なんとなく、今シーズンのこれからを予感させるような面白い開幕戦になったな。 全17戦の2008年シーズンがスタート! Photo © xpb.cc / Motorsport.com しっちゃかめっちゃかに荒れたレースを制したのはハミルトン。 Photo © xpb.cc / Motorsport.com Rd.1 Grand Prix of Australia @ Albert Park, Australia, March 16, 2008 <strong>■ Final Classification : 58Laps / Dry [Pos.] # Driver (Nat.); Const. Chassy; Tyre Time/Gap (Grid) ------------------------------------------------------------- [ 1] 22 Lewis HAMILTON (GBR); McLaren MP4-23; BS 1:34’50.616 ( 1) [ 2] 3 Nick HEIDFELD (GER); BMW Sauber F1.08; BS +5.478 ( 5) [ 3] 7 Nico ROSBERG (GER); Williams FW30; BS +8.163 ( 7) [ 4] 5 Fernando ALONSO (ESP); Renault R28; BS +17.181 (12) [ 5] 23 Heikki KOVALAINEN (FIN); McLaren MP4-23; BS +18.014 ( 3) [ 6] 8 中嶋 一貴 (JPN); Williams FW30; BS +1 Lap (14) [ 7] 14 Sebastian BOURDAIS (FRA); Toro Rosso STR02B; BS +3 Laps (18) [ 8] 1 Kimi RAIKKONEN (FIN); Ferrari F2008; BS +5 Laps (16) [NC] 18 佐藤 琢磨 (JPN); Aguri SA08; BS +26 Laps (20) Race Leader Lap 1: 22 L.HAMILTON ; McLaren Lap18: 23 H.KOVALAINEN ; McLaren Lap22: 22 L.HAMILTON ; McLaren Lap43: 23 H.KOVALAINEN ; McLaren Lap47: 22 L.HAMILTON ; McLaren 50 Laps - 22 L.HAMILTON ; McLaren 8 Laps - 23 H.KOVALAINEN ; McLaren Pole Position 22 Lewis HAMILTON (GBR); McLaren MP4-23; BS 1'26.714 Fastest Lap 23 Heikki KOVALAINEN (FIN); McLaren MP4-23; BS 1'27.418 @ Lap 43 初タイトルに向けてシーズン好スタート。 (゜д゜)、ケッ Photo © CRASHNET Photo © CRASHNET ■ Race Digest 近年稀に見る大荒れのサバイバル・レースになった今季開幕戦。 波乱は予選から始まった。 予選Q1、ライコネンがタイムアタック中に燃圧低下のトラブルでスローダウン。ピットに向かうものの、ピットロード入り口でストップ。自力でピットガレージに戻れず、ここでまさかの前年王者Q1脱落。さらにQ2では、V2アロンソがタイムが伸びずに脱落。チャンピオンドライバーが2人ともQ3にまで残ることができなかった。(ライコネンは15番グリッド、アロンソは11番グリッド) PPをゲットしたのはハミルトン。最後のアタックでクビサを上回り、通算7回目のトップ・グリッド。 クビサは2番グリッドに後退したものの、初のフロントローを獲得した。 我らが中嶋はQ2まで進出したものの、14番タイム(グリッドは13番)どまり。佐藤は19番グリッドに止まった。 2008年シーズン開幕! おめでたくって、色んな人が集まってきた。 ライコネンちっせぇ! (いや、KISSのオッサン達がデカイんです) Photo © F1grandprix.it 昨年のスパイ疑惑の余波で新車の開発が心配されたマクラーレン。 でも走り始めたら去年同様速かった。なんのこっちゃ。 Photo © xpb.cc / Motorsport.com 優勝最右翼候補だった前年王者ライコネンはマシントラブルでQ3で脱落。 フェラーリはスピード以前に信頼性に問題を抱えてるみたい。 Photo © xpb.cc / Motorsport.com そして決勝。シグナルが消えて、いよいよ今季最初のレースがスタートした。