ペドロサ、ヘイデンのレプソル編隊を振り切ったロッシとカピロッシ。
レースはいよいよ終盤。 前戦チェコGPのロッシとペドロサのバトルに勝るとも劣らないすごいバトルの幕が開けた。 Photo © DPPI / www.Moto-Live.com 3コーナーを立ち上がって短いストレート。カピがロッシの背後にピタリとつけてパッシングのタイミングを計っている。 そして続く右直角ターンの4コーナーの進入。 カピがズバっとインにマシンを切り込んだ! が、ちょっとオーバースピード気味だったか? カピロッシはマシンを立て直すのにモタついてしまう。 その隙にロッシがクロスラインから前に出た! 再びカピロッシの頭を抑えて立ち上がる。 続くターン5は下り勾配のついた高速コーナー。 加速に勝るカピロッシがもうロッシのテールに張り付いて、 2台団子状態でターン5を駆け下りる。 と、今度はカピロッシがアウトから仕掛けた! スピードにのってワイドラインでアウトからロッシに被せる! 次の6コーナーは切り替えしの右ターン。 イン、アウトの立場が逆転。 カピがインに飛び込んだ! Photo © DPPI / www.Moto-Live.com が、今度もまたスピードが出過ぎだあ! ラインがアウトに膨らんでしまった! そしてロッシがまたも巧みにラインをクロス! 再びカピロッシの頭を抑えて立ち上がる! エエぞエエぞ!! もっとやれやれええええええ!! Photo © DPPI / www.Moto-Live.com テクニカル・セクションでカピロッシを抑えきったロッシがホームストレートに帰ってきた。 レースは17周目突入。残り5周。 背後にはカピロッシがピタリとついて、完全にスリップストリームに入っている。 となれば狙いは当然1コーナー。 期待に応えてスリップから抜けて、 カピがインに飛び込んだ! でもまたまたオーバースピード! タイトにまわるロッシとラインがクロス! そしてS字の切り替えし。 ロッシがアウトから被せる! ロッシがトップを奪還! カピロッシの頭を抑えて2コーナーを立ち上がる。 抜いても抜いても抜き返されるカピロッシ。 少し落ち着けってば! って言ってるそばから4コーナーで またまたカピロッシがインに飛び込んだ! でもやっぱりオーバースピード! ロッシがクロスラインでカピに並ぶ! でも今度はイケそうだぞ? どうだ!? 抑えたか!? 抑えた! 今度はカピロッシが抑えきった! カピロッシがロッシを抜いて1位に浮上。 ようやく前に出ることに成功した。 Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA 1周に渡る大バトルでついにカピロッシが首位奪還。 残り4周半。 ロッシを抑えきることができるのか? もちろんロッシだって諦めるわけがない。 早くもカピロッシに反撃の猛チャージを仕掛けている。 コーナーごとにカピロッシをプッシュしてオーバーテイクのタイミングを伺う。 そして2台は18周目に突入。残りは4周。 Photo © motogp.com コース前半の高速セクション。カピロッシがデスモに鞭打って必死に逃げる。 一方コース後半のテクニカル・セクションではロッシが負けじと差を詰める。 加速とトップスピードに勝るカピロッシ。 コーナリングのフットワークに勝るロッシ。 互いに得意なポイントが違うので、実に見応えのあるバトルだ。 ロッシは果たしてこの後、仕掛けるチャンスはあるのか? 仕掛けるとしたらどのポイントか? この勝負、まだまだどう転ぶか分からない。 ところで、この時点でポイントリーダーのヘイデンは依然4位を単独走行している。 トップ2台がバトルしてタイムを落としたことで、少し1位から4位ヘイデンまでの間隔が縮まったようには見えるけど、かといってもうトップ2台には誰も追いつけそうにない。後方の5位ジベルノウとはまだ1.5秒のギャップがある。どうやらヘイデンはこのまま4位でフィニッシュしそうだ。 ロッシがこのまま2位でフィニッシュすれば点差は「31」にまで縮む。でももしカピを抜いて1位でフィニッシュしたら、さらに5点縮まって差は「26」点に。 残り3戦、この5点差はどちらにとっても大きい。 