2006年 05月 07日
MotoGPマシン800cc化 デスモGP7登場
もうこの時期に公開だなんて、えらいヤル気マンマンだなぁ。

DUCATI : シェイクダウン Desmosedici GP7! (2006/05/02)
2002年より一貫してドゥカティのファクトリーテストライダーを勤めているビットリアーノ・グアレスキーは新しいプロトタイプの800ccエンジンを搭載したGP7のテストを開始した。このテストは木曜日まで続けられる予定である。

フィリッポ・プレッィオージ(ドゥカティコルセ テクニカル・ダイレクター)
「本日、新しい800ccのエンジンがベンチ室からトラックでのテストに移行した。今日からの2日間のテストはまず新しいバイクの全てのコンポーネントのチェックになるであろう。そこで特別な問題に出くわさなければ、その後、第2のフェーズに移行する。今日は大変大切な日であった。しかしこれからの長い道のりの第一歩にしか過ぎない。」

ビットリアーノ・グアレスキー(ドゥカティコルセ オフィシャルテストライダー)
「GP7での初めての周回は本当にエキサイティングだった。GP3を初めてテストをしたのもムジェロだったが、そのことが昨日のように感じられる。でももう4年も前のことだったんだ。今日はまるで我々のファミリーに次男が誕生したようなものだ。彼の産声は悪く無かったよ。」
(DUCATI 抜粋)

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Photos (C) Ducati Motor Holding S.p.A.


当然どのメーカーも既に800ccマシの開発は始めてるんだろうけど、なんでまたこんなに早い時期に発表したんだろう?

2002年のMotoGPクラス移行時には、なかなか各メーカーの動きが表立って出てこなくて、GPマシン・マニアのオレッチとしてはヤキモキしたのを憶えてる。確か当時一番積極的に情報を公開してたのは例のごとくホンダだったと思うけど、RC211Vが姿を現したのは随分遅かったんじゃなかったっけ?




と思ってたけど、それほど遅くもなかったみたい。
ホンダのサイトで過去記事を調べてみたら、まず01年1月に名称と概要レベルの情報が発表されて、6月の第6戦カタルニアGPの時にスペックとスタイリングを公開。で、8月に入ってロッシや宇川が初テストを実施していた。そうそう、確か7月には8耐でドゥーハンがデモランもしてたはず。てことは、一般のファンへのお披露目は7月だったってことか。

ホンダ : 
 Honda4ストロークGPマシンの名称とエンジン概要を決定 (2001/01/29)
 カタルニアGP時“WGP500勝”セレモニー会場にてRC211Vを公表 (2001/06/16)
 V.ロッシ、宇川 徹が、鈴鹿にてRC211Vを初めてテストライディング (2001/08/08)

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01年1月に公開されたエンジン。5気筒という選択がいかにもホンダ。
Photo (C) Honda Motor Co.


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2001年6月に公開されたプロトタイプの写真。
この時は排気が左右1本ずつ出てて、本戦仕様とは雰囲気が随分違ってたな。
Photo (C) Honda Motor Co.


この時のホンダの動きに比べても、やっぱり今回のドゥカの動きはちょっと早いよね。この時期に発表する意図はなんなんだろう?

ってちょっと考えたけど、まぁたぶん単なるアピールなんだろうね。スポンサーやファンに対する。頑張ってまっせー、って感じで。
ファンとしては当然そういう姿勢は大歓迎。ホンダやヤマハも早くオープンにして欲しいな。


ところで800cc化って、来季以降のWGP界にどんな影響を与えるんだろう。考えてみたら、排気量ダウンっていうレギュ変更って、足掛け57年に及ぶWGPの歴史の中でも始めてのことだもんね。
基本的には排気量がダウンするだけの今回のレギュ変更は、02年の2スト500ccから4ストへの移行の時に比べればイージーなはずだし、あの時ほど大きな変化は無いかなぁ、と思ってた。
でも、今年一足早くエンジンのレギュ変更(3.0リッターV10から2.4リッターV8に)をしたF1の状況を見ると、やっぱりそう簡単な話じゃなさそうだ。単純にボア・ダウンするだけじゃなくて、シリンダー数まで変えてくるかどうかは分からないけど、素人考えでは思いつかないような大きな変化なのかもしれない。
さて、一体どんなことになるのやら?

でも一つだけ分かってることがある。今季開幕前に「今シーズンはWGP史上最速のシーズンになる」と書いたばかりだけど、モータースポーツの世界の大きな真理を一つ忘れていた。たとえ性能を落とすことを目的にしたレギュ変更を行っても、間違いなく数年後には変更前よりももっと速くなってるという真理を。

GP7のテストはムジェロで行ったみたいだけど、タイムはどうだったのかな?
4年前のMotoGPクラス移行時のRC211Vを例に採ると、非公開テストの段階ではスーパーバイク並みのタイムしか出てなかった。だからロッシなんかは、2002年シーズン開幕直前まで、レースでは2ストNSR500を使い続けるというオプションを捨ててなかった。でもいざ蓋を開けてみたら、2スト500ccマシンと同等どころか、「剥き出しで330km/h」(2004 (C) RIDERS CLUB)なんていう無茶苦茶な世界を現出させてしまった。

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開幕直前までロッシは2スト・マシンか4スト・マシンか迷ってた。
でも蓋を開けてみたら4スト・マシンが全戦全勝。
Photo (C) Honda Motor Co.


ドライバビリティが向上したおかげで深刻なアクシデントは確かに減ったけど、「剥き出しで330km/h」(現在は340km/h)のままにしておいていいわけがない。だから今回のレギュ変更も行われるわけだけど、排気量ダウン程度じゃ、その効果はたかが知れてるように思う。確かロッシもすでにその点をずいぶん前から指摘していたと思う。

もちろん02年の時と今回とではレギュ変更の意図も方法論も異なるから、02年の時ほど急激にスピードが上昇するとは思わないし、V8化して早々にV10時代と遜色無いタイムを叩き出してるF1ほどキャッチアップが急だとも思わないけど、それでもレギュ変更の効果はせいぜい持っても2年ぐらいじゃないのかな? 3年後にはきっと今より最高速もタイムも上がってるはず。

もし実効的にレースのコンペティティブネスを維持しながらスピード低下を図るなら、WRCみたいにリストリクター付けて馬力制限するか、あるいは今どきなら燃費制限をもっと徹底してやるとかした方がスマートだと思うけどね。そういう直接的な対策を採らないかぎり、今後もGPマシンのスピードは上がり続けるでしょ。

まぁいずれにしても、早く各メーカーの800ccマシンが出揃わないかなー。



スピード抑制っていうのが一番手っ取り早い安全性の向上策ってことなんだろうけど、でもそれってモータースポーツの本質を考えるとちょっと抵抗あるのが正直なところ。選手の安全は勿論第一優先なんだけど・・・

もっとパラダイム・シフト的な手立てって無いもんかね?
例えば各メーカーが今研究してる2輪車向けのセーフティー技術をどんどん投入するとかね。

2輪車用エアバッグとかイケるんじゃないかな?
ライディングスーツとマシンが適当な長さのコードで繋がれてて、ハイサイドとかしてライダーがマシンから投げ出されてプラグコードが外れると、ライディングスーツの至る所に仕掛けてあったエアバッグが一斉に膨らんでライダーを衝撃から守るとか。
せめて首や脊髄部分だけでもいいから、早くそういうの実用化して欲しい。そうすれば、スピード低下策も抑制できるんじゃないかと。
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by oretch | 2006-05-07 21:15 | MotoGP

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