2007年 08月 08日
【MotoGP】第11戦 アメリカGP レビュー
ストーナーの圧勝に感嘆の溜息。ロッシの惨敗に絶望の溜息。

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いまのストーナー&ドゥカ&BSはまさにパーフェクト・パッケージ。
マジ強い。奥さんマジかわいい。
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ロッシもうボロボロ・・・
思うようなレースができずに相当フラストレーション溜まってんだろうなぁ。
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関連記事 → 【MotoGP】第11戦 アメリカGP 結果



RED BULL U.S. GRAND PRIX
@ Mazda Speedway Laguna Seca ; 22nd July 2007



■ MotoGP Race Review

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ウェルカムトゥ ユー・エス・エー!!
Photo © DPPI / www.Moto-Live.com


ポールポジションをゲットしたのはポイント首位のストーナー。
ストーナーは全セッションでトップ・タイムをマーク。ここまでパーフェクト。余裕で2戦連続のPPをゲットした。まったくスキが無い。
ドゥカティはこれまでラグナセカで芳しい成績をあげていなかったのにこの結果。予選グリッド上位をBSユーザーが占めたことを考えると、やっぱりタイヤの差が大きいんだろう。後半戦も相変わらず強力だ。

一方、帝王ロッシは2列目5番手。悪くは無いが良くも無い。どうやら、フリーセッションでクラッシュした際に手首を傷めたことが影響しているらしい。たいしたことは無いらしいが、決勝レースに向けて、手首の怪我がどの程度影響するのか気になる。

やっぱりラグナセカはロッシにとって鬼門なのかね?
怪我なんかでシーズンの行方が決まるのなんてゴメンだよ。

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フリーセッションから絶好調で自信満々のストーナーがPPゲット。
「さ~て、あのロートル猿にそろそろ決着をつけてようか」
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一方、ロッシはプラクティス中に”らしくない”クラッシュ。焦ってるのかな?
同じV5王者のドゥーハンからアドバイスを受けて必勝を期す(?)
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予選でもう一人注目していたのは地元アメリカGPを2連覇中のヘイデン。過去2戦連続表彰台で復調も著しい。当然今年も優勝候補の一人。期待通り予選では4番グリッドの好位置をゲット。
ストーナーとロッシの闘いにヘイデンが割って入れば面白くなりそうだ。

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超得意のラグナセカで完全復活を期すヘイデン。予選も好位置を確保。
決勝レースで一暴れして、タイトル争いに何かしらスパイスを加えておくれ。
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA



そして日曜日。決勝レース・スタート。

スタートで飛び出したのは2番グリッドから抜群のスタートを切ったペドロサ。グングン前に出て、ドイツGPに続いてまたもホールショットをゲットした。
母国GP3連覇を狙うヘイデンも好スタート。ペドロサに続いて2番手で1コーナーにアプローチする。

ストーナー、ロッシもまずまずのポジション。
すっきり晴れたラグナセカでガチガチの好バトルが観られるだろうと期待は最高潮!

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今シーズンの趨勢を(ほぼ)決定付ける(ことになった?)運命のUSGPスタート!
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が、ここでいきなり波乱発生。
ヘイデンのインに、スタートで出遅れたPPのストーナーがやや強引に割り込んできた。明らかにオーバースピードでヘイデンを外側に押し出す。アウトにはらんだヘイデンは、なんとかラインを修正して再びインにマシンを寄せていく。

と、へイデンのイン側後方から突然ホプキンスが現れ、アッと思った次の瞬間に2台は接触!

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2コーナーへのアプローチで、ヘイデンが再びインに切り込んだところにホプキンスが!
Photo © Tim Huntingtonp / SUPERBIKEPLANET.com


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死角から来たホプキンスにヘイデンは全く気づかず接触。オーマイガッ!
Photo © Bob Heathcote / Motorsport.com


接触した衝撃でホプキンスは転倒。ヘイデンはなんとかマシンを立て直すものの最後尾にまで落ちてしまった!

アメリカGPの主役である地元の2人がいきなり脱落する大波乱!

