人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2005年 11月 22日
チャンピオンの最年少と最高齢
PCWRCで、4輪カテゴリーとしては日本人初、2輪と合わせると記念すべき延べ10人目の日本人ワールドチャンピオンになったトシ新井選手は、今年のクリスマスに39歳になる。
ラリーでは珍しくないけど、ほかのカテゴリーに比べると結構お歳だったりする。

ということで興味が湧いたので、過去日本人のワールドチャンピオンの獲得当時の年齢(月は約)をまとめてみた。

 1.1977年 2輪WGP350ccクラス 片山敬済 1951年04月16日生 26歳3ヶ月
 2.1978年 2輪モトクロス125cc  渡辺 明 1954年?月?日生 24歳?
 3.1993年 2輪WGP250ccクラス 原田哲也 1970年06月14日生 23歳3ヶ月
 4.1994年 2輪WGP125ccクラス 坂田和人 1966年08月15日生 28歳1ヶ月
 5.1995年 2輪WGP125ccクラス 青木治親 1976年03月28日生 19歳6ヶ月
 6.1996年 2輪WGP125ccクラス 青木治親 1976年03月28日生 20歳7ヶ月
 7.1998年 2輪WGP125ccクラス 坂田和人 1966年08月15日生 32歳2ヶ月
 8.2004年 2輪トライアル       藤波貴久 1980年01月13日生 25歳8ヶ月
 9.2005年 2輪世界耐久       北川圭一 1967年03月24日生 38歳5ヶ月
 10.2005年 4輪PCWRC      新井敏弘 1966年12月25日生 38歳11ヶ月

最年少は1995年WGP125ccクラスの青木治親選手で約19歳6ヶ月。そしてトシ新井選手は、38歳11ヶ月でやっぱり最年長だった。

ここまで調べたら、日本選手に限らず、各カテゴリーの最年少と最年長が気になってきた。
F1で今年アロンソが最年少記録を更新したことが話題になったし、日本選手に限らず、各カテゴリーのワールドチャンピオンの最年少と最年長記録を調べてみよう。





・・・と思ったけど、カテゴリーも世界チャンピオン経験者もたくさんいて調べるのが大変なので、以下の3カテゴリーだけに絞って調べてみた。 < 根性無し

 WGP(500cc)

  最年少 1983年 Freddie Spencer (USA) 1961年12月20日生 21歳9ヶ月
  最年長 1949年 Leslie Graham (GBR) 1911年9月14日生 37歳10ヶ月

 ※MotoGPクラス
  最年少 2002年 Valentino Rossi (ITA) 1979年2月16日生 23歳7ヶ月
  最年長 2005年 Valentino Rossi (ITA) 1979年2月16日生 26歳7ヶ月

 F1

  最年少 2005年 Fernando Alonso (ESP) 1981年7月29日生 24歳2ヶ月
  最年長 1957年 Juan-Manuel Fangio (ARG) 1911年6月24日 46歳1ヶ月

 WRC

  最年少 1995年 Colin McRae (GBR) 1968年8月5日生 27歳3ヶ月
  最年長 1984年 Stig Blomqvist (SWE) 1946年7月29日生 42歳3ヶ月


年齢層をみるとやっぱり WRC>F1>WGP という順。競技の特性(F1よりも経験がモノを言うWRC)や肉体的な条件(4輪よりも体力が必要な2輪)の影響だろうな。

3カテゴリー合わせた中での最年少はやっぱりWGP500のスペンサー。あらゆる分野のスポーツで選手の低年齢化が進んでいる現代で、20年以上経ってもいまだに破られていないというのは驚異的。
そう考えると、今年アロンソに記録を破られたF1のフィッティパルディはもっと驚異的だった。アロンソに破られる前の記録は、フィッティパルディが1972年にマークしたもの。今から実に30年以上も前だったんだから。

F1は今年アロンソが記録を更新したけど、WGPとWRCの方の今後の見通しはどうだろう?

まずWGPだけど、現在王座に君臨するロッシはもちろん、若手筆頭のマルコメもヘイデンももう既に当時のスペンサーの年齢を越えてしまっているから、記録更新の可能性は低そう。
来季からMotoGPクラスを走るペドロサは今年9月に20歳(以下、年齢は満年齢)になったばかりだから、来季デビューして即チャンピオンになれば記録を更新できるけど、さすがにそれはちょっと厳しい気がする。てか、無理でしょ。
ほかにはストーナーが20歳、ドビとルティが19歳、ロレンツォが18歳。可能性としてはこのあたりが考えられるけど、う~ん、やっぱりちょっと厳しそうだなぁ。
(こうやって現代と比較してみると、スペンサーが当時GPに君臨していた王者ロバーツを破って史上最年少で王者になったことが、どれだけショッキングな出来事だったかがよく分かる)

WRCの方がまだ可能性がありそうだ。いや、結構可能性がありそうだ。
現在トップのローブもソルベルグも三十路を越えちゃったけど、アトキンソンは26歳、デュバルとヒルボネンは25歳とまだ若い。JWRCにはさらに若い22歳のソルドや24歳のウィルクスなどがいる。ワークス減少でシート確保も厳しい状況だけど、このあたりはなかなか活きが良さそうだし、WRCはWGPに比べればハードルは低い(スペンサー21歳とマクレー28歳)から、キャリアアップのプランさえ間違えなければ可能性はある。
WRCの場合は年齢よりもむしろ、ローブとソルベルグ、この2人を倒すことの方が大変そうだ。

一方最年長の方は、今の選手の年齢層と比較すると相当高いのが分かる。いずれも、シリーズ制定間もない頃に、シリーズ制定以前から活躍していたベテラン選手が記録したというパターンだから、最年長記録を破るのは最年少記録よりも難しいかもしれない。

各カテゴリーの現役最年長は、WGPのバロスとF1のシューマッハがともに35歳。WRCは今季のレギューラードライバーの中だとロバンペラの39歳が最年長。

この中だと、まずF1の記録更新はありえなさそう。
シューは長くともあと2年程度で引退するだろうし、ぺヤングやジャックが現役を続けたとしても、あと10年以上ある。アロンソが記録を破ろうとしたら20年以上(!)かかる。
ありえないというより、まず記録が更新されることは二度と無いだろうな。おそらく最年長記録保持者としてのファンジオの名前は永遠にF1界に記録されるはず。

WGPの方は比較的近い。あと3年後にバロスがチャンピオンになれば更新できる。
でも、こちらはF1とはまた違う意味で不可能だと思う。バロスや、それに年齢的に続くビアッジやチェカが、今後チャンピオンになれる可能性は極めて小さいと思われる。だって今現在、年下のロッシにまったく歯が立たないのだから。

最年長もまた、一番可能性が高いのはWRCかもしれない。
グロンホルムが現在37歳。グロンホルムは依然として時折爆発的なスピードを発揮することがある。今季スポットで出たサインツが表彰台を軽々とゲットしたように、経験がモノを言うWRCだけに、5年後もまだグロンホルムがフォードなりどこかなりのトップワークスに席を確保していれば、可能性は無くは無いわな。


ファンジオとブロンクビストの2人はどちらも40歳オーバーでもチャンピオンになれた。
トシ新井もまだまだイケるでしょ。
by oretch | 2005-11-22 18:04 | モータースポーツ

<< 【WRC】日本人初の4輪ワール... 【MotoGP】第17戦 バレ... >>