2008年 03月 09日
【MotoGP】2007-2008年オフ・テスト総括 レビュー編


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開幕戦カタールGP決勝の火蓋が切られるまであと数時間。
ドキドキが胸胸してきたぞ~!
Photo © Hazrin Yeob Men Shah / Motorsport.com



「テストは所詮テスト。本番とは違う」なんて話もあるけど、そんなこたァない(タモさん風に)。
本気で走り込まないとマシンなんて仕上がらないんだから、走った距離やテストでのラップタイムは、やっぱりシーズン本番を占う上で最も信頼性の高いデータのはずだ。

っつーことで、exciteの文字数制限を気にしつつ、つらつらと冬季テストのレビューを書いてみる。


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地道で骨の折れる作業の繰り返しであるテストは孤独なもの。
その孤独の果てにこそ栄光が待っている。いざ、行かん! 栄光のGPへ!
Photo © Crescent Suzuki






まずは、このオフ中に各ライダー、メーカーどんだけ走り込んだのか、テスト・マイレージのランキング。

■ テスト・マイレージ・ランキング

[順位] ライダー(国) チーム シャシー タイヤ  マイレージ(km)
---------------------------------------------------------
[ 1] 69 N.Hayden (USA) Honda RC212V MI  7,970.660
[ 2] 14 R.De Puniet (FRA) Honda RC212V MI  6,655.413 ★
[ 3] 48 J.Lorenzo (ESP) Yamaha YZR-M1 MI  6,077.637 ☆
[ 4] 56 中野真矢 (JPN) Honda RC212V BS  5,843.314 ★
[ 5] 13 A.West (AUS) Kawasaki ZX-RR BS  5,561.784
[ 6]  4 A.Dovizioso (ITA) Honda RC212V MI  5,475.299 ☆
[ 7] 33 M.Melandri (ITA) Ducati GP8 BS  5,217.804 ★
[ 8]  7 C.Vermeulen (AUS) Suzuki GSV-R BS  5,040.616*
[ 9] 15 A.De Angelis (RSM) Honda RC212V BS  5,009.287 ☆
[10] 52 J.Toseland (GBR) Yamaha YZR-M1 MI  4,949.393 ☆
[11] 65 L.Capirossi (ITA) Suzuki GSV-R BS  4,827.644* ★
[12] 46 V.Rossi (ITA) Yamaha YZR-M1 BS  4,434.741
[13] 24 T.Elias (SPA) Ducati GP8 BS  4,211.506 ★
[14] 21 J.Hopkins (USA) Kawasaki ZX-RR BS  4,150.054 ★
[15]  5 C.Edwards (USA) Yamaha YZR-M1 MI  3,937.352
[16] 50 S.Guintoli (FRA) Ducati GP8 BS  3,284.720 ★
[17]  1 C.Stoner (AUS) Ducati GP8 BS  3,113.254
[18]  2 D.Pedrosa (ESP) Honda RC212V MI  2,761.042


[順位] メーカー マイレージ
---------------------------------------------------------
[ 1] Honda 34,290.0km
[ 2] Ducati 20,570.1km
[ 3] Yamaha 19,399.1km
[ 4] Kawasaki 12,166.3km
[ 5] Suzuki  12,084.0km

※ 総走行距離は、各合同テストで公表された周回数にサーキットのコース全長を乗じて求めた。
※ フィリップアイランドでのスズキ単独テストで、バーミューレンとカピロッシの2人足して400周(約1,800km)を走行したことが公表されたが、その内訳(ライダー毎の走行距離)は公表されていない。なので、単独テストのマイレージは、ライダーの記録には含めず、スズキの記録にのみ算入した。



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1日に100ラップ以上走り込むこともある。
皆さん、実に仕事熱心ですな。ご苦労さまです。
Photo © Hazrin Yeob Men Shah / Motorsport.com


