先月の話題だけども、ちょっと調べたら面白かったので。 今年の日本カー・オブ・ザ・イヤーはホンダのフィットが受賞した。先代である初代も受賞してたから、2代続けての受賞だ。 WebCG : 日本カー・オブ・ザ・イヤー2007-2008は、「ホンダ・フィット」に (2007/11/21) 2007年11月21日、1年間で最も意味のあったニューモデルを決める「日本カー・オブ・ザ・イヤー2007-2008(通称COTY)」の最終選考結果が発表された。 Photo © Response 日本COTY公式サイト → http://www.jcoty.org/ オレッチの義父と義姉が先代フィットに乗ってるので、なんか嬉しい。 年末に帰省するから、その時にでも義父にCOTYの話を振って、新型に乗り換えるように薦めてみようかな。義父は、ある日ふらっと愛車の5代目アコードに乗って出かけたと思ったら、突然新車のフィットに乗って返ってきた人なので、COTY受賞の話でその気になれば、また同じことやってくれるかもしれないし。 にしても、なぜかホンダはCOTYに強いねぇ。ホンダはこれで10度目の受賞だ。もちろんメーカー別ではトップ。ここ10年間では半分の5回も獲ってる。自動車評論家の間では、やっぱりホンダは人気あるのかな。 でも近年の受賞車の中で、ちゃんと売れたのは先代フィットだけだ。シビックもアコードもレジェンドも泣かず飛ばず。もしかしてホンダにとってはCOTYって縁起悪いのかも。 一方、本家COTYと並ぶもう一つのカー・オブ・ザ・イヤー、RJCカー・オブ・ザ・イヤーの方ではマツダのデミオが受賞した。 走りのパフォーマンス重視で世間と懸け離れていると批判されることの多い日本COTYが売れ線のフィットを選び、技術重視で大衆車寄りって言われるRJCが走り重視のデミオを選んだのは、なんか逆じゃないの?って感じだな。 そういえば新型デミオは、フィアット500が受賞した欧州COTYでもなかなか善戦してたような・・・・ Response : 欧州カーオブザイヤーでマツダ デミオ が2位 (2007/11/20) マツダは、欧州カー・オブ・ザ・イヤー選考委員会が主催する「2008年欧州カー・オブ・ザ・イヤー」の最終結果で、同社の新型『デミオ』(海外名『Mazda2』)が日本車中最高の第2位に選ばれたと発表した。 Photo © Mazda Motor Corporation そうなんだよ、マツダってヨーロッパでやけに人気があるんだよな。今秋発売の雑誌「ベストカー」の記事中にもヨーロッパでのマツダ人気のネタが載っていて、ヨーロッパ市場ではマツダは 惜しいところでCOTY受賞は逃してるけど、これで3回目の第2位っていうのはホントたいしたもんだよね。特にドイツで人気らしいけど、日本国内のクルマ好きの間のドイツ車人気の根強さを考えると、マツダの活躍はなかなか痛快で面白い。 で、面白ついでに、欧州COTYにおける日本車のこれまでの成績を調べてみた。 そしたら、もっと面白い事実を発見した。 欧州COTYの公式サイトには、過去のノミネート車や投票結果などがアーカイブされている。 こっから、まずは過去のデータを取り出してみる。 欧州COTY公式サイト → http://www.caroftheyear.org/ ただし、全ノミネート車が掲載されているのは2001年度までで、さらに2002年度からはノミネート数が10から8に減らされてるので、キリ良く過去5年間の結果を対象に書き出してみよう。 ■ 欧州COTY 過去5年間の履歴 ※太字が日本車 年度 [順位] メーカー 車名 (国) 得票数 Photo © Fiat Automobiles S.p.A. Photo © Mazda Motor Corporation 2004-2005年度 Photo © Toyota Motor Corporation 2005-2006年度 Photo © Renault FR Photo © Mazda Motor Corporation Photo © Toyota Motor Corporation 2006-2007年度 Photo © Ford Motor Company Photo © Honda Motor Co. 2007-2008年度 Photo © Fiat Automobiles S.p.A. Photo © Mazda Motor Corporation Photo © Nissan Motor Co. こうしてノミネート車を一覧にしてパっと見ただけで、あるコトに気付く。 