2006年 06月 29日
【MotoGP】第8戦 ダッチTT(オランダGP) レビュー
GPライダー達の勝利に対する執念とド根性に心底感動した。


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やっと今季初優勝、待望のGP2勝目をあげたヘイデン。
Photo (C) CRASHNET / Yahoo!ITALIA



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つき抜けるような青い空にシャンペンのシャワー。
この空みたいに、ヘイデンも初タイトルまで一気に突き抜けちゃうのか?
Photo (C) DPPI / Moto-Live.com



■ 嵐の前の静けさというかなんというかデキすぎた前フリだよ

前戦カタルーニャGPの多重クラッシュで負傷した3人のうち、ジベルノウだけが鎖骨骨折で欠場(代役はホフマン)することになったけど、カピロッシとメランドリは押して出場を決意。
ダッチTTはカタルーニャGPのすぐ翌週開催。おまけに伝統に習って決勝は土曜日だから、あの事故から僅か3日後にレースウィークが始まっちゃうわけで、カピロッシとメランドリの根性というかプロ意識というかレースにかける情熱に感動した!

とは言っても、さすがにこれだけインターバルが短いと、2人の怪我の具合がそうそう良くなる筈もなく、レースは目下ポイント首位のヘイデンvs復活王者ロッシということになるんだろうなぁ、と思っていた。

と  こ  ろ  が

レース・ウィーク初日にとんでもないニュースが飛び込んできた。
ロッシがフリー・プラクティスでハイサイド・クラッシュ→左手首と右足踝の骨にヒビ! 幸い骨折にまでは至らなかったものの、これじゃまともにレースするのは無理。せっかく2連勝で反撃の狼煙を上げたばっかりなのに・・・。
やっぱりアッセンには魔物が棲んでいるのね。

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ようやく復活したかと思ったら、まさかの落とし穴・・・
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こうなるともうダッチTTはヘイデンのためにあるようなものでしょ。まともに走れないロッシとは確実にポイント差が広がる。せっかくロッシの復活で俄然面白くなって来たところだったのに、そのロッシを含む有力ライダーの相次ぐ負傷で、なんか冷や水をかけられたように一気にクールダウン・・・


と思ったのは早計だった。

WGPはやっぱりとてつもなく面白かった!






■ 意地と意地がぶつかり合った歴史に残る大逆転劇

予選フロントローは初PPをゲットしたホプキンス。2番手に中野。ホプキンスと中野のタイム差は0.001秒!あとちょっとで初PPは中野のものだったのに、チッ!
2人ともいつも予選ではいいけど決勝でグダグダになっちゃうからな。有力選手が負傷している今回は、予選の速さを決勝にもつなげて欲しいぞ。

フロントロー最後にはヤマハの期待を一身に背負うエドワーズ。ヤマハにとって至上命題はロッシのタイトル防衛。ところがそのロッシが負傷した今、僚友エドワーズに課せられたミッションは常にヘイデンより前でフィニッシュしてポイント差拡大を最小限に抑えること。エドワーズにとっては相当なプレッシャーのはずだけど、その期待に応えてまずは予選でキチっとヘイデンの前につけた。よく頑張りました。

セカンドローにはヘイデン、ペドロサ、バーミューレンが並んだ。ヘイデンのミッションはもちろん1点でも多く取って、ロッシとのポイント差を拡げること。ロッシの状況を考えれば、敢えて無理に優勝を狙う必要は無い。2位でも3位でも、確実にポイントを積み上げていくことが大事だし、今季のヘイデンはキチっとそれができるだけの安定した速さがある。

でも、ヘイデンは勝ちたくてしかたないんだろうなぁ。
ポイント首位に立っているとは言え、まだ今季は1勝もしていない。できれば1戦でも早く、昨季アメリカGPに続く2勝目が欲しいはず。でもタイトル争いのことを考えたら無理して自滅したら元も子も無い。「ヘイデンを抑える」という単純なミッションを与えられたエドワーズより、むしろヘイデンの方が心理的には難しい状況にあると言えなくも無い。

そして影の主役と言うか真の主役と言うか全ての中心であるロッシは、決勝出場を危ぶまれながらも、自分でグローブをはめることすらできないぐらいヒドイ右手首の痛みに耐えて、予選最下位(18番手)ながら決勝グリッドにマシンを並べた。出走台数を考えれば、とにかく完走さえすれば1点か2点は取れるかもしれない。この、タイトル防衛に賭ける執念の強さこそが王者の強さの源泉だったんだな、と改めて嘆息。
今までで一番「ろっしふみ がんばって」って思った。