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アメニモマケズ、カゼニモマケズ、誰よりも黙々と走り込んだヘイデン。
ディフェンディング・チャンプとして臨みながら惨敗した昨季の悔しさが、その原動力かな?
Photo © Hazrin Yeob Men Shah / Motorsport.com


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地球1周が約4万kmだから、地球を5分の4周ぐらい走ったことになるホンダ勢。
平均速度が150km/hとすると、総走行時間は230時間弱。とにかくスゴイ数字だな。ご苦労様。
Photo © Repsol Media




そして最も肝心な、テスト成績のランキング。

予選通過基準タイム(PPタイムの107%)と同じ計算方法で、各サーキットの今オフ中のトップタイムに対する各ライダーの自己ベストタイムを「%」で表し、その平均値を求めた。
ラップタイム・レベルが0.1%違うと、0.1秒前後のタイム差になる。

たぶん、今現在の各ライダーのポジションが分かるはず?


■ ラップタイム・レベル・アベレージ・ランキング

※ 

[順位] ライダー(国) チーム シャシー タイヤ  ラップタイム・レベルAve. ギャップ
---------------------------------------------------------
[ 1]  1 C.Stoner (AUS) Ducati GP8 BS  100.456%
[ 2] 69 N.Hayden (USA) Honda RC212V MI  100.547% +0.091%
[ 3] 48 J.Lorenzo (ESP) Yamaha YZR-M1 MI  100.664% +0.208% ☆
[ 4] 46 V.Rossi (ITA) Yamaha YZR-M1 BS  100.836% +0.380%
[ 5] 52 J.Toseland (GBR) Yamaha YZR-M1 MI  100.867% +0.411% ☆
[ 6]  5 C.Edwards (USA) Yamaha YZR-M1 MI  100.875% +0.419%
[ 7]  2 D.Pedrosa (ESP) Honda RC212V MI  100.946% +0.490%
[ 8] 14 R.De Puniet (FRA) Honda RC212V MI  100.984% +0.528% ★
[ 9]  4 A.Dovizioso (ITA) Honda RC212V MI  101.155% +0.699% ☆
[10]  7 C.Vermeulen (AUS) Suzuki GSV-R BS  101.439% +0.983%
[11] 15 A.De Angelis (RSM) Honda RC212V BS  101.690% +1.234% ☆
[12] 56 中野真矢 (JPN) Honda RC212V BS  101.732% +1.276% ★
[13] 65 L.Capirossi (ITA) Suzuki GSV-R BS  101.753% +1.297% ★
[14] 21 J.Hopkins (USA) Kawasaki ZX-RR BS  101.842% +1.386% ★
[15] 24 T.Elias (SPA) Ducati GP8 BS  102.183% +1.727% ★
[16] 50 S.Guintoli (FRA) Ducati GP8 BS  102.338% +1.882% ★
[17] 33 M.Melandri (ITA) Ducati GP8 BS  102.346% +1.890% ★
[18] 13 A.West (AUS) Kawasaki ZX-RR BS  102.412% +1.956%

[順位] メーカー  ラップタイム・レベル ギャップ
---------------------------------------------------------
[ 1] Yamaha  100.974%
[ 2] Honda  101.202 % +0.228%
[ 3] Suzuki  101.536% +0.562%
[ 4] Ducati  101.847% +0.873%
[ 5] Kawasaki  102.213% +1.239%


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走行距離は少ないものの、ラップタイム・レベルではトップに立ったストーナー。
さすが王者。量より質ってところですね。
Photo © Ducati Corse / Motorsport.com


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意外にもメーカー別でトップに立ったのはヤマハだった。
所属するライダー4人がライダー・ランキングで揃って上位に名前を連ねている。
Photo © Hazrin Yeob Men Shah / Motorsport.com