なんてこった━━━━щ(゜Д゜;щ)━━━━い!!!!


あ~あ、いきなり優勝候補の一人が減っちゃったよ。
ガックリだけど、まぁこれでストーナーvsロッシに集中できるし、まぁいいか。

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最後尾に落ちたヘイデンは、その後必死の激走するものの、結局22周目にリタイア。
母国3連覇は幻に消えた。カワイソ・・・・・
Photo © Todd Corztt / Motorsport.com


先頭グループでは、早くもストーナーがペドロサを抜いてトップに立った。
絶好調のストーナーをそんな簡単に先頭に立たせちまったらもう先が見えちまうだろうが!
もっとガンバレやペドロサ!

と、お門違いな悪態をつきつつ、名物コークスクリューを次々と駆け下りていく先頭集団の列の中にロッシを探す。
4番手だ。うん、悪くない。

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名物コークスクリューを駆け下りる先頭グループ。
今回はロッシもまずまずの位置をキープしてて一安心。
Photo © Ducati Motor Holding S.p.A.


1周終わってホームストレートに戻ってきた先頭グループ。トップはストーナー。続いてペドロサ、バーミューレン、そしてロッシ。コークスクリューの時と順位変わらず。

トップのストーナーとロッシとの差は1秒ほどに開いている。
今では周知となったミシュランとブリヂストンの特性違いを考えれば、オープニングラップのこのぐらいの差はロッシにとって許容範囲のはず。
それにラグナセカはザクセン以上にタイヤに厳しいコース。ブリヂストン勢はきっとレース後半にスピードが落ちるはず。序盤は付かず離れずの位置でタイヤを充分温めて、勝負は後半に仕掛ければいい。

逃げろストーナー。焦るなロッシ。勝負は後半だぞ!

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2周目に突入する先頭グループ。
ストーナーは序盤から逃げる作戦なのは明らか。果たして成功するか?
Photo © DPPI / www.Moto-Live.com


2周目に入ってもトップのストーナーはガンガンに飛ばしている。
ドイツでの教訓を糧に、レース後半にタイヤが厳しくなる前に充分マージンを取っておこうという作戦なのか?

後続マシンは、早くもストーナーについていくのが必死の様子だ。2番手ペドロサ、3番手バーミューレンもひっちゃきになって飛ばしているのが分かる。

4番手ロッシが、その2人よりも更に苦しそうに見えるのが気になるところ。TV画面を通して観てても、コーナーごとに前の3台との差がジリジリと開いていくのが分かる。

2周目を終えてホームストレートに帰ってきた時には、ストーナーとの差は2秒近くにまで開いてしまった。

どうしたロッシ!?

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僅か2周で2秒にまでギャップが開いてしまった。
まったくストーナーのペースについていけないロッシ。どうしちまったんだよ!?
Photo © DPPI / www.Moto-Live.com


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スタート直後から全開で逃げるストーナー。ドイツの失態はもうゴメンだぜ!
Photo © Chris Sedgwick / Motorsport.com


3周目に入っても相変わらずストーナーのペースが他を圧倒している。
2周目に2秒あったストーナーとロッシの差は、3周目にはさらに拡大して3秒弱にまで開いてしまった。

22秒台後半のペースで逃げるストーナーに対してロッシは23秒台後半。1周につき1秒近いペースで差が開いていく。

先頭をハイペースで逃げるストーナーをTV画面が捉える。ペドロサ、バーミューレンが後方にチラチラとたまに姿を写すが、ロッシの姿はほとんど見えなくなってきた。

もうタイヤの特性ウンヌンなんて問題じゃない。
ストーナーが速いんだ。

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まるでかつてのドゥーハンのような力強さ。後続をグングンと引き離していく。
Photo © Ducati Motor Holding S.p.A.