今、この5点を自分の力で拡げも縮めもできるのはロッシの方だ。 きっと不甲斐無い思いを噛み締めながら走ってるだろうヘイデンを尻目に、この「あと5点」をゲットすべく、ロッシがカピロッシに再び猛攻を仕掛ける。 Photo © DPPI / www.Moto-Live.com レースは19周目に突入。残り3周。 トップ2台がテール・トゥ・ノーズでホームストレートを駆け抜ける。 ホームストレート終わりの1コーナー。やはりトップスピードで劣勢のロッシはここで仕掛けるのは難しそう。タイトなS字を回って2コーナーを立ち上がり、カピロッシのテールを必死で追う。 コース後半の得意なテクニカル・セクション。 ヘアピンを立ち上がって連続左ターンの10コーナーと11コーナー。 ロッシがカピのややアウト側ラインを駆け抜けていく。 さっきまでとは違う動きだ。 そして続く左ターンの12コーナー。 ロッシが狙い済ましたようにインに飛び込んだ! ラインがクロスして次は右ターンの13コーナー。 逆転! ロッシが前だ! ロッシが「5点」を奪い返した。 残り3周を切って両者ともタイヤは相当厳しくなってきた。 コーナー進入時のリアのスライドが目立ってきたぞ。 こういう状況になるといつもロッシの強さばかりが際立っていた。 このままロッシが逃げ切れるか? Photo © motogp.com いやいや、そうはカピが卸さない! レースは20周目に突入した。 ラスト2周。 激しいバトルに盛り上がる大歓声の中、ホームストレートを2台が塊になって駆け抜ける。 セパン名物のロングストレート。 トップスピードに勝るカピロッシがストレートを1/3残したところでもう横に並びかける! カピロッシが前に出た! そして先頭で1コーナーにターンイン! が、またもややオーバースピードでクリップにつけない。 隙を突いてロッシがまた抜き返す! ラインがクロスしてカピがインを取る! カピが前だ! 2台が縺れるように2コーナーを立ち上がる。 高速ターンの3コーナー、続く短い直線をテール・トゥ・ノーズで猛然と加速する。 4コーナーを過ぎて5コーナー。 高速コーナーが得意なロッシがグングンとカピロッシに迫る。 そして切り返して6コーナー。 カピロッシを追うロッシ。 立ち上がりでマシンが揺れる。 構わず短い直線を加速して、右ターンの7コーナーで カピロッシのインに飛び込んだ! でも今度はロッシがオーバースピード! 続く右ターンの8コーナーでカピがインを奪い返す。 ロッシ逆転ならず! カピロッシ前、ロッシ後ろで立ち上がる。 もうこれで何回ポジションチェンジしたっけ!? Photo © DPPI / www.Moto-Live.com 続くヘアピンはカピロッシが完全にブロック。 2馬身ならぬ2車身ほどの差をつけてコース後半を突っ走る。 テクニカル・セクションが得意なロッシがコーナーごとにまた差を詰める。 裏ストレートに来るころには再び2台はテール・トゥ・ノーズ。 ストレートスピードはデスモが勝るが、ブレーキングではロッシが上だ。 勝負どころの最終コーナーに世界中の目が集中する! あ! ロッシがミスった!! リアが揺れてラインが乱れる! なんとかバランスを保ってマシンを倒しこむ! でもカピロッソは完璧なラインで既に加速態勢に入っている。 ロケットのように加速するカピロッシを慌てて追う。 でもフィニッシュラインを過ぎる頃にはコンマ6秒の差ができた! ロッシが最後の最後で致命的なミス。 万事休す。 今のカピ相手にラスト1周でこの差はデカい。 チェコGPに続いて今回もカピロッシが勝つのか・・・・? Photo © motogp.com ラストラップ。 トップ、カピロッシが2位ロッシにコンマ6秒差をつけて残り1周に突入する。 ストレートの速いカピロッシがロッシとの差をさらに広げる。 最後の最後で痛恨のミスを犯したロッシ。 タイトル争いのことを考えて、無理して追うより2位20点キープに狙いを変えるか? 答えはノー 1コーナー、2コーナー、3コーナー、4コーナー。 コーナーを過ぎるごとにジワリジワリと差を詰めて、7コーナーに来る頃までには再びカピロッシのテールを捉えたぞ! なんという執念! そして続く右ターンの8コーナーを立ち上がり、2台がテール・トゥ・ノーズで短いストレートを加速する。 