2005年 11月 16日
レーシングマシンの最高速の話 その2
いくらサーキットレースはラップタイムこそが重要だとは言え、やっぱり“最高速”という言葉の響きには熱いロマンを感じるんだよね~。
ということで、今季のMotoGPとF1の最高速記録を調べてみた。

MotoGP

 Jerez     : 291.9km/h - M.Melandri & Honda RC211V @ Qualifying
 Estoril     : 332.0km/h - C.Checa & Ducati DesmoGP5 @ Qualifying
 Shanghai  : 342.9km/h - C.Checa & Ducati DesmoGP5 @ Qualifying
 LeMans    : 303.7km/h - M.Biaggi & Honda RC211V @ Final
 Mugello    : 340.5km/h - C.Checa & Ducati DesmoGP5 @ Free
 Catalunya : 331.4km/h - L.Capirossi & Ducati DesmoGP5 @ Free
 Assen     : 306.7km/h - V.Rossi & Yamaha YZR-M1 @ Free
 LagnaSeca : 259.2km/h - N.Hayden & Honda RC211V @ WarmUp
 Donington  : 277.8km/h - N.Hayden & Honda RC211V @ Qualifying
 Sachsen  : 286.8km/h - L.Capirossi & Ducati DesmoGP5 @ Qualifying
 Brno      : 308.0km/h - M.Biaggi & Honda RC211V @ Final
 Motegi    : 309.2km/h - T.Elias & Yamaha YZR-M1 @ Free
 Sepang   : 317.3km/h - M.Melandri & Honda RC211V @ Free
 Losail     : 328.7km/h - C.Checa & Ducati DesmoGP5 @ Qualifying
 PhillipIsland : 333.4km/h - C.Checa & Ducati DesmoGP5 @ Free
 Istanbul   : 306.8km/h - C.Checa & Ducati DesmoGP5 @ Free
 Valencia   : 317.5km/h - L.Capirossi & Ducati DesmoGP5 @ Free

 Average : 311.4km/h

シーズン最高速は上海の342.9km/h。ムジェロを上回ったのは意外だったな。
一番低かったのは予想通りラグナセカの259.2km/h。でもヘアピンから立ち上がるあんな短いストレートでよく260km/h弱まで到達できるもんだ。やっぱりMotoGPマシンって加速がスゴイんだなぁ、と感心する。
メーカー別の回数ではやっぱり直線番長のドゥカの9回が最多。ホンダが6回、ヤマハが2回と続く。順当かな?
ライダー別ではチェカが最多の7回。マルコメ、ビアッジ、カピ、ヘイデンが2回ずつで、ロッシ、エリアスが1回ずつ。

500ccクラス時代は320km/hが壁だった。1992年(93年だったかな?)に、当時はまだ超高速サーキットだったホッケンハイムで我らがイトシンがこの壁を破る最高速をマークした時は、「200マイル・ライダー」とニュースネタになったものだった。
それが今では当たり前に320km/hオーバーで走ってる。繰り返しになるけど、やっぱりMotoGPマシンはスゴイねぇ。

排気量が800ccになったらどうなるのかな?


Formula 1

 AlbertPark  : 322.7km/h - M.Schumacher & Ferrari F2005 @ Final
 Sepang    : 316.6km/h - M.Schumacher & Ferrari F2005 @ Final
 Sakhir    : 337.7km/h - P.De La Rosa - McLaren MP4/20 @ Final
 Imola     : 315.4km/h - M.Schumacher & Ferrari F2005 @ Final
 Catalunya  : 329.6km/h - P.Friesacher & Minardi PS05 @ Free
 Monaco   : 302.8km/h - F.Alonso & Renault R25 @ Free
 Nurubrug   : 314.3km/h - F.Alonso & Renault R25 @ Free
 G.Villeneuve : 338.4km/h - M.Schumacher & Ferrari F2005 @ Final
 Indianapolis : 349.1km/h - P.De La Rosa & McLaren MP4/20 @ Free
 MagnyCours : 323.8km/h - P.De La Rosa & McLaren MP4/20 @ Free
 Silverstone : 288.5km/h - R.Schumacher & Toyota TF105 @ Free
 Hockenheim : 341.0km/h - J-P.Montoya & McLaren MP4/20 @ Final
 Hungaroring : 309.5km/h - M.Webber & Williams FW27 @ Final
 Istanbul   : 332.0km/h - F.Alonso & Renault R25 @ Free
 Monza    : 370.1km/h - K.Raikkonen & McLaren MP4/20 @ Final
 Spa      : 317.7km/h - G.Fisichella & Renault R25 @ Qualifying
 J.C.Pace   : 326.8km/h - K.Raikkonen & McLaren MP4/20 @ Final
 Suzuka    : 323.0km/h - F.Alonso & Renault R25 @ Final
 Shanghai   : 342.6km/h - M.Schumacher & Ferrari F2005 @ Final