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追いかけているのに追いつけない。どうしたロッシ?どうしたロッシ?
Photo © Todd Corzett / Motorsport.com


4周目の最終コーナーでバーミューレンがペドロサをパス。これでブリヂストン勢が1-2体制。
バーミューレンは翌周、タイムを22秒台に上げ、トップのストーナーの追撃を開始した。
一方、抜かれたペドロサは相変わらずタイムが上がらず、バーミューレンに見る見る離されていく。4番手ロッシも同様だ。

ブリヂストンを履くトップ2台が、それを追うミシュラン勢をグングンと引き離していく。
ストーナーとロッシの差は、4周終わりには3.5秒、5周終わりには4.3秒へと開き、6周終了時点では遂に5秒以上にまで拡大した。

ミシュランの劣勢が明らかになった。
もはや勝負あり。レース後半の大逆転なんて、もうあり得ない。

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先頭を快調なペースで逃げるストーナーとバーミューレンのBS2台。
ペドロサとロッシを1周1秒ペースで引き離していく。
Photo © Ducati Motor Holding S.p.A.


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先頭2台を追うペドロサとロッシのミシュラン2台。
周回を重ねるたびにギャップが開いていく。レース序盤にして完敗決定。
Photo © Honda Motor Co.


ミシュラン勢に追い討ちをかけたのはメランドリだった。

予選で腕を痛めたはずのメランドリは1周目を6番手で終えると、そこからジリジリと前方との差を詰めてきて、まず5周目にエドワーズをパス。
エドワーズをパスすると、見る間に4番手ロッシのすぐ背後に迫ってきた。

ロッシは意地を見せて数周に渡って抵抗したものの、結局10周目の5コーナー進入で逆転。
抜かれたロッシはその後必死にメランドリを追うが、ついていくのがやっとの状況。すぐに1秒以上のギャップができた。

メランドリはさらに3番手ペドロサを追い詰める。ペドロサも抵抗を試みるものの所詮は無駄な努力。レース折り返しの16周目。メランドリがペドロサをパスして3番手に浮上。

これでBS勢が1-2-3体制に。
ミシュラン勢もう涙目 。゚・(ノД`)

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レース中盤に入ってもストーナーのペースは落ちる気配が無い。
もうノリノリ。手がつけられない。
Photo © Bob Heathcote / SUPERBIKEPLANET


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後方ではペドロサとロッシがメランドリにも抜かれてジリ貧状態に。
無力感ばかりが漂う・・・・
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA


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前戦ドイツGPで今季初勝利をあげたペドロサ。
このアメリカGPでは期するところがあったはずだけど、これじゃぁ勝負にならないよね・・・
Photos © Todd Corzett / Motorsport.com


32周と長丁場のアメリカGPもようやく折り返し。でも、勝負のほうはすでに決着していた。

ストーナーはレース後半に入ってもペースを落とすことなく快走。2位バーミューレンとの間にも3秒のギャップができている。あとはフィニッシュまでひたすら気持ち良く走るだけ。

2位バーミューレン、3位メランドリは、それぞれ前後のギャップが大きく単独走行。こちらも、あとは表彰台目指してミス無くレースをまとめるだけだ。

一方、4位ペドロサと5位ロッシは、思うように走らないマシンと格闘しながら、なんとか1点でも多くポイントを獲ろうと互いに必死のライディング。
20周目、ロッシがペドロサをオーバーテイクして4位に浮上した。

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ロッシがペドロサをパス。ミシュラン勢のトップに立たせたのはV5王者の意地か?
でもその頃トップのストーナーは、遥か20秒前方を余裕のクルージング・・・・・
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA


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トップを気持ちよく快走するストーナーと、我慢の走りを強いられるロッシ。
確かに勝負はタイヤの性能だけで決まるもんじゃないというのも道理。
でもこれだけ差があると勝負になりゃしないというのも道理。
Photos © Todd Corzett / Motorsport.com


レースはその後、上位陣に変動無く淡々と進み、最後までペースの落ちなかったストーナーが今季6回目のファースト・チェッカー。
フリー・プラクティスから全セッションでトップをキープし、この週末をパーフェクトに締めくくった。