ああもう明らかに 次のヘアピン・コーナーを狙ってるぞ! ほれいった! ロッシがマシンをインに捻じ込んだ! サイド・バイ・サイドでブレーキング! ロッシのマシンが揺れる! カピロッシがターンイン! でもそこにはまだロッシがいた! ブツかる!? いやカピが引いた! 切り返して右ターンの10コーナー! ロッシが前だ! ロッシがトップを奪い返した! なんなんだこのレースは!? Photo © motogp.com 残るはテクニカル・セクションの後半と裏ストレート、そして勝負どころの最終コーナーのみ。 ロッシが得意なセクションでジリジリとカピロッシとの差を開げていく。 カピロッシ苦しい! いよいよ14コーナーを立ち上がって裏ストレート。 もう勝負ポイントは最終コーナーしか残っていない。 ロッシが渾身のスパートでカピロッシとの差を広げてきた。 カピロッシも必死に追うが、この距離ではスリップストリームには入れない! それでもデスモのパワーで必死の追走を試みるカピロッシ。 トップオロッシも必死で逃げる。 追うカピロッシ。 逃げるロッシ。 ロッシが守るか!? カピロッシ抜けるか!? 最終コーナーが猛スピードで迫ってくる。 600m、 500m、 400m、 300m・・・ まずロッシがブレーキング。 オーバー300km/hからのフルブレーキング! 続いてカピロッシも上体を起こす。 ロッシのブレーキングが深い! マシンを揺らしながら最終コーナーにアプローチする! もはやカピロッシは届かないかっ!? あ゙、ロッシが止まれない!! 深いんじゃなくてミスってた!? 暴れるマシンを必死に抑えるロッシ! カピロッシがすぐ後ろに迫る! でもロッシはブロックどころじゃない! 隙を突いてカピロッシがインに割って入る! と、ロッシがインに寄せてきた!! ぶつかるっ!! Σ(゚□゚; ) カピロッシが引いて、 ロッシが守った!! ロッシの粘り勝ち!! Photo © motogp.com 最後も結局カピロッシが引いて決着した。 ロッシを避けたカピロッシはラインを大きく外し、立ち上がった時にはすでにロッシはフィニッシュラインに向けて加速していた。 そしてフィニッシュ。 ロッシがウィリーでフィニッシュラインを駆け抜ける。 今季5勝目。 タイトルにつながる5勝目。 フルポイントの25点をゲットした。 最後の最後で詰め切れなかったカピロッシは無念の2位。 でもきっと負けた悔しさと同じくらい、最高のバトルを演じた満足感で一杯だろう。 1コーナーの先で互いに拳を突き出すようにしてロッシと健闘を讃え合う。 「さすがヤルなオマエは!」 「そっちこそ手強かったヨ!」 そんな会話が聞こえてきそうだった。 と言うか、なにこの体勢? 仲良過ぎないか・・・? Photo © Reuters / Gazzetta Dello Sport 3位には怪我をおして出場したペドロサ。 勝ったロッシに勝るとも劣らぬ執念で見事表彰台を獲得。 こちらも貴重な16点を追加して、デビューイヤータイトルに希望をつないだ。 Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA そしてポイントリーダーのヘイデンは結局レース序盤の順位のまま4位でフィニッシュ。 最悪ではないけど、かといって喜べるような成績でもない。チェコ、マレーシアと続けて追う側のライバルが自分よりも前でフィニッシュをするのを許してしまった。まだリードしているとは言え、勢いの差を見るにつけ今本当に苦しいのはヘイデンの方じゃないか? という思う。 やっぱり追われるものより追うものの方が強いと言うのは本当なのかな? シリーズ第13戦を終えて残りはもう4戦になった。 タイトル争いは振り出しに戻った。 Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA
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| 2006-09-17 04:14
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