前戦サンマリノGPでのリタイアで、ロッシのタイトル奪還の可能性はほぼ消えて、このレースの結果次第ではストーナーのタイトルが決まる。 ポルトガルの後にまだ3戦も残ってるのに、ちょっと早過ぎやしないか? オレッチはもっとWGPを楽しみたいんだ。 こうなりゃ、ロッシに残りレースで勝ちまくってもらって、ストーナーの戴冠を少しでも先延ばししてもらいたい。 頼むぜロッシ! Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA クビの皮一枚繋がっているとは言え絶体絶命のロッシ。奇跡はあるか? Photo © Yamaha Factory Racing Team> bwin.com GRANDE PREMIO DE PORTUGAL @ Estoril ; 16 September 2007 ポルトガルGPとドゥカ&BSは相性があまり良くない。対してロッシは過去4勝をあげて得意にしている。 タイトル争いは今更もうどうにもならんだろうけど、せめて残りレースが“消化試合”にならないように盛り上げてくれよ、ロッシ! Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA ■ Qualify Review 予選は意外な結果になった。 セッション終盤、激しくPPを奪い合ったのは期待通りストーナーとロッシの2人。いつものごとく、片方がタイムを削れば、もう片方がすかさず再アタックしてタイムをまた削る。 が、今回はそこにディフェンディング・チャンピオンのヘイデンが割って入った。セッション残り1分を切ったところで、それまでトップだったストーナーを上回るタイムを叩きだし、今季初PPをゲットした。 ヘイデンのPPゲットは、去年のオーストラリアGP以来、ほぼ丸まる1年ぶり。すでにタイトル防衛が夢と消えたヘイデンが、前王者としての意地を見せたって感じかな? 最後にヘイデンに抜かれたストーナーは2番グリッド、ロッシは3番グリッドからのスタートになった。 前王者のヘイデン、元王者のロッシ、そして新王者となることがほぼ決ったストーナーの3人がフロントローに並ぶ。決勝への期待盛り上がりまくりだぜ! 得意のロケット・スタートで一気に勝負を決めてやるぜ! Photo © Ducati Motor Holding S.p.A. 残りレース全勝宣言をしたロッシ。有言実行で是非よろしくお願いします。 Photo © DPPI / www.Moto-Live.com 丸1年ぶりのPPをゲットしたヘイデン。 決勝ではストーナーとロッシの間に割って入って、レースを盛り上げておくれ。 Photo © Honda Motor Co. 新旧王者達に続いて4番グリッドをゲットしたのは、なんとタマヤンじゃないですか! 決勝に期待。 Photo © CRASHNET ■ Race Review 新旧王者達が大バトルを演じるには絶好の晴天のコンディションのもと、決勝レースがスタートした。 まず飛び出したのは毎度お馴染みストーナー。いつものごとく見事なロケット・スタート。 ストーナーに続くのはレプソルの2台。ペドロサとヘイデンが、ストーナーを挟撃するように左右から追う。 ホールショットを獲ったのはストーナー。続いてペドロサ。そしてやや大回りになったヘイデン。4番手メランドリに続いて、ロッシが5番手で1コーナーを立ち上がる。今回はロッシもまずまずのスタートだ。 先頭に立ったストーナーは、これまたいつものごとくオープニング・ラップから後続を引き離そうと猛ダッシュ。やっぱりここで一気にタイトルを決めたいんだろう。 ストーナーのタイトル決定を阻止したいロッシも素早くメランドリをパスして4番手に浮上する。 レプソルの2台が挟撃するようにストーナーに迫る。 Photo © motogp.com ホールショットを獲ったのはストーナー。ペドロサ、ヘイデン、マルコメ、ロッシの順で2コーナーへ向かう。 Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA 1周目を終えて、順位は1位ストーナー、2位ペドロサ、3位へイデン、4位ロッシ、そして5位メランドリ。ストーナーからメランドリまでのギャップはほぼ2秒。 メランドリからやや離れてホプキンス。さらに離れてエリアス、タマヤンが続く。 2周目に入っても、先頭ストーナーと2位ペドロサの差があまり開かない。でも3位ヘイデンは若干、ペドロサとの差が開いてきた。