通算148回目の優勝。McLarenの6連勝はF1史上最強と言われるMcLaren Honda時代の1988年以来、17年ぶ
    り。シーズン二桁勝利も同じくMcLaren Honda時代の1989年以来、16年ぶり。通算148回は歴代単独2位の記録。Ferrariの持つ歴代1位の記録「183」まであと「35」。
  • K.Raikkonenが通算29回目の表彰台獲得。歴代単独24位に。J.Brabham('59、'60、'66王者)の持つ歴代23位の記録「31」まであと「2」。
  • G.Fishichellaが通算13回目の表彰台獲得。J.Rindt('70王者)、G.Villeneuveら4人と並ぶ歴代53位タイに。R.Gintherの持つ歴代52位の記録「14」まであと「1」。
  • F.Alonsoが今季14回目、通算22回目の表彰台獲得。シーズン14回はA.Prost、M.Schumacherに続いて史上3人目。通算22回はR.Arnouxと並ぶ歴代38位タイ記録。J.Hunt、J.Villeneuve('97王者)、M.Alboretoの持つ歴代35位の記録「23」まであと「1」。
  • K.Raikkonenが今季9回目、通算15回目のFLを記録。シーズン9回はMcLarenの先輩M.Hakkinen、M.Schumacherに続いて史上3人目。通算15回はJ.Stewart('69、'71、'73王者)、C.Regazzoni、R.Barrichelloと並ぶ歴代14位タイ記録。D.Coulthardの持つ歴代13位の記録「18」まであと「3」。
  • McLarenが今季11回目、通算125回目のFLを記録。現在歴代3位。歴代2位のWilliamsの記録「128」まであと「3」。
  • Ferrariがコンストラクターズランキングで3位が確定。Ferrariの同ランキングで3位以下になるのは1995年以来10年ぶり。
※記録は全て1950年代のアメリカGP(インディ500)含む。
※Renaultの記録は買収前のBenetton時代を含まない。
※FLはファステストラップのこと。


ザ・ライコネン・ショー

公式予選は途中から降りだした雨で大混乱。おかげでマクラーレンの2台は揃って9列目スタートに沈んだ。
一方、コンストラクターズタイトルを争うルノーは、アロンソもマクラーレン勢と同じく不運に見舞われて8列目に沈んだものの、フィジケラはかろうじて雨が本降りになる前にアタックに成功して予選3位の好位置。
いきなり劣勢を強いられたマクラーレンが可哀相と思いつつも、最速マクラーレン・デュオと新チャンピオン・アロンソの、コンストラクターズタイトルを巡る怒涛の追い上げ競争が見られんじゃないかという期待が募る。

果たして決勝では、期待通りの空前のオーバーテイク・ショーが展開された。なかでも予選17位スタートとなったライコネンは、まさに「ライコネン・ショー」と呼びたくなるような、もんのスゴイ鬼神の走りを披露してくれた。
今年の日本GPは今後長く語り継がれるだろうことは間違いないから、ライコネンの激走をラップチャート的に書き残しておこう。

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F1史に残るだろう“ライコネン・ショー”の幕開け
[Photo : Yahoo!ITALIA / crash.net]


金曜日にエンジン交換して10グリッド下がるはずが予選の混乱でどっちみちほぼ最後尾スタート。それで開き直れたのかどうか知らないけど、ライコネンの爆走は1周目から全開炸裂。
まずスタート直後の1コーナーで予選5位の琢磨と9位のバリチェロがコースアウトして15位に。ライコネン自身も2コーナー入り口でモン吉とちょっと接触するものの、ホームストレートに戻ってきた時にはミナルディ2台とカーティケヤンを既に料理済み。2ストップ作戦でマシンが重いにもかかわらず、僅か1周で12位にまで上がってきた。

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1周目シケイン。このあと、後方のモン吉が激しくクラッシュ。
[Photo : Yahoo!ITALIA / crash.net]


1周目終了時点でライコネンの前にいるのは、トップのラルフ、2位フィジコ、以下バトン、デビクル、ウェーバー、クリエン、シューミ、そしてライコ同様追い上げ爆裂のアロンソ、ビルヌーブ、ピッツォニア、そしてマッサの11台。レースは53周の長丁場。厳しいことは厳しいけど、チャンスは大いにある。さぁこっから抜いて抜いて抜きまくるぞ、というところでちょっと出鼻をくじかれる。
1周目の最終コーナーでモン吉がビルヌーブに押し出されて大クラッシュ。セイフティカー(SC)がコースインした。SCは7周目までコース上に居座ることになり、1周でも多くアタックしたいライコネンにとってはいい迷惑に。でも、PPからスタートしたラルフは3ストップ作戦で軽いタンクで逃げる予定だったため、SCが長くコース上に居座ったおかげでその作戦が台無しになってしまった。結果的には、これもライコネンに味方した。
そして7周目終わりでSCが引っ込むと、「ライコネン・ショー」がすかさず再開される。

