2006年 06月 18日
【ロッシ狂奏曲】結論確定 ロッシコラム
「レースにかける僕の情熱は、昔も今も変わっていない。このコラムを読んでいるみんなは分かってくれるだろうけれど、この変わらぬ情熱こそが、僕がモトGPに留まる決断をした理由だ。そう、僕はF1へは転向しない。」
(ヤマハ発動機「Ciao tutti!」より)


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ロッシ自身が告白するF1転向見送りの理由とは・・・?
Photo (C) Yamaha Motor Co.


ヤマハのレース情報見にいったらロッシのコラムが掲載されていた。

ヤマハ発動機 バレンティーノ・ロッシコラム「Ciao tutti!」 (2006/03/15)

こんなの前からあったっけ? コラムの末尾に今回が最初って書いてあったから、これから定期的に掲載していく予定なのかな?
ま、どうでもいいんだけど。

いや、内容の方はどうでもよくないか。ここ最近のロッシにまつわる数々の話題について、ロッシみずから語ってるから貴重なコラムだ。




まずは軽いネタから。先日のイタリアGPについて。
「スタートは本当に良かった。そしてセテを抜いた後、僕はセテを引き離そうとしたけど、それは不可能だった。彼はすごく手強かったよ。」

お、「セテ」だって。「ジベルノウ」じゃなくて、「セテ」ってファーストネームで呼んでる。原文探したらYamaha Racingにも載ってた。おお、原文でも確かに「Sete]って呼んでるぞ。
あの事件以来、最近まで頑なに「Gibernau」って呼んでたのに、どうやら2人の間でもようやく雪解けが訪れたのかな?
「ロリスに追いつかれた時、僕はタフな戦いに巻き込まれたことを悟らされた。それで彼に先行させ、しばらくは彼の後ろに付いて走ることにした。でも1/2秒ほどスロットルを閉じたら、ロリスに続いて3台ものマシンに抜かれてしまった。僕は突然5位まで順位を落とし、すべて最初からやり直さなければならなくなった。誰にとっても目の回るような戦いだった。そしてファイナルラップまでに勝負は2人のライダーと2社のメーカーそして2社のタイヤメーカーに絞られていった。
僕らの参戦しているこのレースでは、これはすごいニュース。最後の2ラップまで、自分がトップに浮上するなんて思っていなかった。それでも僕は実際にそれをやってのけたんだ。それもたくさんのファン、それに家族や友人の目の前で。こんな会心のレースを見せられるなんて最高だよ。 」

ん? これってレース後のコメントの焼き直しか?
カピロッシに抜かれた時に一気に5位にまで落ちた件については、結果として最後に勝てたから今では笑い話で済ませられるけど、あれでもし5位フィニッシュで終わってたとしたら、今ごろこんなコラム書いてる場合じゃなかったろうな。

イタリアGPのレビューでも書いたけど、やっぱりロッシはまだ完調じゃないね。以前のロッシだったらこんな読み間違えしてなかったでしょ。もっと余裕があったもの。
ま、それでこそ手負いのロッシがこれからも見られて楽しみなんだけども。

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イタリアGPで復活勝利。シーズン後半、どう巻き返すのか楽しみ。
Photo (C) CRASHNET / Yahoo!ITALIA


続いて先月受賞したローレウス賞について。
「ローレウス・スポーツ賞の受賞パーティに招待されていたんだ。これは有名人もたくさん集まる盛大なパーティだし、僕にとっては特別な一夜になる理由があったんだ。僕は、そこで「スポーツ・スピリット賞」を贈られた。モトGPのこれまでの発展に僕の貢献度が評価され、受賞となったんだ。これは僕にとってこの上ない名誉だ。このモトGPという競技は、僕の心と密接に繋がっているんだ。子供のころ僕は、ひとりのファンとしてGPレースを観ながら成長し大人になっていった。そのモトGPに、僕が何かしら特別な貢献をしたと、みんなが思ってくれることは信じられないくらい嬉しいよ。 」

ロッシが受賞したスピリット賞ってどんな賞なのか分かってなかったけど、なるほどそういうこういうことだったのね。世間の関心を引き付けて発展した競技があったとして、その立役者を讃える賞だったのか。だとすれば確かにロッシはふさわしい。今日にWGPの隆盛は、明らかにロッシに人気に由るところが大きいもの。そのことを讃えられて、素直に喜んでいるってことなのかな?