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心配そうにロッシを見つめるドクター・コスタ。
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そして決勝レース。コース全長が短くなったので今年は26ラップに増えた。
今季はほんとに天候に恵まれている。雨がいつ降り出すかわからないダッチ・ウェザーで知られるはずのアッセンの空はカラっと晴れわたった。

スタートで飛び出したのは予選3番手のエドワーズ。コース改修で新しくなった1コーナーに真っ先に飛び込んでホールショットをゲット。
一瞬「あれ?ロッシ?」って思ったけど、ロッシは最後尾スタートだった・・・。
ホプキンス、中野が続き、フロントロー3人が順当にオープニングラップをリードする。

ビックリしたのは4番手にメランドリが上がってきたこと。ほんの数日前に病院に運ばれたのにスゴイな。マルコメがんばって。ヘイデンも無難なスタートを切って5番手。以下、ペドロサ、バーミューレンと続く。

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コースをグルリと囲む大観衆。これが伝統のダッチTT。
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レース序盤はそのままエドワーズ、ホプキンスがトップグループを作ってリード。2周目に中野をパスしたヘイデンがジワリジワリとトップ2台を追い上げる。中野は今回はなかなか調子が良さそう。ヘイデンにはパスされたけど、トップグループとは2秒前後のギャップをキープしている。
4位グループは混戦になっている。メランドリ、バーミューレン、ペドロサ、玉田に、スタートで出遅れたストーナー、チェカ、ロバーツらが追いついてきた。

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ヘイデンがじわじわとエドワーズに迫り寄る。
Photo (C) CRASHNET / Yahoo!ITALIA


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あいかわらずペドロサとストーナーはスタートが悪いよな
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負傷組の中では比較的軽症だったメランドリが頑張ってるけど、やっぱりロッシとカピロッシは厳しいレースになった。怪我のせいで思うようにマシンをコントロールできず、2人ともコースアウトしてたみたい。無理するなよー、と言いたいけど、でもそんなこと言ってられないんだよな、本人達は。

そんな気持ちが伝わってくるだけに、ファンとしてはせめてこれ以上怪我がひどくならないように祈るしかない。でもホント無理すんな・・・

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観てて痛々しい。無理すんなよ・・・
Photo (C) Ducati Motor Holding S.p.A.


9周目。ホプキンスを激しくプッシュしていたヘイデンが、最終シケインの入り口でアウトから豪快にホプキンスをパス。2位に浮上した。どうやらコース後半の高速セクションはヘイデンがすごくのれているみたい。特にシケイン手前の高速の複合左ターンがズバ抜けて速い印象。だからシケイン入り口のブレーキング開始時にはもうホプキンスの横に並んでいた。

タイトル争いを考えるとこのまま2位キープでフィニッシュしてもいい。ロッシも怪我を堪えて頑張っているとは言え上位入賞は流石に無理だろうから、敢えてエドワーズを無理に追いかけて余計なリスクを負う必要は無い。

で も 、やっぱりどうしても勝ちたいんだろうなぁ。高速セクションのアグレッシブな走りからは、「勝ちたい勝ちたい勝ちたい」って気持ちが身体全体からオーラのように滲み出てるもの。
このペースならヘイデンがエドワーズに追いつく可能性は高い。きっとレース終盤、最終シケインが勝負を決するポイントになるんだろう。
これまで何十年間も繰り返されてきたように・・・・

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ヘイデン優勝を阻止したいエドワーズ。ロッシのため?自分のため?
Photo (C) CRASHNET / Yahoo!ITALIA


ホプキンスを抜いた後はヘイデンが順調にエドワーズとのギャップを削っていくと思ったけど、今回はエドワーズ頑張ってるじゃん!
仲良しチームメイトのロッシのためになんとしても1位を死守してヘイデンのフルポイント奪取を阻みたいところだし、それになにより、考えてみればエドワーズはまだGPで勝ったこと無いわけだから、自身の初優勝も達成したいわけだ。勝てればまさに一石二鳥。一粒で二度美味しい。

エドワーズが安定して37秒台中盤のタイムを出しているのに対して、ヘイデンはなかなかタイムが安定せず、両者の差はずっとコンマ6、7秒前後で推移している。

このまま最後までいっちゃうのかな?とも思ったけど、レース終盤に入るとヘイデンが37秒台前半にタイムを揃えてきてギャップを縮めてきた。

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レース中にラインを変えた(?)ヘイデンがようやくエドワーズを捉えた。
Photo (C) Yamaha Racing Communications