まずレース再開直後の8周目にマッサを抜いて11位に。9周目にはピッツォニアがスピンで自滅して労せず10位に。さらに10周目にはビルヌーブも料理して9位に浮上。僅か3周で3つもポジションをあげてきた。速い!
さらに今回のライコネンには珍しくツキもあった。
ライコネンの前で同じように怒涛の追い上げをみせていたアロンソが、思わぬゴタゴタで足踏みをすることになる。アロンソはシケインをショートカットしてクリエンをパスしたが、そのまま走り続ければ勿論ペナルティになるので、スロットルを一旦緩めてホームストレートでクリエンを前に出し、すぐまた1コーナーでクリエンを抜き返した。が、レーススチュワードはアロンソの措置は不十分として、再びクリエンを前に出してから抜き直すように指示を出す。そのためアロンソは再びペースダウンを強いられて、クリエンを再び前に出すことに。そして振り返ると、そこにはライコネンが迫ってきたいた。

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アロンソが“やっちゃった”瞬間。これで数秒のリードを無駄にした。
[Photo : Yahoo!ITALIA / crash.net]


アロンソがクリエンを抜いた翌14周目に、ライコネンもクリエンをパスして、これで8位。同じ周にトップのラルフが1回目のピットストップに入ったため、さらに1UPで7位に。レース序盤終了時点で、ポジションを10もあげることに成功した。

アロンソを追って行くと、見えてきたのは赤いクルマ。シューマッハだ。まずアロンソがシューマッハに襲い掛かる。新旧チャンピオン対決。シューマッハも前王者の意地で巧みにブロックするが、遂に20周目に陥落。続けてライコネンもシューマッハに襲い掛かる。新王者には負けてもまだ無冠のライコネンにまで負ける訳にはいかないシューマッハがここは踏ん張る。

http://it.sports.yahoo.com/09102005/1/immagine/germany-s-michael-schumacher-steers-his-ferrari-followed-by-finnish.html
ライコとシューミのバトル。新旧世代交代の日は近い。いや、もう来たか?
[Photo : Yahoo!ITALIA / Associated Press]


20周過ぎから、2ストップ作戦の上位陣が次々とピットイン。
ともに燃料をたっぷり搭載して1回目のピットインを引っ張る作戦のシューマッハとライコネンは、この機に乗じて速いラップを刻みながらスルスルと前に出て、24周目には一時的に1位と2位に踊り出る。そして26周目に同時にピットインする。
ピットイン前の数ラップでタイムを稼いだおかげで、ピットアウトした時点でクルサードは既に後方。さらに、先にピットストップを済ませていたアロンソも、ピットアウト後に遅い集団に巻き込まれてペースが落ちたために後退。1回目のピットストップ終了時点で2UPの5位浮上に成功する。
ピットアウト後も暫くシューマッハとのバトルが続く。ブロック巧者のシューマッハを抜くのは一苦労。が、29周目のホームストレートでピタリとスリップストリームに入ることに成功し、1コーナーで遂にシューマッハをパス。これで4位に。
残りはトップのフィジコと、2位バトン、3位ウェーバーの3台のみ。

38周目にトップのフィジコが2回目のピットイン。41周目にバトンとウェーバーが同時にピットイン。一時的ではあるものの、遂にこのレースで初めてトップに立つ。
2回目のピットインまでにできるだけフィジコとのギャップを詰めておきたいライコネンは、最速マクラーレンMP4/20に鞭を打ち続け、44周目にはこのレースのファステストラップをマークする。そして45周目に誰よりも遅い2回目のピットイン。ピットストップを僅か4.9秒で済ませ、バトン、ウェーバーの前でコースインすることに成功。
残りはフィジコのみ。
ピットアウト時点でトップのフィジコとの差は約4秒。フィジコより1周1秒以上も速いペースで追いかけるライコネン。
遂に50周目にフィジコの背中を掴まえる。

http://it.sports.yahoo.com/09102005/1/immagine/finnish-driver-kimi-raikkonen-of-mclaren-mercedes-left-chases-italian.html
とうとうフィジコの背中を掴まえたライコネン。最後の大勝負に出る。
[Photo : Yahoo!ITALIA / Associated Press]