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現在のWGPの隆盛に対するロッシの貢献度は計り知れない
Photo (C) Yamaha Racing Communications


だとすればWGPファンとしては嬉しい話だな。WGPにとってロッシは絶対に欠くことのできない決定的に重要なものなわけだけど、同時に、ロッシにとってもWGPは欠くことのできない大切なものだ、ってことでしょ。

だからF1転向を見送る決断をくだしてくれたわけだ。

肝心のF1転向の件について、ロッシ自身が明確にその理由を語ってくれている。ちょっと引用としては長いんだけど、大事な部分だから載せておこう。(ヤマハってWebアーカイビングの重要性をあんまり認識してないのか、古いページがすぐリンク切れになっちゃうんだもの)
「レースにかける僕の情熱は、昔も今も変わっていない。このコラムを読んでいるみんなは分かってくれるだろうけれど、この変わらぬ情熱こそが、僕がモトGPに留まる決断をした理由だ。そう、僕はF1へは転向しない。あのフェラーリの運転は、僕にとって素晴らしい体験だった。そしてもし僕がフェラーリでF1への挑戦を続けていたなら、きっと熱中していただろう。その挑戦を続けるなら、僕は自分の能力の100パーセントを注ぎ込まなければならない。でも僕がバイクに乗ってレースに挑み続ける以上、そんなことは不可能なんだ。ときどき四輪のレースにチャレンジすることは、本当にすごく楽しいさ。でもバイクに乗りながらの片手間に、本気で四輪に挑戦することは不可能だ。」

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Photo (C) DPPI / Moto-Live.com

「 四輪と二輪の違いはいろいろあるけれど、例えばF1とモトGPを比べたときに、最も大きな違いとなるのはライダーの役割だ。二輪で速く走りたいなら、自分自身がマシンの一部になる必要がある。上手くブレーキングをするためには、マシンと一緒に自分の体重を移動しなければならない。前に、後に、左に、右にと。
 ところが四輪のコックピットでは、そんな風に体を動かすことはできないし、マシンに対する全ての制御はハンドルを通して行うことになる。これは大きな違いだ。四輪でスピードを出すことは、他の乗り物に比べて簡単だと思っているオートバイ乗りは多いけれど。今言った違いが、そう考えられる原因だと僕は思う。二輪では、スタートからフィニッシュまで、バイクとライダーだけがレースの全てなんだ。これは二輪の特色の中でも僕が一番気に入っている点さ。
 これに対してF1のレースでは、その他にもレースを左右するファクターがたくさんある。そしてドライバー以外にも、そのファクターを考慮し決断する立場の人間がたくさん存在するんだ。彼らはレース中にマシンがどのように動くべきかを心得ていて、ドライバーに代わっていくつかの決断を下し、何をなすべきかをコックピットに指示する。」

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Photo (C) Yamaha Racing

「 二輪のレースに留まると決断する時に、僕がサポートを受けようと思うメーカーは、ヤマハ以外になかった。ヤマハのマシンに乗って、他のメーカーのマシンに乗った新顔のライダーたちと戦うのはすごく楽しみだ。ホンダのダニ・ペドロサとドゥカティのロリス・カピロッシ、それにヤマハのバレンティーノ・ロッシが凌ぎを削るというのも、世界選手権競技には、すごくいいことだと思う。そういう展開を僕は願っているし、そんな状況が続きそうなので、僕は嬉しい。 」

