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2007年 09月 15日
【MotoGP】第12戦チェコGP レビュー&結果補足
※ 「【MotoGP】第12戦 チェコGP 結果 補足」を追記・改訂しました。

白熱のタイトル争いなんてありゃしない。ただただストーナーの強さだけが際立ち始めた。

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夏休みを挟んで完璧な連勝。初タイトルをほぼ手中に収めた。そろそろプレッシャーを感じ始める頃?
Photo © DPPI / www.Moto-Live.com


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またも痛恨の失速で窮地に立たされた帝王ロッシ。どうしてこんなことになっちゃったのかねぇ・・・・・
Photo © DPPI / www.Moto-Live.com


関連記事 → 【MotoGP】第12戦 チェコGP 結果




CARDION AB GRAND PRIX CESKE REPUBLIKY
@ Automotodrom Brno ; 19 August 2007


■ Pre-Race Review

チェコGPでのオレッチの注目ポイントは、シーズン前半戦で“ストーナー+ドゥカ+BS”陣営にこっぴどくやられた“ロッシ+ヤマハ+MI”陣営が、アメリカGP後の3週間のインターバルを使ってどこまで挽回してくるかのただ一点。

たった3週間ぽっちで出来ることなんて高が知れてる。それでも、シーズン序盤に少しは見られた白熱のバトル・シーンがここチェコGPで再現されることをほんのちょっと期待してた。

果たしてその期待は、予選からボッコボコに壊された。

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ストーナー・ファンやアンチ・ロッシ・ファン以外のほとんどの人がロッシの反撃を期待してたと思うんだけどね・・・・・
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA



■ Qualify Review

PPをゲットしたのはストーナー。これで3戦連続PP。2番グリッドをゲットしたヘイデンにコンマ3秒の差をつける快心のタイム。セッション途中、何度かトップポジションを他のライダーに奪われたりしたものの、その度にすぐに最速タイムを叩き出して奪い返す憎いほどの余裕。
シーズン前半の勢いが後半戦でも持続していること疑いなし。

一方、反撃を期待していたロッシはセッション序盤からずっと低空飛行。7、8番手あたりをウロウロする低調ぶり。最後の最後に2列目最後の6番グリッドを確保するのがやっとといった有様。

最終予選結果は、1列目がストーナー、ヘイデン、ペドロサ。2列目はホプキンス、プニエ、ロッシの順。

ロッシの目の覚めるような猛反撃を期待してたんだけどねぇ。
予選結果で早くも涙目・・・・゚・(ノД`)

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「ゼッコーチョー!」 → 3戦連続PP
Photo © DPPI / www.Moto-Live.com


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「ヒーッ!タイム出ねー!やべー!」 → 6番ドつぼ
Photo © Yamaha Racing Communications



■ Race Review

決勝レースで抜群のスタートダッシュを切ったのは今回もポール・シッターのストーナー。
グリッドを飛び出すタイミングはペドロサとほぼ同時だったのに、その後の加速はまるで段違い。ストーナーのデスモセディッチGP7はグングン速度をのせて、余裕でホールショットをゲット。

一方ロッシの方も2列目からまずまずのスタートを切った。
・・・・と思ったものの、相変わらずYZR-M1は加速に伸びが無く、1コーナーに達するころには後方から好スタートを切ったカピロッシとド・プニエに抜かれてしまった。
すぐにド・プニエは抜き返したものの、それでもグリッド通りの6番手。
もう1戦もストーナーに負けられないロッシにすれば明らかに失敗スタート。
スタート後わずか数百メートルで、またもや苦しい状況に・・・・・ orz

ストーナーを先頭に、ペドロサ、ホプキンス、ヘイデン、カピロッシ、そしてロッシの順で2コーナーへと向かう。

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スタートではストーナーが相変わらず抜群のスタートダッシュでホールショット。
ロッシの方も相変わらずYZR-M1の加速が鈍くて6番手がやっと。いきなりピンチ!
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA


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3コーナーでホプキンスがペドロサをパスして2番手に浮上。トップのストーナーを追う。
Photo © motogp.com


先頭のストーナーはオープニングラップから予選のタイムアタック並みの猛プッシュ。すげぇハイテンション。グイグイと後続を引き離しに掛かる。
ストーナーと同じくBSを履くホプキンスが、ミシュランを履くペドロサをパスして2位に浮上する。

スタート直後からプッシュできるのは、タイヤがしっかりグリップしてるから。BSタイヤは相変わらずグリップ性能の立ち上がりが早い。

1周目を終えて先頭グループがホームストレートに帰ってきた。
1位ストーナーが早くも2位ホプキンスにコンマ8秒のギャップを築いている。今回も先行逃げ切りを狙っているのは間違いない。ホプキンスからさらに間隔を空けて、3位ペドロサ、4位へイデン、5位カピロッシが一塊になってフィニッシュ・ラインを駆け抜けていく。

そしてカピロッシからさらにコンマ5秒遅れてロッシが6番手でホームストレートを通過。僅か1周で先頭のストーナーとの差は約2秒にまで開いてしまった。

あぁやっぱり今回も、ストーナーのいつも通りの勝ちパターンですか・・・・・?

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ストーナーが早くもブッチ切り体制。このレース序盤の立ち上がりの速さは異常。
かつてのレイニーを見てるみたい。
Photo © Ducati Motor Holding S.p.A.


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ロッシはセカンド・グループのペースに飲まれて前にも出られず後ろにも下がれず。
こうしている間にも、先頭のストーナーはどんどん逃げていく。
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA


ストーナーは2周目に入って更にペースアップ。2位ホプキンスと、ペドロサを抜いて3位に上がったヘイデンが必死に追走する。

先頭のストーナーが58秒台前半のタイムを連発して逃げるのに対して、6番手ロッシは59秒台前半がやっと。1周につき1秒ずつ引き離されている。

前を走るカピロッシのせいでリズムが作れないでいるらしい。コーナーでは何度も何度もカピに並びかけるのに、ストレートに入るとすぐまたグワっと両者の差が開いてしまう。
ドゥカのパワーに苦戦するヤマハ。抜けるようで抜けない。今季これまで何度も見てきた光景。

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先頭をガンガン飛ばすストーナー。追って来るホプキンスを気にしつつも、すばらしい集中力で正確でミスのない走り。
Photo © Ducati Corse / Motorsport.com


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コーナーで追い込んでもストレートで離されてしまう。もうどうにもならん!
カピを脱ぎあぐねている間にバーミューレンも迫ってきた。
Photo © Ducati Corse / Motorsport.com


レースは中盤に入った。
先頭のストーナーを追うのはホプキンス1台になってしまった。
9周目突入時点で、ストーナーとホプキンスの差は約1秒。58秒台のタイムで走っているのはこの2台だけ。この2台が、後続を毎周1秒ペースでガンガン引き離している。
またもやストーナーのワンマンショーになりかけたレースを、かろうじてホプキンスが緊張感のあるものにしてくれている感じ。

ホプキンスのさらに4秒後方を3位へイデンが、ヘイデンの1.5秒後方を4位ペドロサがそれぞれ単独走行。そして5番手には、8周目にようやくカピロッシをパスしたロッシが上がってきた。

・・・・が、トップのストーナーとは既に大量9秒差。さらに、抜いたばかりのカピロッシ、後方から迫ってきたド・プニエ、バーミュレンの3人に激しくチャージされて防戦一方。
タイトル奪回に望みをつなぐには、もうとにかく1点でも多く獲るしかない・・・・

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別格の速さでどんどん逃げていく先頭の2台。なかなか緊張感のある好バトル。
ここにきてポテンシャル爆発のホッパー。来季カワサキ移籍はちょっと失敗だったんじゃない?
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA


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カピをパスしてようやく5番手に上がったロッシ。さぁ前を追いかけるぞ!
・・・・・といきたいところだけど、今日のロッシにそんな余裕無し。ポジションキープで精一杯。
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA


レースは後半に突入。先頭ストーナーもようやくペースが落ちてきた。それでも2位ホプキンスよりは早いペースを維持しているので、ホプキンスとのギャップが徐々に開き始めた。

初優勝を渇望するホプキンスは肘も擦らんばかりのアグレッシブなライディングで必死でストーナーを追うものの、ストーナーはコーナー毎にジリジリと逃げていく。12周目にその差が2秒を超えたあたりで流石にリスキーな追走を断念。2位キープ狙いの走りに切り替えた。
これで楽になったストーナーは、その後ペースを安定させて独走クルージング状態に。

一方、5位のポジションを必死に守っていたロッシは、タイヤに問題を抱えて相変わらずペースを上げることができない。挙句、14周目にバーミューレンに抜かれ、16周目にはカピロッシに逆転され、ついに7位にまでポジションダウンしてしまった。

バーミューレンとカピロッシのペースについていくことのできないロッシは、レース終盤はド・プニエと必死の7位争い。もはや順位を挽回するチャンスも無く、同時にタイトル奪回のチャンスも確実に遠のいていく・・・・ ゚・(ノД`)

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バーミューレンにあっさりパスされたロッシ。なんかもう勢いで負けてる感じ。
Photo © Crescent Suzuki


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一度は抜いたカピにも抜かれて、とうとう7位にまで後退。
今日のロッシは、なんだか普通のライダーに見える ゚・(ノД`)
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ロッシが後方でモタついている間に、ストーナーはホッパーを振り切って独走態勢。
悠々堂々とした走りは、すでにチャンピオンの貫禄。
Photo © Ducati Corse / Motorsport.com


ストーナーはレース終盤に入ってもほとんどペースを落とすことなく、最後まで余裕の独走。最終的にホプキンスに8秒の大量ギャップを築いて余裕のフィニッシュ。アメリカGPに続いて、今季7回目のファースト・チェッカーを独走で決めた。

2位ホプキンスは今季2回目の表彰台。後半はストーナーについていけなかったけど、前半のプッシュはたいしたもんだった。次戦以降がすごく楽しみ。
3位にはここ4戦で3回目の表彰台となる好調ヘイデンが入った。

4位ペドロサ、5位バーミューレン、6位カピロッシと続き、そして7位に、最後までなんとかド・プニエのチャージを防ぎきったロッシが滑り込んだ。

ロッシ惨敗。

優勝したストーナーはフルポイントの25点を加点したのに対してロッシは僅か9点 ('A`)
これで2人のポイント差は「60」点。ここまでの状況を考えると、この点差はロッシにとってあまりにも大きい。

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パーフェクトな展開で3連勝。後半戦もこの男の一人舞台になっちゃうのかな?
Photo © Ducati Motor Holding S.p.A.


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ストーナーには振り切られたものの、完全に一皮向けた感じのホッパー。後半戦のキーマンになるかもね。
Photo © Crescent Suzuki


■ Riders Comments
ストーナー「今日は誰よりも優れたパッケージに仕上がっていた事は分かっていました。だからこそ、レースではひたすら最後まで攻め続けるべきだと思ったんです。今後も自分が狙うのはそういう走りですね。全てのレースで集中力を切らさずに走り続ければ、何かと後が少しずつ楽になっていく筈です。」
(インテリマーク MotoGP速報より抜粋引用)

ロッシ「難しいレースは予想していた。昨日、一昨日の状況から見て、ここでのポテンシャルは決して高くないことがわかっていたから。でも実際は思っていたよりも、さらに悪かったんだ!
スタート直後は1分59秒台で走れたが、2、3周もするとすぐに大きく後退してしまい、あとはレース終了まで我慢することしか出来なかった。
これからどうなっていくのかわからないが、楽なものにならないことは間違いない。今は本当に厳しい状況なのだ。残りは6レース。好成績のために全力を尽くして問題解決に取り組まなければならない」」
(ヤマハ発動機 レース情報より抜粋引用)

残り“もう6戦しか無い”と考えるか、“まだ6戦も”あると考えるかで、そのインパクトは違ってくるけど、まぁロッシのことだから、きっと“まだ6戦も”って考えてるに違いない。
ってか、そう考えていて欲しい!

