2007年 12月 06日
【MotoGP】フィアットとロッシの蜜月(1)~新型500、欧州COTYU受賞

フィアット入魂の一作、新型500が今年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

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欧州COTYを受賞したフィアット500。COTY以外にも多くの賞を受賞した。
Photo © Fiat Automobiles SpA


Driving Future : 2008ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーはフィアット500に決定 (2007/11/28)
ヨーロッパ諸国の22か国から選出された計58名の著名モータージャーナリストで構成されるヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員会によって、2008年のカー・オブ・ザ・イヤーにフィアット500が選ばれた。

今回受賞したフィアット500は、1957年にデビューし、世界中からチンクエチェントの愛称で親しまれた「NUOVA 500」の後継車ともいうべき存在。その誕生から50周年にあたる今年7月8日の発表時には、イタリア本国はもとより、ヨーロッパ各国を中心にジャーナリストや各界著名人が集まり、その数は63か国約7000名も数えるほどだった。

フィアット500が同賞を受賞した最大の理由が、Aセグメントのクルマにおいて画期的ともいえる安全性。全長3.55mほどのコンパクトボディにも関わらず、ユーロNCAPの安全性能テストで5つ星を獲得し、さらに7つのエアバッグを標準で装備している。それらの優れた技術が、50〜60年代のチンクチェントを彷彿とさせるレトロチックなボディに凝縮されている点も、評価されたポイントとなっている。
(Driving Futureより抜粋引用)

まぁなんだかんだ言ってね、フィアット500が大ヒットしたり欧州COTYを獲れたりしたのも、全てこのお方のおかげですよ。

そう、我らがロッシ様だい!

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オレのおかげだって? そんなの当たり前だのクラッカー! <古っ
Photo © Yamaha Factory Racing Team


今年フィアットはヤマハとメイン・スポンサー契約を結び、地元イタリアの英雄ロッシを擁してフィアット・ヤマハ・レーシング・チームを結成した。
自動車メーカーであるFIATが、資本関係にもない同業他社のレース活動をサポートするなんて前代未聞。なぜそんなことが実現したのか?

それだけフィアットが、ロッシの“人気=宣伝効果”を期待していたからだ。

今年、フィアットは社運を賭けて新型「フィアット500」を開発、発表した。絶対に失敗できないプロジェクトだ。そこでフィアットは、フィアット500のデビュー(7月4日)に合わせて、6月末に開催されるダッチTT(オランダGP)に、フィアット500のイメージをフィーチャーしたスペシャル・カラーのYZR-M1を登場させて強烈にアピールした。

そして決勝レースではロッシがファンタスティックなライディングを披露。見事優勝して、フィアット500のデビューに華を添えた。
フィアットに対して、これ以上は無い貢献をしたと言えるだろう。

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これがフィアット500をフィーチャーしたスペシャル・カラーのYZR-M1。
Photo © Yamaha Factory Racing Team




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これがフィアット500カラーYZR-M1のデザイン原案。ツィストツィスト!
Photo © Fiat Yamaha Team


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フィアット500の宣伝用サイトにもロッシ(のイメージグラフィックが)登場。
© Fiat Automobiles SpA


※ ダッチTTのスペシャル・カラーYZR-M1の詳細はこちら。
→ Oretch : 【MotoGP】FIAT Yamahaのスペシャル・カラーリング(続報)


さらに、最終戦バレンシアGP会場には、ダッチTTの時とはまた別のフィアット500仕様スペシャル・カラーYZR-M1が展示された。これは、フィアットが主催した”Draw & Good Gp Delle Livree”とか言うペイント・デザイン・コンテストの入賞作らしい。

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これがバレンシア会場に展示されてた“フィアット500仕様”のYZR-M1。
多分これがコンテストで選ばれた受賞作。すごく凝ってて、さすが、って感じ。
Photo © Yamaha Factory Racing Team


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正面には旧型500のフロントマスクが描かれている。
Photo © Yamaha Factory Racing Team


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これが受賞作の原案。すげぇ緻密なデザインだ。
新型500を猛プッシュしてるフィアットのお眼鏡に見事かなったんでしょう。作戦勝ち。
© Fiat Yamaha Team


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その他のコンテスト応募作も、こちらのサイトで一通り見ることができる。
→ http://competition.fiatyamahateam.it/
© Fiat Automobiles SpA


応募作を見てみると色々あって実に楽しい。結構どぎつい色使いの作品も多い。
やっぱり日本人と向こうの人では色彩感覚が違うんだね。

そんなこんなで、今年フィアットは人気者ロッシを新型500の“宣伝部長”に押し立てて猛烈にアピール。結果、欧州市場での大ヒットと欧州COTYをはじめとする数々の賞を勝ち取ったのである。


・・・・・なんてぇのは冗談として、でもロッシがフィアットに多大な貢献をしているのは事実。
このことは、フィアット・ヤマハ・チームに所属している期間はもちろんのこと、その後についてもロッシにとって強力なキャリアとなるはずだ。

日本人のオレッチらなんかの感覚からすると、フィアットと言えば新型500やパンダ、プントなんかに代表される小型車が得意なイタリアの自動車会社、っていうイメージが強いけども、でもその実態は、イタリア経済を牛耳る超巨大なコングロマリット(複合企業体)だ。その強大さは、「フィアットがくしゃみをするとイタリアが風邪を引く」と言う言葉によく表れている。

フィアットの傘下には、アルファロメオやランチア、マセラティといった自動車ブランドのほか、鉄道や造船、航空機などの製造業、農業、食品業、金融、さらにはメディアなども収まっている。あのフェラーリもフィアットの子会社だ。
イタリア国内に対する影響力や支配力は、日本のおけるトヨタや松下、ソニーなんかの比じゃない。

2年連続でタイトルを逸して、このところ流石のロッシ様もサーキットではちょっと低調気味だけども、母国を牛耳る巨大企業と、こうして強いパイプを作り上げることができたんだから、少なくともロッシの将来は安泰だろうね。

もっとも、現フィアット会長のアノ人とは、ちょっと因縁があるっぽいけどね。


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現フィアット会長、ルカ・コルデーロ・ディ・モンテゼーモロ。
ロッシのF1転向が無くなったのは、ある意味この人のおかげ。
Photo © Fiat Automobiles SpA?


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Photo © Yamaha Racing Communications

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by oretch | 2007-12-06 00:24 | MotoGP

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