2006年 05月 25日
【MotoGP】第4戦 中国GP レビュー
ペドロサキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

そしてロッシの6連覇に黄信号・・・

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珍しく大ハシャギして喜ぶペドロサ。やっぱり最高峰クラスの優勝は格別。
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早くも2回目のペドロサ・ショー

天候に振り回された予選でPPを獲得したのは、予選時間終了間際に大逆転タイムをたたき出したペドロサだった。
カタールでのストーナー、トルコでのバーミューレンに続き、今季のルーキーは本当に活きがいい。さらに2番グリッドにはスズキのホプキンス、3番グリッドにはエドワーズ、そして4番グリッドには我らが中野王子と、トップ4が見事に4メーカーに分かれたなんて、9年ぶりにポール・シッターが4戦連続異なることと併せて、今季の混戦ぶりが一層実感されて面白過ぎますわな。

ランクトップを走るヘイデンはキッチリ5番グリッドにつけたものの、王者ロッシは依然としてバイブレーション問題は解消せず、結局13番グリッドにまで沈んじゃった。決勝レースも波乱が起こりそうな予感ヒシヒシ。ところでオレッチが優勝予想でイチオシしたマルコメは8番グリッドとイマイチ。どうやらオレッチの予想がまたも大ハズレする予感もヒシヒシ。

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ロッシは予選13番手。シナリオは狂い始めた。
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果たして決勝は、これまで見たことも無いオーダーで進行された。




ホールショットを奪ったのは3番グリッドのエドワーズ。ホプキンス、中野、ジベルノウが続く。PPのペドロサは若干出遅れて5番手に落ちたものの、スタートでヘタを打ちまくってた前戦までと比べれば遥かに幸先がいい。ストーナー、ヘイデン、マルコメのホンダ勢の後ろにカピが続き、ロッシはようやくこの位置。好調ホンダ勢にすでに先行されたことを考えると、すでに優勝は難しく、表彰台まで果たして辿り着けるかな?といったところ。

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黄、青、赤、緑。いつになくカラフルやなぁ~
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2周目。ストーナー、ペドロサ、ヘイデンの順で「そこのカエルどきなさい」とばかりに続けざまに中野をパス(泣)。いつもは粘りのブロックを見せる3番手ジベルノウも、ストーナーは抑え込んだものの、ペドロサとヘイデンにはあっさりと先を譲る。レプソルの2台がトップに追いつくのはもはや時間の問題。
3番手に浮上したペドロサは、5周目、6周目、7周目と連続してファステストを叩き出し、必死に尻に喰らいついてくるヘイデンも引き連れながら2位ホプキンスを追い上げる。

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アっという間にホッパーも追い詰めた。
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4周目には2秒以上あった2台の差はアッと言う間に1秒を切り、8周目には完全にホプキンスに追いついた。追いつかれたホプキンスは必死のブレーキングでなんとか抵抗するものの、9周目1コーナーでペドロサに、バックストレートでヘイデンに抜かれて4位に後退。
ホプキンスを抜き、レプソル小隊の前に残るターゲットは遂にエドワーズ1台になった。

ここまでのラップタイムを見るまでもなく、エドワーズはもはや蛇に睨まれた蛙。
10周目。立て続けに襲い掛かるレプソル小隊に対し、決死の抵抗を試みるもあえなく玉砕(涙)。オレッチがエドワーズの健闘を称えるために頬を濡らしながら(嘘)最敬礼を送った先のTV画面上では、レプソル小隊のチームメート同士がいよいよ熾烈な優勝争いに突入した。

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エドワーズも秒殺したレプソル小隊はいよいよ一騎打ちに突入
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さてここで一息ついて後方を眺めてみると、おぉ!ロッシがもう5番手にまで浮上しているジャマイカ! レース後半、タイヤが磨耗してバイブレーションも治まれば、トップのレプソル軍団は流石に無理にしても、4番手ホプキンス、もしかしたら3番手のエドワーズにまでは届くかもしれない。
さすが絶対王者ロッシ。やっぱり侮れん。

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手負いでもストーナーごときじゃ相手にもならんわい。それが王者。それがロッシ。
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目をトップに戻すと、追いつきそうで追いつけない微妙な距離で、レプソルの2台が攻防を繰り広げている。
10周目 ペドロサ 2'00.238 < ヘイデン 2'00.568 / 差 0.843
11周目 ペドロサ 2'00.377 > ヘイデン 2'00.291 / 差 0.757

ヘイデンが詰めればペドロサが逃げ、ペドロサが逃げればヘイデンが詰める。

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逃げるペドロサ。追うヘイデン。息詰まる静かで激しい攻防。
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12周目 ペドロサ 1'59.938 < ヘイデン 2'00.364 / 差 1.183

ペドロサがこのレース4回目のファステストで差を1秒以上にまで拡げる。
13周目 ペドロサ 2'00.117 < ヘイデン 2'00.136 / 差 1.202
14周目 ペドロサ 1'59.961 > ヘイデン 1'59.843 / 差 1.084
15周目 ペドロサ 1'59.914 > ヘイデン 1'59.793 / 差 0.963