今季からTCS(トラクション・コントロール・システム)が禁止されたから、スタートで一波乱起こるかと思ったけど、各ドライバーとも無事にスタートを切った。 と思いきや、さっそく1コーナーで多重クラッシュ発生。ウェバー、バトン、フィジコ、デビッドソンの4台がいきなりリタイア。さらに、コバライネンに仕掛けて失敗したマッサもコースアウトしてフロントウィング破損。早くも優勝争いから脱落。この多重クラッシュのために、開幕戦の1周目から、いきなり今季最初のセーフティ・カーが登場することになった。 一方、この混乱に乗じて、ライコネンは15番グリッドから8番手まで、佐藤は19番グリッドから10番手にまでジャンプアップした。 3周目にレースが再開されると、トップのハミルトンがグングン加速。2番手クビサ、3番手コバライネン、4番手ロズベルグを置き去りにして独走状態に入っていく。8番手ライコネンは上位陣を追い上げたいところだけど、バリチェロのブロックを突破することができない。ホンダが予想外に好調なのか? それとも、冬季テストの下馬評ほどにはフェラーリが速くないのか? レースもそろそろ3分の1を終える頃の16周目、2番手クビサがピットイン。やっぱり燃料搭載量は少なかったらしい。 上位陣が続々と1回目のピットインを済ます頃、後方ではライコネンがようやくバリチェロをパスすることに成功。グリッド後方から追い上げるために1ストップ作戦を採ったらしく、2ストップ組の1回目のピットストップが一巡する頃には、3番手にまで浮上することに成功した。 フロントローの2台が好スタート。 この写真のフレームの外では、ライコネンが怒涛の猛スタートで加速している。 Photo © xpb.cc / Motorsport.com スタートして数秒で今季1発目のクラッシュ。一瞬にして4台がリタイア。セイフティカー導入。 この混乱に乗じて、ライコネンと琢磨がジャンプアップに成功した。 Photo © xpb.cc / Motorsport.com SCが引っ込んでレースが再開されると、そこからハミルトンの独走劇が始まった。 Photo © F1grandprix.it 1ストップ作戦のライコネンが怒涛の追い上げで3位にまで浮上。さすが王者。 でも序盤はバリチェロを抜くのに手間取った。もしかして、フェラーリ遅いのか? Photo © xpb.cc / Motorsport.com 26周目、10位争いをしていたマッサとクルサードが接触。レッドブルのマシンから破片が飛び散ったため、今レース2回目のセーフティカー出動。トップを独走していたハミルトンのリードは解消され、コバライネンを挟んで、ライコネンが遂にハミルトンの真後ろにまで迫ってきた。 さすがチャンピオン。予選の不運を実力で帳消しにした。 ところが、レースが31周目に再開された直後、ライコネンはコバライネンをオーバーテイクしようとして失敗。大きくオーバーランして最下位にまで後退してしまう。なにやってんだか ('A`) それでもめげないチャンピオンは、ここでようやく唯一のピットインを済ますと、最下位から再び怒涛の追い上げを開始。この時点ですでにコース上に残っているマシンは11台。なんとかポイントは取れそうだ。 ところがところが、10番手のグロックに追いつき、テール・トゥ・ノーズで猛アタックをしてた最中に再びコースオフを喫してしまう。芝生にリアタイアを落として、コントロールを失って派手にスピンしてしまった。TCS無しのマシンならではの典型的なミス。ライコネン、焦り過ぎ。 ライコネンはその後、挫けず再び追い上げを開始するものの、結局レース終盤にマシントラブルが発生してストップ。前年チャンピオンらしからぬ、ドタバタの開幕戦になってしまった。 ライコネンキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!! 2度目のSC登場で、ついにマクラレーン勢に追いついた! Photo © F1grandprix.it ところが、何を焦ってんだかライコネンはミスしまくって気がつけば最下位にまで後退。 あげくの果てに、F2008にまたもマシントラブル発生して最後はリタイア。何やってんだか・・・('A`) Photo © xpb.cc / Motorsport.com 邪魔者が居なくなって、あとは余裕のクルージングでチェッカーを目指すハミルトン。 ま、たとえライコネンにトラブルが無かったとしても、今回はハミルトンの敵じゃなかったな。 Photo © xpb.cc / Motorsport.com 後方ではまだまだ熱いバトルが続いていた。 2位争いのハイドフェルドとロズベルグはこんな際どい場面も。 Photo © xpb.cc / Motorsport.com 混乱はレース終盤に入ってもまだ続いた。44周目、ライコネンのアタックを振り切ったグロックが派手にクラッシュし、今レース3回目のセーフティカー出動。