それは、日本車が思ってた以上に健闘していること! イヤーカー受賞は2004-2005年度のプリウス1台だけだけど、でも2台受賞したイタリア勢に続き、フランス、アメリカと並んで2位タイ。ドイツ車なんか1回も受賞していない。 それ以上に注目なのは、過去5年間の全ノミネート車38台中、日本車が国別最多の10台を占めていること。これは嬉しい予想外。 ● 国別ノミネート台数ランキング これはかなり健闘していると言えるのではないか? ていうか、トップだし。 さらにもう少し細かく見てみよう。各年度、各ノミネート車の獲得票数を合計して、国別に総各得票数を集計してみる。すると、ここでも日本車がドイツ、フランスを抑えてトップに立っている。 ● 国別獲得総票数ランキング 得票数は相対的な要素が高いから、これをそのまま比較してもあまり意味は無いのかもしれないけど、でも日本が1位になって気分がいいので細かいことはどうでもいいや。 さらにさらに調子に乗って、今度は各年度の投票結果順位に応じて、F1・WRC方式で得点を配点し(1位10点、2位8点・・・・)、その合計点でランキングしてみる。すると・・・ ● 国別得点ランキング 日本車チャンピオン! (゜∀゜) いや~、気分いいねぇ~! 日本車やるじゃん! 日頃、雑誌なんかで「欧州車>日本車」のスタンスを取っている評論家連中は、この欧州COTYでの日本車の健闘ぶりをどう考えてるんだろうか? 最近でこそ、日本車を欧州車と同等かそれ以上に褒める論調も増えてきたけど、依然として日本車を上から目線で見ているように思える論評も多い。確かに10年前ぐらいを振り返ってみれば、まだまだ欧州では日本車の評価は低かったんだろう。欧州COTYでも存在感は薄かった。でも、ここ最近の5年間の実績を見てみると、ヨーロッパでも日本車は同等かそれ以上の評価を得ていることは明らかだ。 ちなみに、メーカー別でF1・WRC方式の得点ランキングをやると、1位フォード(22点)、2位フィアット(21点)、そして3位にはマツダ(19点)が入り、さらに4位には僅差でトヨタ(18点)が続く。日本の評論家が大好きなBMWはマツダの半分の得点(10点)で9位、ベンツに至っては僅か3点で16位だ。 欧州COTYが、高級車よりも大衆車を重視する傾向にあるのは事実。でも、5シリーズやEクラスのような高級車だってちゃんとノミネートされてるわけだし、なによりBMWは1シリーズやMINIを、ベンツはA、Bクラスだって持ってるんだから、欧州COTYの傾向は言い訳としては不十分だ。 あるいは、「隣の芝生が青く見える」のは日本人だけの気質じゃないのかもしれない。ヨーロッパの人たちは、日本車にエキゾチックな魅力を感じて、少し割り増しで評価しているのかもね。 まぁ、細かい分析はどうでもいいや。とにかく、欧州でも日本車は評価が高い。それだけでオレッチ大満足。 ちなみに我が日本のCOTYではどうかと言うと、国産車と輸入車がゴチャ混ぜになった2003-2004年度以降でも、どのランキングも全て日本車が断トツでトップだ。イヤーカー受賞は100%だし、ノミネート台数は2位ドイツ車の丁度倍で過半数の56%を確保。獲得総票数は全体の70%に達し、F1・WRC式のポイント・ラインキングでは2位ドイツ車にダブルスコア以上の差をつけてブッち切りのチャンピオン(日本車126点、ドイツ車49点)。 なんだよ、やっぱり日本の評論家達も日本車好きだったのね。 マツダって本当にヨーロッパで人気あるんだね。マツダの親分のフォードはさらに人気がある。フォード・グループ強いなぁ。 でもさ、フォードはWRCやってるけどマツダって今は何もモータースポーツに手を出してないよね。日本国内でスーパーGTのGT300クラスにFD7が出てるくらいでしょ。なのに何でヨーロッパでこんなに人気があるんだろう? 答えはきっと単純なはず。「いい車を作る」。多分、それに尽きるんだろう。 デザインもいいしね。 トヨタは欧州市場での事業拡大を狙ってウン百億円という金を注ぎ込んでF1やってるけどさ、何もやってないマツダに負けてんじゃしょうがないね。 ヨーロッパの皆さん、たまにはスバルにも目を向けてあげて(泣)
by oretch
| 2007-12-14 01:52
| バイクとクルマ
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