次戦はロッシの地元イタリアで開催されるサンマリノGP。ロッシが逆襲に転じるには最高の舞台だ。
まだチャンスが完全に失われたわけじゃない。

諦めんなよ、ロッシ!

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タイトル奪還どころかまともに勝負も出来ずに惨敗してもうたロッシ。
なんだかもう白旗揚げたように言われてたけど、まだ闘争心は消えてない!(と思いたい)
Photo © Yamaha Racing Communications



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Photo © Wolf Jay Flywheel / SUPERBIKEPLANET






ここから、別稿「【MotoGP】第12戦 チェコGP 結果」の「MotoGPクラス」-「Notes」の補足

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やっぱり赤いのは通常より●倍速いんだね。
Photo © Ducati Motor Holding S.p.A.


■ 過去、シーズン7勝以上したライダー一覧
※ ★=そのシーズンのチャンピオン
※ ☆=別のシーズンにチャンピオン
※ RHO=ローデシア=現在のジンバブエ


項番 シーズン ライダー(国) 勝数
--------------------------------------------------
1. 1959年 J.Surtees (GBR) 7勝(全7戦) ★
2. 1961年 G.Hocking (RHO) 7勝(全10戦) ★
3. 1963年 M.Hailwood (GBR) 7勝(全8戦) ★
4. 1964年 M.Hailwood (GBR) 7勝(全9戦) ★
5. 1965年 M.Hailwood (GBR) 8勝(全10戦) ★
6. 1968年 G.Agostini (ITA) 10勝(全10戦) ★
7. 1969年 G.Agostini (ITA) 10勝(全12戦) ★
8. 1970年 G.Agostini (ITA) 10勝(全11戦) ★
9. 1971年 G.Agostini (ITA) 8勝(全11戦) ★
10. 1972年 G.Agostini (ITA) 11勝(全13戦) ★
11. 1985年 F.Spencer (USA) 7勝(全12戦) ★
12. 1986年 E.Lawson (USA) 7勝(全11戦) ★
13. 1987年 W.Gardner (AUS) 7勝(全15戦) ★
14. 1988年 E.Lawson (USA) 7勝(全15戦) ★
15. 1990年 W.Rainey (USA) 7勝(全15戦) ★
16. 1991年 W.Rainey (USA) 7勝(全15戦) ★
17. 1994年 M.Doohan (AUS) 9勝(全14戦) ★
18. 1995年 M.Doohan (AUS) 7勝(全13戦) ★
19. 1996年 M.Doohan (AUS) 8勝(全15戦) ★
20. 1997年 M.Doohan (AUS) 12勝(全15戦) ★
21. 1998年 M.Doohan (AUS) 8勝(全14戦) ★
22. 2001年 V.Rossi (ITA) 11勝(全16戦) ★
23. 2002年 V.Rossi (ITA) 11勝(全16戦) ★
24. 2003年 V.Rossi (ITA) 9勝(全16戦) ★
25. 2004年 V.Rossi (ITA) 9勝(全16戦) ★
26. 2005年 V.Rossi (ITA) 11勝(全17戦) ★
27. 2007年 C.Stoner (AUS) 7勝(全18戦) ? ← いまここ

シーズン7勝に到達したライダーは、そのシーズンのチャンピオンになる確率100%!
ストーナーの最高峰クラス制覇に向けたカウントダウンが始まりました。

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残り6戦。まだ記録更新の可能性がある。どこまでいけるかな?
Photo © Ducati Corse / Motorsport.com