一時は1秒以上あった差は21周目終わりにはコンマ2秒を切って、いよいよテール・トゥ・ノーズのバトルに突入した。

こうなるとやっぱり追うほうが速いよね。ヘイデンが得意のコース後半で執拗にエドワーズをプッシュする。毎周のように得意の高速左ターンで間を詰めてシケイン入り口で並びかける。
でも抜かない。
まだ抜かない。

TV解説のタディが「まだ抜くな。まだ勝負は早い」と盛んに言う。気持ちはGPチームの助監督時代に完全に戻ってる(笑)

そんな先輩の気持ちを知ってから知らずか(知ってるわけないわな)、残り2周を切った25周目。バックストレート・エンドでたいしてスリップも効いてないはずなのにヘイデンがいきなりエドワーズのインに飛び込んだ!ってええええええええ!? そこでいくんかい!?

ヘイデンの勢いに気圧されたようにアウトにはらんだエドワーズはブレーキングをミスってオーバーラン! 痛恨のコースアウト!

すぐにコースに戻ったものの、ヘイデンとの差は一瞬にして1秒に開いた。

TVがレプソルのピットガレージを映す。田中監督が勝ち誇ったようにガッツポーズ。

万事休す。ロッシへの友情と自身の初優勝のためにここまで必死に頑張ってたけど、わずか2周を残して遂にエドワーズは力尽きたか・・・

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残り2ラップ。遂にエドワーズも力尽きた・・・?
Photo (C) motogp.com


トップ争いが決着したことで、TVの映像は4位グループに切り替わる。トップ争いと負けないぐらい激しいバトルを繰り広げているストーナー、ペドロサ、そしてロバーツ。すでにラストラップ。残り半周。ペドロサのオンボードカメラ映像の中でストーナーが左右にマシンを切り返す。前方3秒先には3番手を単独走行するライムグリーンのマシン。
2004年以来の表彰台に向けて最後の1周をひた走る。

カメラは再びトップの2台に切り替わる。


あ ら ?


なんでまたテール・トゥ・ノーズ?



1秒あったはずの2台の差が、僅か半周で無くなってる!?
ど、ど、どうなってんだあああああああああああああああ!?

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勝利にかける執念がたった半周で1秒差を削り取った!
Photo (C) CRASHNET / Yahoo!ITALIA


トップ2台はすでにバックストレートを過ぎ、高速セクションに突入している。
残りはもう半周も無い!


ああっ!ヘイデンがミスった!


高速右ターンの11コーナー立ち上がりで僅かにマシンが暴れる。
加速が鈍ったヘイデンにエドワーズが迫る。
続いてまた高速右ターン。エドワーズはもう真後ろだ。
ヘイデンのスピードが伸びない。エドワーズが並びかける。
さらにもう一つ高速右ターン。エドワーズがインに入った。
並んだ。
出た。
前に出た。
そして続く高速左ターンへの切り返しで遂にエドワーズがトップに立った!

残るは最終シケインのみ。ヘイデンもまだ諦めない。シケインに向けて最後の加速。エドワーズはイン、ヘイデンはアウト。


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Photo (C) DPPI / Moto-Live.com

2台が並んでシケインへ!




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Photo (C) DPPI / Moto-Live.com

ヘイデンがかぶせる!




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Photo (C) DPPI / Moto-Live.com

エドワーズがインを閉める!




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Photo (C) soaparmy / SUPERBIKEPLANET

ヘイデン、行き場が無い!




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Photo (C) soaparmy / SUPERBIKEPLANET


オーバーラン!!




エドワーズが勝った!?







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Photo (C) Reuters / Yahoo!


あ゙





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Photo (C) soaparmy / SUPERBIKEPLANET


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Photo (C) soaparmy / SUPERBIKEPLANET


クラッシュ!!




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Photo (C) soaparmy / SUPERBIKEPLANET


ヘイデン逆転!!




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Photo (C) DPPI / Moto-Live.com


そしてチェッカー!






勝ったのはヘイデン!







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なんつークライマックスだ!?なんだこのドラマは!?
Photo (C) Honda Motor Co.





WGPおもしろすぎ




エドワーズはシケイン入り口でなんとかヘイデンを抑えたものの、進入速度が高すぎたためにシケイン切り返しで左ターンのイン側グラス・エリアをショートカットするカタチになった。
かまわずエドワーズは目と鼻の先のフィニッシュ・ラインに向かってスロットルを全開に。
その瞬間、リアがスピンしてマシンはコントロールを失ってしまった。

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Photo (C) DPPI / Moto-Live.com


もしあそこでスロットルを絞っていれば、あるいは勝ったのはエドワーズだったかもしれない。でも勝ちたいという一心があそこでスロットルを開けさせたわけだし、その気持ちがなければ、たぶんシケイン入り口でヘイデンに刺されていたと思う。
だから全ては必然だったも言えるんじゃないかな・・・?

