2008年 05月 08日
【F1】スーパー・アグリ撤退

連休明けにこんな大きなニュースがあるとは。
でもまぁ実際のところ、来るべきものが遂に来たな、といった感じかなァ・・・・・

スーパーアグリF1 : スーパーアグリF1チームからの声明 (2008/05/06)

スーパーアグリF1チーム(SAF1)は、本日、F1世界選手権から撤退することを決定した。2006年からプライベーターチームとしてF1に参戦し、昨年はチーム結成22戦目(スペインGP)で初ポイントを獲得、2007年のランキング9位という成績を残したSAF1のF1における活動は本日、その幕を閉じることになる。

鈴木亜久里 チーム代表
「F1チームオーナーになるという私の昔からの夢を実現すべく、2005年11月にF1にエントリー申請をし、2006年よりスーパーアグリF1チームとして、2年と4ヶ月にわたりF1の世界で戦ってきたが、本日その活動に終止符をうつことになった。

多くの自動車メーカーが参戦しているこの世界でプライベーターとして戦いを挑み、昨年はチーム参戦から、わずか22戦目にして初ポイントを獲得しランキング9位となる快挙を達成することができた。しかし、昨年のシーズン初頭から、パートナーとして一緒に戦っていくはずだったSS United Group Company Limitedの契約不履行によりチームは経済的なバックボーンを失い、経営は非常に厳しい状況に追い込まれた。また、カスタマーカーに関する方向性の変化などチームをとりまく環境変化もあり、チームは新たなパートナー探しを精力的に続けてきたが、その活動は難航した。

その間、ホンダから支援を受けながら、なんとか今日まで持ちこたえてきたが、現在のF1を取り巻く環境の中で、今後も安定的に活動を継続していく目処が立たず、本日、F1から撤退するという苦渋の決断をくだすこととなった。

ここまでチームを支えてくれたホンダ、ブリヂストン、そしてスポンサーの皆様、いろいろな状況の中でアドバイスを頂いたF1関係者の皆様、チームが苦しい状況の中でも、モチベーションを絶やさず働いてくれたチームスタッフ、厳しい状況の中でも頑張ってくれたアンソニー、チーム立ち上げから一緒に戦いチームを引っ張ってくれた琢磨、そして、これまでSAF1を応援してくれてきた世界中のファンの皆様に最大の感謝を表したい」

(スーパーアグリF1チーム声明より全文引用)

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F1撤退の記者会見に臨んだ鈴木亜久里代表。
なんとなく晴れやかで穏やかな表情なのが印象的。
Photo © i-dea / AUTOSPORT WEB


万策尽きた、といった感じなんだろうか。
まぁ、チーム立ち上げの時からして、いつかこうなるだろうなとは誰しも思ってたことだろうけど。

撤退の発表当日に開催された記者会見では、復活をキッパリと否定したうえで、「しばらく休みたい」「これからF1やろうとする人には、やらない方がいいよと言う」といったコメントが続いた。

やっぱり、もう疲れ切っちゃったんだろうね。

今後復活はあるのか?という質問に対して、「レースがしたいよね」という答えが全てを象徴しているように思う。2006年の参戦以来、金策にずっと追われていて、まともにレースをやっていたという実感が無かったんだろうな。

もともと、BARホンダのレギュラーシートを失った佐藤琢磨を救済するために、無理して立ち上げたチームだったし、もし復活するとすれば、もう一度そういう機運が盛り上がらないとダメだろうね。でも、残念ながら佐藤琢磨もスーパーアグリで消耗してしまってピークを過ぎてしまった感じが強いし、かつては日本のファンの期待が佐藤琢磨に集中していたけど、今では中嶋Jr.の名門ウィリアムズ入りなんかでファンの期待も分散してしまったから、もはや以前のような状況が再現される可能性はほぼ無いだろう。

F1史上16番目に短い活動期間だったらしいけど、大メーカー支配の度合いがかつて無いほど高まっている現代のF1において、無い無い尽くしの中で熱意と根性だけで数々の逆境を乗り越え、戦い続けたスーパー・アグリF1チームが、世界中のF1ファンに与えたインパクトは決して小さくなかったと思う。

正直なところ、現役時代の鈴木亜久里選手は、なんかいつもいい訳ばっかり言ってる印象が強くて、あまり好きじゃなかった。スーパー・アグリF1チームに対しても、それほどオレッチは評価しているわけじゃなかった。どう考えたって、まともな結果なんて期待できなかったし・・・

でも、チームを立ち上げてからの鈴木亜久里”代表”は、現役時代とは打って変わって言い訳や泣き言を一切言わず、常に前向きに逆境に立ち向かっていくリーダー然とした姿がとても颯爽としていてカッコ良かった。


鈴木亜久里代表をはじめとするスーパー・アグリF1チームの皆さん、おつかれさまでした。


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どこの誰でもいいから、誰か、亜久里さんにちゃんとレースさせてあげて欲しかったな。
Photo © xpb.cc / Motorsport.com




 
 



ざっとスーパー・アグリF1のこれまでをおさらいしてみる。


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2006年オフにチーム・ローンチ。
初代ドライバー・ラインナップは佐藤と井出の日の丸コンビだった。
Photo © Super Aguri F1


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初代マシンSA05のシェイクダウンは2006年2月のバルセロナ。
空力パーツは最新のトレンドを意識したものになってるけど、中味は2年落ちのアロウズ。
Photo © xpb.cc / Motorsport.com


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2006年開幕戦、バーレーンGPのグリッドに並んだSA05。
チーム立ち上げから半年足らずでF1にエントリーしたことは、それだけで快挙だね。
Photo © xpb.cc / Motorsport.com


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記念すべき初戦の成績は、佐藤18位、井出リタイア。
でもちゃんと走ったこと自体を評価すべき。
Photo © xpb.cc / Motorsport.com


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1年目は結局ノーポイントで終了。やっぱりF1はそう甘くない・・・・・
Photo © xpb.cc / Motorsport.com


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そして迎えたチーム設立2年目、2007年シーズン。
新車SA07は、1年落ちのホンダRA106シャシーをベースに開発した。
Photo © xpb.cc / Motorsport.com


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相変わらず資金面では厳しい状況のままながら、この年はチーム飛躍のシーズンになった。
Photo © xpb.cc / Motorsport.com


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まず第4戦スペインGPで、佐藤琢磨が8位入賞。
念願の初ポイントをゲットして、日本のファンのみならず世界中から祝福を受けた。
Photo © xpb.cc / Motorsport.com


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そして第6戦カナダGPで、さらに6位入賞して追加点ゲット。
レース終盤、王者アロンソをオーバーテイクしたシーンは歴史的名シーンとして記憶すべし!
Photo © xpb.cc / Motorsport.com


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結局入賞は上記2回だけに留まったものの、コンストラクター・ランキングでは9位を獲得した。
今にして思えば、この時がSAF1にとってピークだったわけだね・・・
Photo © CRASHNET / Yahoo!ITALIA


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そして迎えた運命の3年目。
スポンサー離反によって資金面の厳しさが一層強まる中、なんとか開幕戦にエントリーを果たす。
Photo © Super Aguri F1


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そして2008年4月末、資金繰りが遂に行き詰まり、運命の時を迎えたSAF1。
2008年第4戦スペインGPが最後のレースになってしまった・・・・・
Photo © xpb.cc / Motorsport.com


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ご苦労さまでした。そして、ありがとうございました。
Photo © Super Aguri F1

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by oretch | 2008-05-08 01:44 | F1

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