■ 冬季テストまとめレビュー

まず総括として、今季GPシーンの主役と目されるライダー達が、色んな意味で順当に注目を集めたオフになったと思う。
5つのコース中、王者ストーナーは2つのコースでトップタイムをマーク。ライバルのロッシ、ペドロサが1つずつで、残りもう1つを、大型新人のロレンツォが制した。偶然か必然か、まァ実にウマイ具合に”取り分け”られた感じだ。

内容的には、フィリップアイランドのストーナー、セパンのロッシが特に良かった。非公式ながら、ともに従来のコースレコードを大幅に上回るタイムを叩き出して、実力の高さを見せつけた。
ヘイデンが安定して速かったのも強い印象を残した。ただ、今一歩トップに届かないところが、いかにもヘイデンらしい感じ?

怪我人が目立ったのも、今オフのテストの特徴かな?
ロッシは昨季最終戦で負った怪我を引きずった状態でオフに突入し、王者ストーナーは今オフ一発目のバレンシア・テストでクラッシュして負傷。続いてペドロサまで年末のセパンで重傷を負い、年が明けてからはホッパーまでもが犠牲になった。エースが無事だったのはスズキだけ。
見方によっては、例年に無く荒れたオフになったとも言える。


以下、主要なライダーとメーカーの状況をチェックしてみる。


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#1 C.ストーナー : タイムレベル 100.456%(1位) 3113.254km(17位)
Photo © Hazrin Yeob Men Shah / Motorsport.com


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新車の手応え十分。連覇に向けて自信あり。
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA

オフに入った直後に負傷して心配されたものの、全てのテストを終わってみれば、やっぱり今オフ常にハイレベルな走りをしていたのは王者ストーナーだった。
バレンシアとフィリップアイランドで今オフのベストタイムをマーク。相変わらずそのスピードは強烈だ。その他のコースでも、コンスタントに無理なく好タイムをマークしていた。

何より、毎度コメントが楽観的だったことが印象的だった。新車GP8は、ほぼ完璧な仕上がりらしい。連覇に向けて相当手応えを感じているようだ。

不安があるとすれば、走行距離が少なかったこと。初テストのバレンシアで負った怪我が思いのほか長く影響して、結局最後までテスト・プログラムは身体に負担がかからないよう控えめなものになった。その結果、ストーナーのマイレージ・ランキングは下から数えて2番目だ。

果たしてこの程度の走り込みで、本当に新車の全てを把握できたのか? GP8は本当にストーナーが言うほど素性の良いマシンなのか? って辺りがちょっと心配。シーズンがある程度進んでから問題点が露見する、なんてことにならなければいいけど・・・

まぁ、ストーナー本人が気持ちよく走れるように仕上がっていればそれで十分なんだろう。
連覇、いけるかもね。



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#69 N.ヘイデン : タイムレベル 100.547%(2位) 7,970.660km(1位)
Photo © Hazrin Yeob Men Shah / Motorsport.com

ストーナーに続いて2位につけたのは前チャンピオンのヘイデン。互角と言っていい僅差の2位だ。

安定度ではヘイデンの方がやや上回っていたようにも思う。サーキット・ベストはマークできなかったけど、合計8回開催された合同テストで3回トップになったし(ストーナーが2回、ペドロサ、ロッシ、ロレンツォが1回ずつ)、トップになれなかった時でも、常に2番手、3番手につけていた。
ラップタイムではストーナーに譲ったけど、今オフ一番充実していたのは、間違いなくヘイデンだろう。

なにしろ、このオフに走った距離は8,000km近くにも及ぶ。もちろん断トツの1位だ。
GPウィーク中の走行距離はだいたい600kmぐらいだから、ヘイデンはこのオフ中に、およそ13レース分の距離を走破したことになる。

「努力は裏切らない」と誰かが言ってた。
これだけ頑張ったんだもん。結果につながるといいね。


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誰よりも真面目に黙々とテストに励んだヘイデン。
努力はきっと報われる・・・・、はず?
Photo © CRASHNT / Yahoo!ITALIA