前の2台のペースについていくのが苦しそうだ。 そんなヘイデンの様子を見て取ったか、ロッシがすかさずパス。3位に浮上した。 このところレース序盤で早々に脱落するパターンの多かったロッシだけど、1周目、2周目の動きを見る限り今回はなかなか調子が良さそうだ。コーナーリングも、前を行くペドロサよりも少しタイトなラインを通っている。この先、かなり期待できそうだ。 その見立て通り、テール・トゥ・ノーズ状態で牽制し合いながら逃げる先頭2台とのギャップを、ロッシがコーナー毎に確実に削り取っていく。そして6周目には、ストーナーとロッシの差はもう1秒ほどにまで詰まってきた。 これで尻に火がついたペドロサが、ペースの上がらないストーナーを激しくプッシュする。そして7周目の1コーナー、ストーナーのブレーキングがややルーズになった。その隙にペドロサがインを差し、トップに浮上した。 ストーナーのスタート・ダッシュは失敗した。 だけど今回は、すぐ後ろにはペドロサが貼り付いている。いつもとは違う展開になる予感。 Photo © motogp.com 先頭2台に比べてペースの上がらないヘイデンをロッシがパス。 3位に浮上して前の2台を追う。 Photo © motogp.com トップ2台がモタモタしている間に、ロッシがアッという間にギャップを詰めてきた。 Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA ロッシに追い上げられて尻に火がついたペドロサ。 ペースの上がらないストーナーを猛プッシュ。 Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA 7周目の1コーナーでストーナーがブレーキング・ミス。ペドロサがすかさずトップに浮上した。 Photo © motogp.com ようやくトップに立ったペドロサ。でもこれで一安心とはいかない。ロッシがもうストーナーのすぐ真後ろにまで迫っている。 ようやく待ちに待ったチャンピオン争いの主役3人によるガチンコ・バトルが見られるぞ! そんな期待が高まったところで、このレースの最初の見所がやってきた。 7周目を終えてホームストレートに帰ってきた先頭グループ。ペドロサ、ストーナー、ロッシの順で3台が完全に数珠繋ぎの状態のまま8周目に突入した。長いストレートでスリップ・ストリームを使い合い、互いに仕掛けるタイミングを見計らっている3台。 まず動いたのはストーナー。デスモセディッチの圧倒的なパワーにモノを言わせてペドロサに襲い掛かる。ロッシもスリップ・ストリームから抜け出してペドロサの横に並びかけた。3台がサイド・バイ・サイド状態で1コーナーに突進する! 1コーナーへのブレーキング勝負を制したのはペドロサだった。ストーナーとロッシのアタックをなんとか凌いで、先頭で1コーナーを立ち上がる。ストーナーもロッシを抑えきり、ペドロサ、ストーナー、ロッシの順で2コーナーへ向かう。 最初のアタックに失敗したロッシだったけど、勢いは完全に他の2人を上回っている。テールに貼り付いてストーナーの走りを暫し観察したロッシは、見切ったとばかりに得意のシケインでストーナーにアタックする! 成功。ロッシがストーナーをパスして2位に浮上した。ロッシはすでに前を行くペドロサを追う体勢だ。レース序盤からトップ争いがヒートアップする。 こんなに勢いのあるロッシは久しぶりだ。 思わず深夜だと言うのにTVの前でロッシ・コール _ ∩ ( ゜∀゜)彡 ロッシ!ロッシ! ⊂彡 Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA 最初の攻撃はなんとか凌いだストーナーだったが、ロッシのプッシュに防戦一方。 Photo © Ducati Motor Holding S.p.A. 得意のシケインでストーナーをパスしたロッシ。残すはペドロサのみ。ロッシいけーい! Photo © Honda Motor Co. ロッシのアタックはさらに続く。この勢いならトップに立つのも時間の問題だ。 そして程なくして、その瞬間がやって来た。 10周目。テール・トゥ・ノーズでホームストレートを駆け抜けるペドロサとロッシ。 タイミングを計っていたロッシがペドロサのスリップからマシンを外した。再び1コーナーでのブレーキング勝負だ。 ロッシがペドロサのインを突く! ペドロサ粘る。 でもロッシが更に粘る! 