このセーフティカー出動で、1-2体勢となっていたマクラーレンの2台の明暗が分かれることになった。 トップのハミルトンは直前の43周目に2回目のピットストップを済ませていたものの、2番手のコバライネンはまだピットに入っていなかった。そのため、セーフティカー出場中にピットストップせざるを得ず、ペナルティを受けて順位を落としてしまう。ツイてないな、コバ僧。 その後、さらにデビューレースながら終盤4番手をキープする健闘を見せていたボーデがマシントラブルでストップ。これでコース上からフェラーリ・エンジン搭載車は全台姿を消した。ティフォシ涙目。 フェラーリ勢が全滅する波乱のレースは、結局ハミルトンがポール・トゥ・ウィンで完全勝利。2位には、冬季テストでの不振が嘘のような好走をみせたハイドフェルド。3位には、冬季テストで好調だったウィリアムズのロズベルグが滑り込み、自身初の表彰台をゲットした。 4位アロンソ、5位コバライネンに続き、6位にバリチェロが入賞。 2年ぶりにポイント獲得かと思ったもの、その後ピットレーンの赤信号無視のペナルティで失格(涙)。父親譲りの粘り強い走りで7位フィニッシュした中嶋が繰り上がって6位入賞となった。F1出走2戦目でポイントゲットとは、なかなかこれからが楽しみじゃん。 バリチェロの失格によって、5周を残してリタイアしたライコネンも8位完走扱いで1点ゲット。ドタバタしまりの無いレースだったものの、まぁ、最後は運に恵まれたかな? マクラーレン移籍初戦から好走を見せてたコバライネンは最後の最後で不運に見舞われた。 あれはルールの方がおかしい。ってことで、早速SC導入時のルールが変更されることに。 Photo © F1grandprix.it 仲良しのロズベルグが初表彰台をゲット。一緒に喜ぶハミルトン。 今年もハミルトンの勢いは健在みたいね。 Photo © F1grandprix.it ■ Point Standings Driver [ 1] 22 Lewis HAMILTON (GBR); McLaren 10pts. [ 2] 3 Nick HEIDFELD (GER); BMW Sauber 8pts. (-2) [ 3] 7 Nico ROSBERG (GER); Williams 6pts. (-4) [ 4] 5 Fernando ALONSO (ESP); Renault 5pts. (-5) [ 5] 23 Heikki KOVALAINEN (FIN); McLaren 4pts. (-6) [ 6] 8 中嶋 一貴 (JPN); Williams 3pts. (-7) [ 7] 14 Sebastian BOURDAIS (FRA); Toro Rosso 2pts. (-8) [ 8] 1 Kimi RAIKKONEN (FIN); Ferrari 1pt. (-9) [NC] 18 佐藤 琢磨 (JPN); Aguri 0pt. Constructor [ 1] McLaren ; Vodafone McLaren Mercedes 14pts. [ 2] Williams ; AT&T Williams F1 Team 9pts. (-5) [ 3] BMW Sauber ; BMW Sauber F1 Team 8pts. (-6) [ 4] Renault ; ING Renault F1 Team 5pts. (-9) [ 5] Toro Rosso ; Scuderia Toro Rosso 2pts. (-12) [ 6] Ferrari ; Scuderia Ferrari Marlboro 1pt. (-13) [NC] Toyota ; Panasonc Toyota Racing 0pt. [NC] Honda ; Honda Racing F1 Team 0pt. [NC] Super Aguri ; Super Aguri F1 Team 0pt. 「はーい! みなさん座ってくださーい! はいそこー! 座ってー!!」 Photo © xpb.cc / Motorsport.com パシャ! Photo © xpb.cc / Motorsport.com ■ Statistics and Notes ポールポジション(PP)記録
王座に向けて最高のスタートダッシュをキメたハミルトン。いまや完全にF1界の主役だ。 ナイナイ岡村さんのオファー・シリーズ登場も近い? ってか、もう入れ替わってる? Photo © xpb.cc / Motorsport.com 優勝記録
ここまでは全部ポール・トゥ・ウィンによる勝利。 後方から追い上げて勝つようなレースもいずれ見てみたいな。 Photo © F1grandprix.it 表彰台記録
