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2005年 05月 27日
【MotoGP】栄枯盛衰物語
motogp.comに、MotoGPクラスにおけるイタリア勢の圧倒的な支配ぶりについての記事が載っていた。

motogp.com : 圧倒するイタリア勢 (2005/5/26)
「02年開幕戦日本GPから前戦フランスGPまでの全52戦中、バレンティーノ・ロッシを筆頭に、マックス・ビアッジ、ロリス・カピロッシ、マルコ・メランドリの4人は、合計で38勝、86回の表彰台を奪取している。」

う~ん。確かにスゴイ。勝率で言えば66%。3回に2回はイタリア人が優勝している。表彰台の占有率も49%と極めて高率。数値で出してみると、改めてイタリア勢の支配ぶりがよく分かる。

現在はイタリア勢に支配されているWGPも、歴史を振り返ると、その時代その時代の支配勢力というのがあった。
面白いので、1949年以降の最高峰クラス(500cc-MotoGP)の全年代を調べてみた。
グラフにして見ると、どの時代をどの国が支配していたのか、どんな勢力の勃興と衰退があったのかが一目で分かる。(国別ランキングとグラフは下記「詳細はこちら >>」参照)


まず黎明期から60年代前半にかけては、G・デューク、J・サーティース、M・ヘイルウッドという偉大な才能を輩出したイギリス勢が支配する。

60年代後半から70年代前半にかけては、G・アゴスチーニとMVアグスタの純イタリア・パッケージが7連覇の偉業を達成した。

70年代後半、B・シーンによってイギリスは第2の黄金期を迎えかけたが、80年代から90年代前半にかけて支配したのはアメリカ。
K・ロバーツが切り拓き、F・スペンサー、E・ローソンが拡張したアメリカ支配は、90年代前半のW・レイニー、K・シュワンツの時にその絶頂期を迎える。

80年代後半から90年代にかけて、アメリカ勢に唯一対抗できたのは、この時代に凶暴さを増したGP500マシンを見事に手懐けた、W・ガードナーとM・ドゥーハンという2人のオージーだった。

そして、オーストラリアによる支配が終わり、混沌に陥りかけた新世紀のWGPに再び秩序をもたらしたのは、2度目の黄金期を迎えた、V・ロッシ、M・ビアッジ、L・カピロッシらのイタリア勢だった・・・


というのが、WGP最高峰クラスにおける栄枯盛衰の大きな流れ。

とにかくイタリア、アメリカ、イギリス、オーストラリアの上位4カ国が圧倒的。優勝回数も表彰台回数も、この4カ国で7割以上を占める寡占状態。

なかでもイタリアは他の3カ国と違い、現在第二の黄金時代を迎えているから、日々刻々と実績を積み重ねて、このまま頭一つ抜け出しそうだな。

一方我らが日本勢も結構健闘しているのが分かる。上位4国との差は圧倒的だけど、優勝回数、表彰台回数ともにスペインに次ぐ6位。今後、タマヤンや王子らがどこまで上位の国に迫れるのか楽しみ。

とは言え、イタリア勢の圧倒的な支配がまだ当分は続きそうだなぁ~。





#グラフは、国別の優勝占有率を(優勝数/GP数)3年ごとに区切ってグラフ化したもの。
#1949年から1953年のみ5年分。

優勝回数

 1位 イタリア 170勝 (27%)
 2位 アメリカ 150勝 (24%)
 3位 イギリス 135勝 (22%)
 4位 オーストラリア 84勝 (13%)
 5位 スペイン 27勝 (4%)
 6位 日本 12勝 (2%)
 同  ローデシア(現ジンバブエ) 12勝 (2%)
 その他の国の合計 38勝 (6%)

【MotoGP】栄枯盛衰物語_b0039141_1651142.gif

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※しまった。イタリアの優勝回数間違えてた。「169」じゃなくて「170」でした。スミマセン。

表彰台

 1位 イタリア 419回 (22%)
 2位 アメリカ 388回 (21%)
 3位 イギリス 362回 (19%)
 4位 オーストラリア 235回 (12%)
 5位 スペイン 106回 (6%)
 6位 日本 90回 (5%)
 その他の国の合計 284回 (15%)
 
【MotoGP】栄枯盛衰物語_b0039141_16513749.gif

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by oretch | 2005-05-27 18:05 | MotoGP

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