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中野がウィリーで2位フィニッシュ。後方にはまだエドワーズのM1が横たわっている。
Photo (C) CRASHNET / Yahoo!UK&IRELAND


タイヤバリアに激突して破損したYZR-M1に駆け寄るエドワーズの脇を、5秒後方で3位を単独走行していた中野が通り過ぎていく。中野は自己最高位になる2位をゲット。


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Photo (C) CRASHNET / Yahoo!ITALIA


さらに0.03秒差でストーナーをかわしたペドロサが3位に入り、ストーナー、ロバーツが続いてフィニッシュ・ラインを駆け抜ける。
6位、7位には後半遅れたホプキンス、メランドリが入り、手負いのロッシは驚異の追い上げで8位でフィニッシュした。

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Photo (C) Yamaha Racing Communications


コースマーシャルに助けられ、怒りに目をたぎらせながら再スタートしたエドワーズは、

ヘイデンがフィニッシュしてから40秒後にようやく13位のチェッカーを受けた。

フィニッシュラインをくぐった直後、自分に対する怒りで震える拳を振り下ろし、フロントスクリーンを叩き割るエドワーズ。フロントを高々と上げて、全身から喜びを発散しながらウィリーするヘイデンとはあまりにも対照的な光景。

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肩を落とすエドワーズ。無念!!
Photo (C) CRASHNET / Yahoo!UK&IRELAND


かわいそうなエドワーズ。
うな垂れるその姿を見てたら本当に気の毒になった。


でも、エドワーズには悪いけど、これだからWGPはやめられませんな!!


■ 勝つべき時に勝ったヘイデン。でも・・・

フルポイントを獲得したヘイデンは、これでロッシとのポイント差を「46」にまで拡大した。
優勝 N・ヘイデン
「今日は最高のレースだった。
いいスタートではなかった。しかし、エドワーズ選手の後ろに迫ることができた。予選から彼はすばらしい走りをしていたし、とにかく離されないように頑張った。しかし、ただ待っているだけでは抜けないし、何かをしなければならなかった。中盤からはラインを変えはじめた。それが勝因の一つだった。
最後のシケインでは、エドワーズ選手のブレーキングが深かったので、序盤にホプキンス選手を抜いたときと同じ技を使った。正直、あまり決まらなかったが、エドワーズ選手もコースアウトしたので、結果オーライだった。」

(ホンダWGP情報より抜粋)

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念願の2勝目をあげて大喜び大興奮のヘイデン
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チャンピオンになるためと言って、必ずしも全てのレースに勝つ必要は無い。だけど、やっぱりチャンピオンといえば勝つべきと時に勝てるというのも大事な要素。

今季すでに優勝しているカピロッシ、メランドリに続いて、王者ロッシも負傷して一歩後退。ポイント首位の座を固めるにはまさに絶好のチャンスだった。チャンピオンを獲りたいのならライバルの負傷をチャンスというのに遠慮はいらない。そのチャンスを見事にものにしてフルポイントを獲得したのは褒められていい。

ただね、それでもやっぱりなんか物足りないんだよね。
昨季のアメリカGPで初優勝を飾って以来、念願だった2勝目なわけだし、大喜びする気持ちはもちろん分かるんだけどさ、でもハッキリ言って「タナボタ」だったわけでしょ。
確かに結果的には勝てたけど、レース内容ではエドワーズの方が勝っていたのは明らかだし。

翌週はもうイギリスGP。インターバルが短すぎて負傷したライダー達はまだ本調子は取り戻せないはずで、依然としてヘイデンが優位な状況にある。ヘイデンがこのまま初タイトルまで突っ走っちゃう可能性も高まってきた。
もしそうだとするなら、ヘイデンには今季中にあと3勝はして欲しい。1つは絶対優位にある次のイギリス。1つは地元のアメリカ。それともう1つは、現王者のロッシが傷も癒えて本調子を取り戻してからのどこかのレースで、ガチンコで勝負して勝って欲しい。

チャンピオンは獲得ポイントの多寡で決まるのは当然ながら、やっぱりチャンピオンにはそれに相応しい内容も欲しい。

勝て、ヘイデン。誰からも認められるチャンピオンになりたいなら、あと3つ勝て。
期待してるぞ!