逃げるフィジコ。追うライコネン。
長く語り継がれるだろうF1史上に残る大逆転劇のクライマックス・シーンは、最終ラップ、これまで数々のドラマを生み出してきた鈴鹿の1コーナーで演じられた。
52周目の130R出口でバックマーカーに引っかかったフィジコは、シケイン進入時にはライコネンにテール・トゥ・ノーズの状態まで持ち込むことを許してしまう。最終コーナーを猛然と立ち上がり、コントロールラインを跨いだ時の2人のタイム差は0.1秒。ライコネンは完全にスリップストリームに入っている。

http://it.sports.yahoo.com/09102005/1/immagine/finnish-driver-kimi-raikkonen-of-mclaren-mercedes-right-chases-italian.html
フィジコのスリップストリームに入ったライコネン
[Photo : Yahoo!ITALIA / Associated Press]


先に動いたのはフィジコだった。
ピットウォールを過ぎた直後、スリップストリームからライコネンを外そうとフィジコがマシンをイン側に振る。一瞬フィジコに追従したあと、ライコネンがその逆、アウト側にマシンを振り出す。ブロックしようとすかさずマシンをライコネンに寄せるフィジコ。さらにアウト側にマシンを振ってよけるライコネン。
2人が並ぶ。ライコネンが僅かに前に出る。
そして1コーナー。最初に飛び込んだのはアウトから被せたライコネンだった。

http://response.jp/issue/2005/1009/article75109_1.html
仕掛けるライコネン。守るフィジコ。1コーナーで前に出たのはライコネン!
[Photo : Response]


フィジコをかわしたライコネンはそのままチェッカー。
かくして予選17位からの大逆転優勝劇は幕を閉じたのでした。ちゃんちゃん。

http://it.sports.yahoo.com/09102005/1/immagine/finnish-driver-kimi-raikkonen-of-mclaren-mercedes-shows-the-number.html
間違いなく現在最速。
[Photo : Yahoo!ITALIA / Associated Press]


ルノー優位に立つ

今回のライコネン以上の逆転劇は、少なくともオレッチの記憶の範囲では覚えが無い。オレッチの知る限りこれまでで最大の逆転劇は1995年のベルギーGP。予選16位からスタートしたシューマッハが優勝した。

今年の日本GP、一番面白くなかったのはブリアトーレだろうな。最後の最後でフィジコが抜かれたのも勿論悔しいだろうけど、一番ムカついてるだろうことはソレじゃない。
勝者は常に主役だけども、今回のライコネンはあまりにも素晴らしすぎた。素晴らしすぎて、レースを見ていた人は誰もが「現在最速はライコネン」だと思ったはず。つまり、ついこの前のブラジルGPで新チャンピオンになったばかりのアロンソの存在感が、ちょっとばかり今回のライコネンの大活躍で霞んじゃったことを、ブリのオッサンは一番頭にきてるはず。ワハハハ。これからF1界のシューマッハに代わるスーパースターに育て上げようとしてるのにねぇ、
でもしょうがないよね、今回のライコネンは確かに凄すぎたんだから。

ま、レースはライコにしてやられたけど、でも目下の最大の目標、コンストラクターズタイトル争いではマクラーレンを逆転することに成功した。
残りは中国GPのみ。ルノーが優位に立った。
とは言え、点差は僅かに2点。フィジコが最後まで踏ん張っていれば6点差だったのに、とは口に出さなかったけど、絶対思ったはず。フィジコは次もプレッシャーだな。頑張れ。

で、最終的にどちらが勝つか?

う~ん・・・・・。やっぱマクラーレンかな?

琢磨はどうすればいいの?

思わず頭を抱えたのは今年これで何回目だろう?
今回は1レースで2回も頭抱えちゃったよ。

http://it.sports.yahoo.com/051009/21/bb10.html
頭抱えた1回目。スタート直後にコースアウト。
[Photo : Yahoo!ITALIA / crash.net]


http://it.sports.yahoo.com/051009/21/bb0n.html
頭抱えた2回目。トゥルーリとクラッシュ。またもや相手が悪い・・・
[Photo : Yahoo!ITALIA / crash.net]


トゥルーリはもちろん、今回はトヨタの冨田代表もカンカン。ベルギーでは皇帝様に怒られちゃったし、バリチェロからは「アマチュア」呼ばわりされたこともある。

ホンダが「11番目のチーム」(ダラーラ?)の存在を発表して俄かにF1レギュラーシート確という見通しも出てきたようだけど、う~ん、どうなんだろう?
正直、オレッチも期待していただけに今かなり失望しているので、また1年間テストドライバーとして丁稚奉公するか、A1GPかアメリカで武者修行して鍛え直した方がいいんじゃないか?という気もする。
もしそうしたら、本人も言うように2度とF1に帰ってこれなくなるだろうけど。

ま、今季は確かにツキに見放されていた面が大きい。焦ってドツボに嵌って悪循環に陥ってしまったというのが実情だろうから、そのポテンシャルは、多少曇ったとは言え、まだまだ期待できるはず。
どんな結末になるか分からないけど、とにかく最後までめげずに頑張れ!
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by oretch | 2005-10-16 01:58 | F1

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