2位は今季3回目の表彰台になるバーミューレン。結局ストーナーとは10秒の大差が開いた。

バーミューレンの16秒後方でメランドリが3位フィニッシュ。タイム差は大きいけど、6戦ぶり2回目の表彰台をゲットして満足のはず。

そしてロッシは、ストーナーから大量30秒も遅れて屈辱の4位フィニッシュ。
ポイント・ギャップを縮めるどころか、全く勝負にならない大惨敗。

ロッシのタイトル奪還には限りなく赤に近い黄色信号が灯り、目の覚めるような快走をみせた新鋭ストーナーは初戴冠に向けてさらに勢いを増す結果になった。

いつか見たような光景。歴史は繰り返すってホントなんだな・・・

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全セッションでトップ・タイムをマークし、自身初のグランドスラムを達成。
今日のレースを見る限り、ストーナーにはもはや死角や弱点は無さそうね。
Photos © CRASHNET / Yahoo!ITALIA


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BS勢の表彰第独占は今季3回目。
ミシュランに対する優位性はいよいよ決定的になってきたな。
Photo © Tim Huntingtonp / SUPERBIKEPLANET


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昨年に続いてまたもラグナセカで躓いたロッシ。まさに絶体絶命のピンチ。
このまま終わったらツマンねーぞ! 巻き返してくれ!!
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■ 過去14年間のチャンピオン到達ポイント

現在のポイント制(1位25点、2位20点・・・・)になったのは1993年から。
1993年以降のチャンピオン達と今季ここまでのストーナーを、1戦あたりの獲得ポイントのアベレージで比較してみる。

シーズン 王者ライダー 得点合計 GP数 =平均得点(高い順にソート)
---------------------------------------------------
1997年 M.Doohan 340点 全15戦 =22.7点
1994年 M.Doohan 317点 全14戦 =22.6点
2003年 V.Rossi 357点 全16戦 =22.3点
2002年 V.Rossi 355点 全16戦 =22.2点
2005年 V.Rossi 367点 全17戦 =21.6点
1996年 M.Doohan 309点 全15戦 =20.6点
2001年 V.Rossi 325点 全16戦 =20.3点
2007年 C.Stoner 221点 11戦現在 =20.1点 ←いまここ
1995年 M.Doohan 248点 全13戦 =19.1点
2004年 V.Rossi 304点 全16戦 =19.0点
1998年 M.Doohan 260点 全14戦 =18.6点
1993年 K.Schwantz 248点 全14戦 =17.7点
1999年 A.Criville 267点 全16戦 =16.7点
2007年 V.Rossi 177点 16戦現在 =16.1点 ←参考
2000年 K.Roberts 258点 全16戦 =16.1点
2006年 N.Hayden 252点 全17戦 =14.8点

平均 19.6点 (2007年除く)


こうして並べてみると、去年のヘイデンは例外的に低かったのが良く分かった。
それにしても、今季ストーナーはなんてハイレベルなんだ!!
今季のストーナーよりもアベレージの高いシーズンは、どれもチャンピオンが圧勝した記憶が残ってるシーズンばっかりじゃないか。

過去13年間のチャンピオン達の1戦あたりの獲得得点のアベレージから、今季と同じ全18戦あった場合の仮の総得点を算出してみよう。
1戦平均19.6点 × 18戦 = 353点

現在のストーナーの得点221点を差っ引くと132点。
おお、残り7戦を2位5回、3位2回でまとめた場合の点数とピッタリだ。

もうこりゃ、余程のことでもない限り、シーズンの行方は決まったかなぁ・・・・・


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レイニー「なぁヴァレ、一ついいことを教えてあげよう」

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レイニー「ゴニョゴニョ(ストーナーなんてまだションベンタレのガキンチョだ。
耳元で、お漏らし小僧~、って囁いてやれば、とたんにスローダウンするに違いない)」

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ロッシ「ありがとうウェイン!なんだかまだヤレる気がしてきたよ!」


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ストーナー「あ~、良く出た。さてと、あの猿に引導を渡しに行くとするか」
Photos © DPPI / www.Moto-Live.com




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夏休み明けのチェコGPでロッシとミシュランの逆襲はあるのか!?
シーズンは後半戦に続く・・・・・
Photos © Todd Corzett / Motorsport.com

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by oretch | 2007-08-08 23:53 | MotoGP

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