冬季テストの好調そのままに初表彰台をゲットしたロズベルグ。 今季、チームと一緒に大ブレイクしそうだな。中嶋も早く続け。 Photo © F1grandprix.it 開幕戦最大のサプライズは、冬季テストで不調だったはずのBMWザウバーの好走。 予選でクビサが2番グリッド。決勝ではハイドフェルトが2位表彰台。三味線弾いてたんか? Photo © F1grandprix.it 入賞(ポイント・フィニッシュ)記録
表彰台は逃したものの、キッチリ4位に入った眉毛。さすがV2王者。 でも、ここが限界、って感じもする。トップ3チームとの差はまだ大きそう。 Photo © F1grandprix.it 完走6台のサバイバルレースを生き残った中嶋は見事ポイントゲット! でも、SC導入時のクビサへの追突で次戦10グリッド罰退のペナルティ。これは余計だったな。 Photo © F1grandprix.it F1デビューレースながら大健闘していたボーデ。 最後は不運に泣いたけど、チャンプカーV4王者の実力は間違いなかった。次に期待。 Photo © xpb.cc / Motorsport.com ファステストラップ(FL)記録
最後はセーフティカーに泣かされたけど、それまではいい走りをしていたコバ僧。 「せっかく邪魔者を追い出したと思ったら、今度はコイツかよ」って感じ? >ハミルトン Photo © xpb.cc / Motorsport.com チャンピオンシップ
Notes
※記録は全て色んな資料をもとにOretchが集計したものなので正確性を必ずしも保証するものでは無いっす。 ※記録は全て1950年代のアメリカGP(インディ500)のものを含む。 ※各コンストラクターの記録は買収された前身時代を含まない。 ※ドライバー名の後ろの( )内はチャンピオン獲得年。 ※特に言及の無い限り、オーストラリアGPという記述にはアデレード時代も含みます。 ポイントは逃したけど、予想外の好走だったホンダ勢。 ブラウン・マジックはまだまだこれから効いてくるよ~ん。 Photo © F1grandprix.it 果たして経済的な工面がついて、サーキットに現われることができるのか? と、ギリギリまで心配させてくれたスーパーアグリ。まだまだ茨の道は続くみたいね。頑張れ。 Photo © F1grandprix.it Photo © xpb.cc / Motorsport.com ■ 開幕戦ポール・トゥ・ウィン・ドライバー一覧 ※ 太字は王者経験者、★は開幕戦優勝した年に王者経験有り Nr. シーズン ドライバー (国) コンストラクター -------------------------------------------------------------------- 1 1950年 Giuseppe Farina (ITA) Alfa Romeo ★ 2 1951年 Juan Manuel Fangio (ARG) Alfa Romeo ★ 3 1953年 Alberto Ascari (ITA) Ferrari ★ 4 1956年 Juan Manuel Fangio (ARG) Ferrari ★ 5 1961年 Stirling Moss (GBR) Lotus 6 1965年 Jim Clark (GBR) Lotus ★ 7 1968年 Jim Clark (GBR) Lotus 8 1978年 Mario Andretti (USA) Lotus ★ 9 1979年 Jacques Laffite (FRA) Ligier 10 1980年 Alan Jones (AUS) Williams ★ 11 1991年 Ayrton Senna (BRA) McLaren ★ 12 1992年 Nigel Mansell (GBR) Williams ★ 13 1993年 Alain Prost (FRA) Williams ★ 14 1998年 Mika Hakkinen (FIN) McLaren ★ 15 2001年 Michael Schumacher (GER) Ferrari ★ 16 2004年 Michael Schumacher (GER) Ferrari ★ 17 2005年 Giancarlo Fisichella (ITA) Renault 18 2007年 Kimi Raikkonen (FIN) Ferrari ★ 19 2008年 Lewis Hamilton (GBR) McLaren ? ※1956年のFangioはシェア優勝 Photo © xpb.cc / Motorsport.com
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| 2008-04-05 01:01
| F1
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