―――なんて思ってたけど、オフも終盤になってから、ホンダの持病とも言うべきリアのトラクション不足が明らかになった。開幕後に発覚するよりマシとは言え、いまさら何やってんだ? という感じは否めない。

もしかしたら、ヘイデンって努力が空回りしちゃうタイプなのかもね。



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#48 J.ロレンツォ : タイムレベル 100.664%(3位) 6,077.637km(3位)
Photo © Hazrin Yeob Men Shah / Motorsport.com


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250ccクラス2連覇の勲章を引っさげてMotoGPに殴り込んできたロレンツォ。
今季一番の注目株。
Photo © Yamaha Factory Racing

昨季最終戦直後に早速YZR-M1を初ライドすると、その後はテストを経るたびに確実にMotoGPマシンに順応していったロレンツォが3番手につけた。

今オフ7回のテストに参加したけど、テスト期間中の順位は11位→8位→3位→3位→2位→2位と着実に上昇して、遂に最後のカタール夜間テストでトップタイムをマークしてみせた。
見事な成長ぶり。

依然として4スト・マシン特有のエンブレの感触には違和感が残っているらしく、自身の走りには納得はしてるけど満足はしていない、といった様子だけど、今季、コイツが台風の目になる可能性は高い。

シーズン序盤にも、早くも表彰台に立つ姿が見られるかもしれない。



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#46 V.ロッシ : タイムレベル 100.836%(4位) 4,434.741km(12位)
Photo © Hazrin Yeob Men Shah / Motorsport.com


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2年ぶりのタイトル奪還を目指して始動した”ニュー・ロッシ”
Photo © Yamaha Factory Racing

今オフ最も注目を集めたのは、ミシュランからBSにタイヤをスイッチしたロッシの動向だったことは間違いない。
「ロッシはこのオフ中にBSタイヤを履きこなせるようになるのか?」
世界中のGPファンがその結果を注視していたはず。

結論から言うと、ロッシはまだBSタイヤを履きこなせていないようだ。2月のセパンで非公式レコードタイムを叩き出した時は、「お?!遂に見切ったか?」と一瞬期待したんだけど、その後のテストでもまだタイヤに迷いのあるような状況がずっと続いた。

ロッシにとっては、ロレンツォの好走がプレッシャーになってたのかも知れない。今オフは怪我の影響で合同テスト全7回中5回しか参加していないけど、その5回のうち4回までも、ロレンツォがロッシのタイムを上回った。
自身が見捨てた形になったミシュランを履いた新人に、度々自分を上回るタイムをマークされれば、いくら帝王ロッシと言えども心穏やかでなかったことは想像に難くない。

オフ最後のロサイル・テストでは、ロッシ陣営はタイヤ選択の失敗でドタバタして、結局予選タイヤでのタイムアタックもできずじまい。どうやら、シーズン開幕後もしばらくは、タイヤ選択で難しい場面が続きそうな感じがする。


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2月のセパンを除いて、ロレンツォが常にロッシのタイムを上回った。
チームメイトの好走は、さすがのロッシと言えどもプレッシャーになったんじゃない?
Photo © Hazrin Yeob Men Shah / Motorsport.com

果たしてこの状況は、ロッシ陣営にとって想定内のことだったんだろうか?
いくらロッシと言えども、短時間でBSタイヤの特性を掴むのは難しいことくらい、ある程度予想していたはず。ただ、ここまで時間がかかるとは思っていなかったんじゃないかな?