逆転! ロッシが遂にトップに浮上した! ヨッシャ━━━щ(`Д´щ)━━━!!!! この時が来るのを長い間待っていた! ロッシがレースをリードするのは、オランダGPで優勝して以来、実に2ヵ月半ぶりだ。 このまま一気にペドロサとストーナーを引き剥がして、 久々の優勝シーンを見せてくれ! スリップから抜け出したロッシがペドロサに襲い掛かる! Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA ブレーキング勝負に勝ったロッシが遂にトップに立った! ロッシがトップを走るのは、オランダGP以来2ヵ月半ぶり。くーっ、長かったぜ! Photo © Yamaha Factory Team / Motorsport.com ペドロサとストーナーを引き連れて、久しぶりにトップを快走するロッシ。 このまま一気に2台を引き離してブッチ切ってしまえ! Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA ロッシの久々の快走に大興奮のオレッチ。 _ ∩ ( ゜∀゜)彡 ロッシ!ロッシ! ⊂彡 TVを観ながらの応援にも熱がこもる。 ところが、ロッシの快進撃はなぜかここで止まってしまう。 レース序盤の勢いからして、ロッシがトップに立ったら、そのままペドロサとストーナーを引き離して独走するかと思われた。ところがペドロサもストーナーも、ロッシのテールに貼りついたまま全く離れる気配がない。 ロッシはここまで、ラップタイムを37秒台に揃えて追い上げてきた。なのに先頭に立った途端、38秒台にペースが落ちてしまった。おかげで11、12、13周目と周回を重ねても、3台はずっと団子状態のままだ。 逆に今度はペドロサがロッシをプッシュし始めた。パッシング・ポイントを探るように、ブレーキングで何度か並びかけながらロッシにプレッシャーを掛ける。14周目には、1コーナーのブレーキングで一瞬ロッシの横に並びかけた。 つい数ラップ前とは立場が完全に逆転してしまった。 どうしたロッシ? もしかして、ここまで追い上げるのに無理し過ぎて、もうタイヤが終わっちゃったのか? それとも、新型エンジンにまたもやトラブルが発生したのか? と思われが、なぜか勢いを失ったロッシ。2人を引き離すことができない。どうしたロッシ? Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA トップに立ったものの後続を引き離すことができないロッシだが、かと言って後退することもなく、ペドロサの猛攻を防ぎながら依然としてトップをキープしている。追いかけるペドロサ、ストーナーの方も、ロッシを抜くほどの決定的な勢いは無い。レース中盤、トップ・グループは奇妙な膠着状態に陥ってしまった。 いったい何が起こってるわけ? オレッチの頭の中のスーパー・コンピューターがフル稼働して状況を分析してみる。 トップ・グループの中の順位がこの後どう変動しようと、取りあえずタイトル決定は次戦に持ち越されることは間違いない。 ロッシが逆転でタイトルを奪還するためには、絶対にこのレースを落とすわけにはいかない。このレースも含めて、残り全戦優勝が絶対条件だ。 2位のペドロサは、すでに逆転タイトルは難しくなったが、ランキング2位争いではロッシを逆転できる可能性がまだ残っている。ペドロサにとっても、このレースを含めて残りの1戦1戦すべてが大事なレースだ。 一方、タイトルに王手をかけているストーナーは、もはやリスクを犯してまで勝負する必要はない。たとえこのレースを落としたとしても、十分なポイント・リードがあるから、たいしたダメージにはならない。 こうして考えると、レース後半は、静観するストーナーの前で、ロッシとペドロサが一騎打ちを繰りひろげる展開になる可能性が高い。てことは、ロッシもペドロサも、後半戦に向けてタイヤの温存を図っているのかもしれない。 ま、実際に3人が何を考えて何を狙っているのかよー分からんけど、とにかくレース後半が面白くなるのは間違いなさそうだ。 Photos © DPPI / www.Moto-Live.com → 【MotoGP】第14戦 ポルトガルGP レビュー(後編)に続く
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| 2007-09-30 01:15
| MotoGP
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