■ 今季のイベント最高速記録一覧

各GPの最高速一覧
ラウンド GP ライダー マシン 最高速
---------------------------------------------------
01 カタールGP C.Stoner Ducati 324.7km/h
02 スペインGP A.Barros Ducati 280.2km/h
03 トルコGP   C.Stoner Ducati 301.2km/h
04 チャイナGP C.Stoner Ducati 337.2km/h
05 フランスGP C.Stoner Ducati 288.5km/h
06 イタリアGP C.Stoner Ducati 323.3km/h
07 カタルニアGP L.Capirossi Ducati 321.1km/h
08 イギリスGP C.Stoner Ducati 273.2km/h
09 オランダGP C.Stoner Ducati 291.5km/h
10 ドイツGP   C.Stoner Ducati 280.4km/h
11 アメリカGP A.Barros Ducati 257.0km/h
12 チェコGP   D.Pedrosa Honda 294.1km/h

ここまで12戦中11戦でドゥカでトップ。さらにそのうちの実に8戦でストーナーがイベント最高速を記録している。圧倒的ですなぁ。
ブリヂストンタイヤに加えてこの他を圧倒する最高速が、今季のストーナーの大活躍の源泉であることは最早周知の事実。

今季の800ccエンジンへの移行に向けて、日本の各メーカーがコーナリング・スピードを重視してマシンを開発してきたのに対して、ドゥカは愚直に最高速度重視の姿勢を堅持した。ブリヂストン・タイヤのグリップの高さがコーナリング性能を補ってくれたおかげもあって、賭けは見事に当たりましたな。

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実はBSもここまでの活躍には驚いてるんじゃないの?
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA


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ワークス2台は調子が上がってきてるけど、気がかりなのは我らが王子。
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA



各メーカーの最高速比較
ラウンド     Ducati Honda Kawasaki Suzuki Yamaha
------------------------------------------------------------
01 カタールGP  ①324.7 ②317.9 ④311.3 ③313.1 ⑤310.1
02 スペインGP  ①280.2 ②278.1 ⑤273.4 ③276.8 ④274.7
03 トルコGP    ①301.2 ②297.4 ③297.3 ④294.0 ⑤293.6
04 チャイナGP   ①337.2 ②332.6 ③331.0 ⑤324.8 ④325.7
05 フランスGP   ①288.5 ④283.8 ③284.5 ②287.7 ⑤280.4
06 イタリアGP   ①323.3 ②317.6 ②317.6 ⑤313.2 ④317.0
07 カタルニアGP ①321.1 ②317.6 ④311.6 ③312.4 ④311.6
08 イギリスGP   ①273.2 ②268.1 ⑤266.5 ④267.1 ③267.2
09 オランダGP   ①291.5 ②288.3 ③285.5 ④285.3 ⑤284.7
10 ドイツGP    ①280.4 ②279.3 ③277.1 ④275.3 ⑤273.7
11 アメリカGP   ①257.0 ④253.6 ②256.5 ③256.3 ⑤253.2
12 チェコGP    ②292.8 ①294.1 ③287.2 ④285.2 ⑤285.2

平均          ①297.6 ②294.0 ③292.0 ④291.0 ⑤290.0
(km/h)

※ 各GPで各メーカーが記録した最高速をリストアップ。
※ 丸数字は最高速のメーカー別順位。


メーカー毎のイベント最高速を比べてみると、ヤマハがベスト3に入ったのはイギリスGPのみ。残りのイベントは全部最下位かブービー。そりゃあロッシも苦労するわ。

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最高速や、同じミシュランを履くホンダが盛り返してきたことを考えると、
より大きな問題を抱えているのは、ミシュランよりもヤマハの方だね。
Photo © Yamaha Factory Team / Motorsport.com




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オマケショット。てか、やりすぎだろコレ。なんかどんどん独自の方向に走ってないか?
Photo © Wolf Jay Flywheel / SUPERBIKEPLANET

by oretch | 2007-09-15 01:13 | MotoGP

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