今月初めの記事の元ネタに書かれていた事が、ほぼそのまま当たっていたみたいね。

「速く走りたいなら、自分自身がマシンの一部になる必要がある」MotoGPに対して、「マシンに対する全ての制御はハンドルを通して行う」F1。一旦スタートすれば全ての決断がライダーに委ねられるMotoGPに対して、「ドライバーに代わっていくつかの決断を下し、何をなすべきかをコックピットに指示する」人間が存在するF1。
電子制御デバイス満載の現代F1マシンを「猿でも運転できる」と揶揄したラウダじゃないけど、
ロッシにすれば、それはまるでF1マシンという名の装置の操作を仕込まれた猿にでもなった気分になっちゃったんだろう。

「レース界の自由人」(By小沢コージ氏)、あるいは「弾丸芸人」(By2ちゃんスレ)(笑)とも呼ばれるロッシに、そんなのやっぱり耐えられるわけないよな。

それによっぽどイヤだったんだろうなぁ。「猿」呼ばわりされんのが。
なにせ当人が「猿」に似ているだけに(笑)

ん? 別にロッシが「猿」呼ばわりされたわけじゃないか。

でも、シューマッハが自分のコラムでロッシのことを“motorbike monkey”って呼んでたし、やっぱり気になってるに違いない(笑)

それと、コラムには書かれてないけど、少なからずアロンソの影響もあったと思う。あの眉毛に「オレだって練習すれば2輪なんてちょろいぜ」って言われたのが、実は相当カッチーンってきてたんじゃないのかなぁ?
で、「なにナマぬかしとんじゃ眉毛。テメーごときが表彰台立てるほど甘いもんじゃねーんだよ2輪は、このクソボケェッ!」って感じて、逆に“2輪愛”が盛り上がっちゃったんじゃないかと。

ま、いずれにしても、繰り返しになるけどロッシにはF1の世界が馴染まなかった、それをロッシ自身が確認し、決断した、ってことなんだろう。

正直なところ、F1で走るロッシが見たかったという気持ちがないわけじゃない。いや、ぶっちゃけ一度でいいから見たかった。
我が神スペンサーをはじめ、ローソン、シュワンツ、レイニー、ドゥーハン、みんなロッシに勝るとも劣らない素晴らしい偉大なライダーたちだ。でも、彼らが4輪でもイケルかも?なんて考えたことは一度もなかった。そんなライダーは、後にも先にもロッシだけだ。
だからロッシに期待するところがなかったわけじゃない。

それでもオレッチはロッシの今回の決断がとてーも嬉しかった。
なんというか、やっぱりオレッチの場合はあくまでも「2輪>4輪」なんだなと再確認できた。

とゆーことで、ロッシに感謝したい。ありがとよ、ろっしふみ。
そして、オマエさんの決断は正しかったと思うぞ。


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やっぱりMotoGPシーンにはまだまだ「ROSSI」の名が必要
Photo (C) CRASHNET / Yahoo!ITALIA




この部分がちょっとひっかかるなぁ・・・

「フェラーリでF1への挑戦を続けていたなら、きっと熱中していただろう。その挑戦を続けるなら、僕は自分の能力の100パーセントを注ぎ込まなければならない。でも僕がバイクに乗ってレースに挑み続ける以上、そんなことは不可能なんだ。ときどき四輪のレースにチャレンジすることは、本当にすごく楽しいさ。でもバイクに乗りながらの片手間に、本気で四輪に挑戦することは不可能だ。」

ロッシとしては、本業としての2輪を続けながら時々4輪も出れたらなぁ、ってことなのか?
だとすると、もしかしたら

MotoGPとWRCの掛け持ちはアリかも?

ロッシが実はF1よりもWRCの方が好きというのはよく知られた話だけども、そのWRCは、2008年シーズンから、前年(2007年)の8月から翌年(2008年)の5月にかけて開催されるウィンターリーグ化することが決定している。

【WRC】2008年からウィンターリーグ化 (2005/10/28)

ロッシは先日ヤマハと契約を更改したけど、複数年ではなくて単年契約、つまり2007年までの契約だったはず。もしかしたらそれは、WRCのウィンターリーグ化を見越してのことだったのかも・・・
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by oretch | 2006-06-18 00:38 | MotoGP

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