■ ロッシの自力6連覇消滅(現時点では)

あのままエドワーズが勝ってヘイデンが2位で終わっていれば、ヘイデンとロッシのポイント差は「42」点差だった。でもああいう結果に終わったことで、2人の差は「46」にまで拡大してしまった。ヤマハ陣営にとってはなんとも皮肉な数字だね。
13位 C・エドワーズ
「今の僕に何が言える?もちろん悔しいよ、だって勝てるレースだったんだから。
マシンは初めから絶好調で、とても気持ちよく走れていた。予選のときから他のライダーたちは僕のペースについてこられなかったし、決勝でも同じだった。スタートも思い通りにできて、後はただひたすらハイペースをキープするだけ。
(最終ラップに)ついに彼を捉えてトップを奪い返すと、今度は抜き返されないようにディフェンシブなラインを選び最終のコーナーを立ち上がろうとしたんだ。ニッキーがまさかコースアウトしているとは思っていなかった。知っていたら、そこまでする必要はなかったんだから。それで結局タイトに寄り過ぎてリアがコースをはずれ、スロットルを開けたところで僕はマシンから投げ出されてしまった。」

(ヤマハ発動機レース情報より抜粋)

なんとも無念さの滲み出るコメントだねぇ (つД`。)
ロッシの援護とかどうとかなんて関係なく、とにかく勝ちたかったんだろうなぁ。それでも、
エドワーズ 「まさに死力を尽くしたが、フェアな戦いだった」

なんて言えるエドワーズは“漢”だ!
こんなイイ奴を神様が見放すはずがない。きっとそのうち勝てるよ、がんばれエドワーズ。

一方ロッシは頑張ってなんと8位入賞!
自分でグローブをはめることすらできないくらい痛みがヒドいようだったから、もう満身創痍状態でヒィーヒィー言いながら走ってたんだろうなぁと思ってたのに、やっぱりこの男のポテンシャルは計り知れない。

ダッチTTは3周連続開催の真ん中。次のイギリスGPはもう1週間後。一日や二日でヒビの入った骨がくっつくわけはないし、本当は休養を取りたいところだろうけど、タイトル連覇にはもうこれ以上ポイント差を広げられるわけにはいかない。
次戦イギリスGPも悲壮な覚悟で挑むことになるんだろう。

でもコメント読んだら驚いた。
8位 V・ロッシ
「本当に厳しいレースだったが、ドクター・コスタをはじめクリニカ・モービルのスタッフ全員が僕のために懸命に頑張ってくれたおかげで最後まで走りきることができた。
スタートは本当に心配していたが、いざとなると一気にアドレナリンが出て、必ずうまくいくと思えるようになった。
そしてレース中盤ごろになると調子も出てきて

楽しくさえなってきた。


(ヤマハ発動機レース情報より抜粋)


ば、化け物か・・・!? (C) コンスコン



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なんだこの明るい表情は? まだぜんぜんタイトルを諦めてません。
Photo (C) Associated Press / Yahoo!ITALIA


次戦のドニントンはロッシが最も得意とするコース。怪我がどこまで治るか分からないけど、こりゃ次のイギリスGPでは手負いのロッシは侮れないぞ。

今回エドワーズやヘイデンがみせた勝利への執念はすごかったけど、ロッシのそれはさらにその上をいく。計算上、現時点では自力でのタイトル防衛は不可能になったけど、それでもロッシはぜんっぜん諦める気はない。ポイント差拡大もなんのその。タイトル争いはむしろ一層面白くなってきたぞ。

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傷ついたライダー1人に歴戦のGPライダー達が10人も・・・
Photo (C) Yamaha Racing Communications



■ 明暗分けた日本勢

中野王子が見事2位獲得!おめでとー!

今回はいつものチャタリングが影を潜めて、しっかり最後まで走りきれた。
そうそう、余計なトラブルさえなければイケるんだよ。次も頑張れ。そして早く1勝を!

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歓喜のスタッフにもうもみくちゃ。同じ手裏剣でも4輪のアチラとは違いますな。
Photo (C) CRASHNET / Yahoo!ITALIA


一方、タマヤンの方は以前低空飛行状態。
一体どっから出てきてたのか、チーム存続の危機説まで流れるようになっちゃった。でも火の無いところに煙は立たないとも言うし、そこまで追い詰められちゃってるってことなんだろうなぁ。
なんとかブレークスルーは無いもんかな? ただ頑張れとしか言えないのが歯痒いけども、今はそれしか言えません。兎に角がんばれ。


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125ccは優勝カリオ。バウティスタは3位。オマエどこ狙っとんのじゃ?
Photo (C) CRASHNET / Yahoo!ITALIA

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by oretch | 2006-06-29 02:30 | MotoGP

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