 Average : 326.4km/h

シーズン最高速はやっぱりモンツァの370.1km/h。十分速い。
一番低くてもモナコの302.8km/h。全部300km/hオーバーなのは流石だ。
コンストラクター別の回数は予想通りマクラーレンが6回で最多。そしてルノーとフェラーリが5回ずつで続き、トヨタ、ウィリアムズ、そしてなんとミナルディ(!)が1回ずつ記録した。
ミナルディ見直したぞ。もう遅いけど。
ドライバー別では意外やシューマッハが5回で最多。以下、アロンソ4回、デラロサ3回と続き、ライコは意外と少なくて2回。そしてモン吉、ラルフ、ウェバー、フィジコ、フリーザッハーが1回ずつ。

MotoGPは最高速記録とレース成績のメーカーの序列がちょうど反比例してるのに対して、F1の方は、ミナルディが1回というサプライズはあるものの、ほぼレース成績と比例している。
マクラーレンが最多でルノーとフェラーリが5回ずつ。それにトヨタ、ウィリアムズが続いているのは順当だ。やっぱりF1はドライバーの腕よりも、マシンのポテンシャルがものを言う世界なんだな。
がんばれアグリ!(出られたらだけど・・・)




MotoGPとF1をさらに比べてみるとこれがまた面白い。

両者が共用したサーキットはセパン、カタロニア、イスタンブール、上海の4コース。それぞれの最高速を比較してみる。

 Sepang   : MotoGP (317.3km/h) > F1 (316.6km/h)
 Catalunya : MotoGP (331.4km/h) > F1 (329.6km/h)
 Istanbul  : F1 (332.0km/h) > MotoGP (306.8km/h)
 Shanghai  : MotoGP (342.9km/h) > F1 (342.6km/h)

イスタンブール以外の3コースではMotoGPの方が上回っている。この理由を考えてみる。

まずMotoGPが上回っている3コースについて。これは簡単。
F1はラップタイム短縮のためにダウンフォースを利用する。その副作用として最高速が抑えられてしまう。なのでラップタイムではMotoGPより圧倒的に速い替わりに、最高速では負けてしまう、というわけ。

ではイスタンブールではどうしてF1が勝っているのか?
これは恐らくコースレイアウトが原因なんだろう。
イスタンブールの最高速はバックストレートで記録されるけど、MotoGPとF1とでは、このバックストレートの“長さが違う”。MotoGPにとってのバックストレートはターン11から12までなのに対して、ダウンフォースが効いているF1は高速のターン11をスロットル全開でイケるから、F1にとってのバックストレートはターン10から12までになる。ということで、“バックストレートが長い”F1の方が最高速が伸びるのだろう。

両者の特長がハッキリと出てて面白い。

それともう一つ気付いたのは、F1の方は決勝で最高速が記録されることが相当多いこと。
やっぱり今の予選方式は、決して純粋な速さを競うものになってないということね。



「剥き出しで330キロ」とは、1年半前に「RIDERS CLUB」の表紙を飾ったコピーだけど、今では「剥き出しで340キロ」だな。来年は「350キロ」になってるかも・・・

確かに剥き出しでF1より最高速が出てるのは危険過ぎる。と言うか、ちょっと正気の沙汰じゃない気もする。安全性向上のためにマシンのパフォーマンスを抑える方向でレギュレーション改定やコース改修されるのは当然なんだろう。
安全なればこそ、ライダー達は最高のパフォーマンスを見せてくれるんだから。



上には上がいますわな。最高速と言えばインディを忘れちゃいけない。
インディの最高速度記録の一つに、F1を上回る388.5km/hというのがある。2000年に、今はBARのディレクターをやってるジル・ド・フェランがマークした。
オーバルコースなんだからそれぐらいスピードでて当たり前だろう、というのは早計。ビックリなのはコレが瞬間速度じゃなくて、予選の平均速度だとういうこと。インディの予選は4周アタックしてその平均速度で予選順位が決まる。つまり4周アタックの平均速度が388.5km/hということ。
瞬間速度は調べても分からなかったけど、たぶん400km/h超えてるんだろうな
(現在のレギュレーションでは350km/h程度らしい)。
スゴイねぇ~。
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by oretch | 2005-11-16 22:00 | モータースポーツ

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