ヘイデンがファステストを連続マークして1秒以内にまで詰め戻す。
16周目 ペドロサ 1'59.745 < ヘイデン 1'59.874 / 差 1.092

ペドロサが5回目のファステストで突き放す。
17周目 ペドロサ 1'59.965 > ヘイデン 1'59.882 / 差 1.009

ヘイデンがまた詰める。
18周目 ペドロサ 1'59.903 > ヘイデン 1'59.474 / 差 0.580

ヘイデンが3回目のファステストでさらに詰める。

これでもかこれでもかと互いにファステストを出し合う熾烈な攻防。昨年のフランスGPでロッシとジベルノウが魅せたくれたバトルに勝るとも劣らない、静かで熱い攻防。
先に集中力を切らせた方が負け。真剣と真剣を付き合せたような研ぎ覚まされた緊張感に包まれた素晴らしいドッグファイトに、もうオレッチは痺れっぱなしじゃあ!

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ファステストの応酬。先に自分に負けた方が負け。
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だがしかし、できることならこのままあと1時間でも2時間でも観ていたいバトルも、19周目にペドロサがこのレース15回目となるダメ押しのファステスト更新(1'59.318)を記録して遂に勝負アリ。ヘイデンの健闘もここまで。

シーズン前から期待を一身に集めたペドロサが、驚異のルーキー達の中で先陣を切って最高峰クラス初優勝のチェッカーをくぐった。

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逃げ切ったペドロサ。おめでと!
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最後は力尽きたもののヘイデンも8戦連続表彰台となる2位表彰台を獲得。レプソル軍団が実に4年ぶりに見事1-2フィニッシュを飾った。

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溢れる歓喜に顔を覆うペドロサの脇をすり抜けるヘイデン。悔しかったろうなぁ・・・
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そして3位には今季初表彰台となるエドワーズ。レプソル2台にはついていけなかったけど、キッチリ最後までポジションをキープした。

・・・・って、あれ? ロッシは!?


ペドロサはロッシを超えるか?
ペドロサ「レースは厳しかったし、ペースも速かった。しかし、コースコンディションが良くて、いいリズムで走ることが出来た。今日は、いいスタートが切れたが、1コーナーのブレーキングでややワイドなラインになってポジションを落とした。しかし、一台一台確実に抜いてトップに立つことが出来た。それからは、サインボードを見て走った。ニッキー(ヘイデン選手)のプッシュは厳しかった。勝ったときは、いつも特別な気持ちになるが、MotoGPは最高の気分だった。今回のレースは、自分にとって特別なレースになった」(Hondaより、一部抜粋)

ストレートの長い上海ではウェイトが軽く、最高速の伸びるペドロサが有利とは思ってていたものの、持久力が必要なストップ&ゴー・サーキットでは最後まで体力が持たないだろうなぁ、と思ったので優勝予想は外したのにこの結末。

しかもレース後半にファステスト叩き出すんだから、オレッチの予想はことごとく覆されたわけだ。でもちっとも悔しくない。寧ろ予想を覆してくれたペドロサに快く脱帽だ。参った。スゴイよ君は。やっぱ天才だよ、ダニ・ボーイ。

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初PPで初優勝で、おまけに初ファステストまで記録した。しかもデビュー僅か4戦目で。結果記事に詳しく書いたからここでは省略するけども、まさに記録ずくめの優勝劇。ペドロサもまた、ロッシやドゥーハンと同じように歴史に名を残すことは間違いない。
まだシーズンは始まったばかりだけど、このままの勢いならマジでデビュー1年目のタイトル獲得もあるかもしれない。

まぁ、そこまで期待するのはまだ早いかもしれないけど、いずれにせよ、ロッシという稀代の天才が健在なうちに、こうしてその天才に匹敵するほどのもう一つのタレントが同じクラスに現れたことが今は嬉しくてしかたない。
とにかく頑張れペドロサ。

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この若者の可能性はまだまだ計り知れないわ
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そのペドロサに敗れたとはいえ、最後まで喰らいついたヘイデンも素晴らしかった。中盤から終盤にかけてのファステスト・ラップの応酬は実に素晴らしかった。まるでレイニー、シュワンツ時代にトリップしたような興奮を憶えたよ。
2人とも最高にステキよ!

ま、三十路も半ばのオッサンに素敵って言われても嬉しくないだろうが。
ヘイデン「最後まで、ダニ(ペドロサ選手)より速く走ろうと頑張った。しかし、そのギャップをついに埋めることは出来なかった。今日のダニは、本当に素晴らしい走りだった。」(Hondaより、一部抜粋)

うむ、負けを素直に認める姿勢も素晴らしい。
ヘイデン「しかし、今日は本当に勝ちたかった。そして、勝てる日が近いと感じた。」(同)

その意気だ。ヘイデンも頑張れ。

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今回はペドロサが勝った。でも次は・・・。
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ところで、中国GPにはホンダの福井社長が激励に訪れていたとか。きっとホンダの1-2フィニッシュにたいそうお喜びのことでしょう。

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多少は勝てないF1のウサ晴らしになったんすかね?
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ロッシやるせなす

レース中盤過ぎまでは怒涛の追い上げをみせていたロッシ。15周終わりには3位を走る僚友エドワーズの1秒ちょっとにまで詰め寄って、こりゃマジで3位表彰台いけちゃうわー、と思っていたところが・・・・

ぁあ!? って真夜中に大声出しちゃったよ。

TVに映し出されたピットに入るロッシの姿を見て。

恐らく世界中で、

ぁあ!?