それでも、きっとロッシのことだから、もうさほど時間がかからずBSタイヤを完璧に履きこなすようになるだろう。適応力の高さこそがロッシの真骨頂だからね。

シーズン序盤はストーナーやロレンツォに譲るかもしれない。勝負は第5戦、フランスGPあたりからだろう。ここまでに間に合わせられれば、タイトル奪還の可能性はかなり高まると思う。



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#52 J.トスランド : タイムレベル 100.867%(5位) 4,949.393km(10位)
Photo © DPPI / www.Moto-Live.com

5番手はトスランド。トスランドには悪いけど、これは意外な結果だった。

テスト初参加は11月のセパン。ここでトスランドは、トップタイムをマークしたヘイデンとは実に3秒ものギャップがあった。正直、「こりゃダメだ」と思ったね。

ところがここからメキメキとMotoGPマシンに順応していって、最後のロサイルでは2番手タイムをマーク。完全にMotoGPマシンをモノにしてしまった。
WSBKチャンピオンを見くびってたみたいね。ゴメンナサイ

いきなり表彰台は難しいかもしれない。でも、シーズン序盤で中団グループをコンスタントに走れるようだと、終盤ぐらいに表彰台に上るチャンスが見えてくるかも。



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#5 C.エドワーズ : タイムレベル 100.875%(6位) 3,937.352km(15位)
Photo © Yamaha Racing

6番手にはベテラン、エドワーズ。

エドワーズは評価が難しいんだよなァ。だって、度々書いてきたように、エドワーズって間違いなくテスト弁慶だもん。テストではいつも調子いいんだけど、本番ではからっきしっていうのが、いつものエドワーズなんだもん。

ヤマハは今季、BSにスイッチしたロッシと、期待の新人ロレンツォのフォローのために、例年以上にファクトリー・チームにリソースを集中するだろうから、せっかく好調だったエドワーズには悪いけど、今季は相当厳しいシーズンになるんじゃないかな?



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#2 D.ペドロサ : タイムレベル 100.946%(7位) 2,761.042km(18位)
Photo © Repsol Media

昨季ランキング2位を得て、今季こそ初タイトルが期待されているはずのペドロサは7番手に留まった。原因はもちろん、1月のセパン・テストで負った怪我だ。

07年中に行われたテストでは好調だった。特に最後のヘレス・テストでは驚異的なタイムを叩きだして、新シーズンの強力なチャンピオン候補であることを印象づけた。

それなのに年明けのセパンでクラッシュして負傷→戦線離脱。好事魔多しとはこのことだね。
何とか開幕戦には間に合ったけど、万全と言うにはほど遠い状態。
トホホ・・・・


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セパンでクラッシュして左手に大怪我したペドロサ。ツイてねぇ・・・
Photo © Repsol Media


気掛かりなのは怪我の具合だけじゃない。マシンにも、ここに来て問題点が見つかってしまった。二重苦の状態でシーズンに突入しなければならなくなって、今季は相当苦しいことになりそう。

でも、ここが踏ん張りどころだよダニー坊や。今季はロレンツォという、ほとんど君のコピーみたいなのが出てきたからね。もし負けるようなことがあったら、立場無くなっちゃうよ。

正直、今季のタイトル獲得は難しいと思う。気が早いようだけど、目線はもう来季に向けて、今季はそれにつながるような走りをしていってちょうだい。



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#7 C.バーミューレン : タイムレベル 101.439%(10位) 5,040.616km(8位)
Photo © Crescent Suzuki


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#65 L.カピロッシ : タイムレベル 101.753%(13位) 4,827.644km(11位)
Photo © Crescent Suzuki

昨季中盤から終盤にかけての躍進で、今季はかなり期待されてたスズキ勢は、バーミューレンが10位、カピロッシが13位と、かなり期待ハズレな結果になった。

オフ序盤のテストではマシン開発の順調振りをアピールしてたはずが、途中からだんだん雲行きが怪しくなってきた。
詳細はよく分からんけど、どうやら深刻な問題があるらしい。

ハッキリ言って、投入するリソースが少なすぎるんじゃないか?
ホンダは3万4千km、ドゥカティとヤマハは2万km前後ものマイレージを稼いでるのに対して、スズキは僅か1万2千km。ホンダの半分にも満たない。
昔から少数精鋭でやってきたスズキだけど、最早それは通用しないと思う。そろそろ、体制の見直しをした方がいい。
会社は儲かってんだからさ。