ってなってたと思うぞ、あの瞬間。
ロッシ「スタートはうまくいって、その後も何台かパスすることができた。リタイアするまで、マシンの状態はすごく良かったし、調子は悪くなかったから本当に残念だ。それまではすべて順調で、ホプキンスとエドワーズをパスできると考えていたのだから。」(Yamahaより、一部抜粋)

・・・・・(涙)

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トルコGP直後のテストで好感触を掴み、意気軒昂に上海に乗り込んできたのに・・・
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レースウィーク初日のフリー・プラクティスでは、トルコGP直後のテストの成果か、ヤマハが華麗に1-2をキメてた。確かWGP公式サイトの記事では「絶好調宣言」まで飛び出してたはず。
ところがいざ予選になると再びバイブレーションの悪夢に襲われて、それでも決勝レースでは必死に追い上げて挽回を試みたのに、最後はタイヤトラブルで無情のリタイア。

しかも、最初はリアタイヤのトラブルだと思ってピットに入って交換して、せめてポイントを稼ごうと健気にもレースに復帰したのに、実はフロントタイヤだったというのが分かってリタイアを余儀なくされたというのだからトコトンついてない。あるいは、フロントのバイブレーションがタイヤにダメージを与えていたということ?

だとしたらこりゃ相当深刻だよな。

思えば絶好調だった初日、ロッシはこんなコメントを残していた。
ロッシ「今日は両セッションでトップに立つことができた。このことは、決勝に向けてとてもいい兆候だ。今日の方向性はウエットでうまくいったわけだが、ドライでも効果を発揮してくれると思う。でもできることなら、それを実際に確認しておきたい。最悪のシナリオは、明日も雨で、そして決勝でいきなりドライを走るようになることだ」(Yamaha)

まさかタイヤトラブルまでは予期していなかったろうけど、まさに最悪のシナリオに嵌ってしまったわけだ。王者が低迷している方がシーズンは面白くなるとは思っていても、流石にここまで苦戦しているとちょっとカワイソウに思えてくる。
ロッシ「事実上は16ポイントと表彰台を逃してしまったわけだけど、予選であれほど苦しんだことを考えれば今日はいい出来だったと言えると思う。ポイント争いで差をつけられていることは悔しいが、シーズンはまだ長い」(Yamahaより、一部抜粋)

ロッシも頑張れ・・・

スズキとタマヤンに復活の気配

ホプキンス頑張ったなぁ、おい。
トルコGPみたいに、どうせレースが進むにつれてズルズルと後方に沈んでいくんだろうと思ってたら、最後まで踏ん張ってキャリア最上位の4位フィニッシュを勝ち取った。
ホプキンス「いい気分だね。表彰台には届かなかったけれど、スタートも決まっていいレースができたと思っている。レース中盤までずっとコーリンの後ろについていたけれど、途中からボクらをパスして行ったホンダのふたりは、まだまだペースが速かった。終盤、もう一度コーリンにアタックしたんだけれど、かわすまではいけなかった。そこが今後の僕らの課題だろうね。」(Suzukiより、一部抜粋)

これまでは戦積に比べれて不釣合いに鮮やかなスカイブルーとデカイ耳ばかりが目立ってたけど、最後はレプソル2台に大きく離されたとはいえ、中盤までトップグループを快走したんだから大したもんだよ。

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今季のスズキの躍進はかなりキテるねぇ。遂にブレイクの時が来たか?
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ホプキンス「週末ずっとチームスタッフがすばらしい仕事をしてくれた。そのおかげでボクは4位になれたんだし、そこがスズキで走る理由なんだ」(Suzukiより、一部抜粋)

泣かせるねぇ~。カタールで壊れたマシンを蹴り飛ばした件はこれで帳消しだな。H-Y戦争もいいけど、やっぱりスズキやカワサキにもがんがんレースを引っ掻き回して欲しい。
ホプキンスの言葉に応えられるレベルに一日も早くマシンを仕上げてね。

それとタマヤンもよく頑張った!
待ってたぞー!
玉田「今年になって初めて、レースらしいレースが出来た。ドゥカティ2台、ストーナー選手、メランドリ選手とのバトルは、とにかく、楽しかった。いままでは、自分を抑えて走っていた。というより、これ以上いけない、もうだめ、という走りだったが、今回は、どんどん攻められる走りが出来た。ポジションは6位だけど、去年、今年を通じて、初めて、バトルをしたという感じだ。本当に良かった」(Hondaより、一部抜粋)

はい、本当に良かったです!
そして次もお願いしますです。

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タマヤンもやっとキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
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中国GPのMVR(Most Valuable Racer)は文句なしにペドロサ!

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by oretch | 2006-05-25 01:32 | MotoGP

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