ま、そんなことは今さら言ってもしょうがない。
昨季後半から盛り上がった勢いは消えてしまって、たぶん今季前半は相当苦しいんじゃないか?
シーズンを通しても、昨季よりも後退することは避けられないだろうね。



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#56 中野真矢 : タイムレベル 101.732%(12位) 5,843.314km(4位)
Photo © motograndprix.it

我らが中野は12位。
相当走り込んだんだけど、オフのテスト全体を通していつも10位前後をウロウロ。上位に顔を出すことは結局最後まで無かった。

今季は経験豊富なチーム・グレシーニに移籍して、タイヤも使い慣れたBSに戻るから相当期待してたんだけど、それだけに、この状況はキツイっす。

どこかに浮上するキッカケが落ちてることを期待するほか無さそうだな・・・・



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#21 J.ホプキンス : タイムレベル 101.842%(14位) 4,150.054km(14位)
Photo © motograndprix.it


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#33 M .メランドリ : タイムレベル 102.346%(17位) 5,217.804km(7位)
Photo © Hazrin Yeob Men Shah / Motorsport.com

今季、もしかしたらダークホースになるんじゃないかとオレッチが期待していた2人は、ともに厳しい状況のまま開幕を迎えることになった。
オフ・テストの成績は、ホッパーは14位、マルコメは17位に終わった。

ホッパーの出だしは悪くなかった。最初のバレンシア・テストで6位、続くセパンで3位、年末のヘレスで一度12位に落ちたけど、年明けのセパンでまた6位に浮上と、移籍直後にしては、なかなかいい滑り出しだった。ZX-RRとのマッチングは悪くないように思った。

ところがフィリップアイランドで負傷して計算が狂っちゃった。
マイレージも不足してるし、データの蓄積はあまりできてないんじゃないか?
今季はこれまでのキャリアで一番厳しいシーズンになりそうだな。

でも、マルコメに比べればまだマシかも。
マルコメの下から数えて2番目の17位。サテライトのプラマック勢だけでなく、カワサキ・テスト・ライダーの芹沢にまで負けちゃった。キャリアの危機と言ってもいいぐらいの状態だ。

でも、これはマルコメの責任と言うより、ドゥカティのマシン開発の問題じゃないのかな?
だって、ドゥカティで速いのってストーナーだけなんだもん。今のデスモは、完全に”ストーナー・スペシャル”で、ほかのライダーは乗りこなせないような特殊なマシンになっちゃってるっぽい。
振り返ってみれば、昨季も速いのはストーナー1人だった。

ホンダやヤマハに対してメーカー規模で劣るドゥカティにすれば、エースのストーナーに頼ってマシンを開発するのはやむを得ないことだろけど、マルコメにとっては誤算だったろう。
これを克服するのは並大抵のことじゃないだろう。

マルコメ、このまま終わっちゃうかもね・・・・・


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今、誰よりも苦しい状況にあるのはマルコメだろう。
このキャリアの危機を乗り越えられるか?
Photo © Hazrin Yeob Men Shah / Motorsport.com




さてと、のんびりとオフ・テストのレビュー書いてるうちに、開幕戦カタールGP初日の走行がもう終わっちまったようだ。

どれどれ、フリープラクティスは2回ともストーナー、ロレンツォの1-2だって。
ロッシは4位-9位、ペドロサは5位-11位、ヘイデンは9位-13位か。


テストの成果が本番ではどう反映されるか?
これから半年間、固唾ならぬビールを飲みながらじっくりと見守っていくことにしよう。



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さあ、いよいよシーズンの幕が明けるぞ!
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA

[PR]
by oretch | 2008-03-09 01:17 | MotoGP

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